331 / 554
お願いの内容
しおりを挟む「お願いとは?」
「ええ、この同盟は最近出来上がったばっかりです。しかも、加盟した国は今は2国。」
「そうだな、貴国と我が国だけだ。」
「なので、出来るだけ多くの同盟国が欲しいのですよ。」
「なるほどな。それで、どんな願いなんだ?」
「貴国と友好的な国に対して、この同盟の話を持ちかけて欲しいのですよ。」
「同盟の話?それはつまり、私にも、同盟国を増やす手伝いをさせるということか?」
「そうですね…本当に申し訳ないですが…」
「そうか…」
そして、王はいったん悩み始めた。
そして…
「分かった。私のほうでも、友好国と、そのような話をしておこう。しかし、そんな話、勝手にして良いのか?」
「と、言うと?」
「正直、私はあなたの話を聞いただけだ。」
「そうですね。私が外交官として、大陸を回るようにお願いされていますから。」
「それで、もしも私が、貴方と組んだ同盟の話の内容を少しだけ忘れて、その内容を伝え忘れてしまったらどうするのだ?」
「…確かにそれは困りますね。」
「そうだろう?だからわたしが勝手にやって良いのか分からないのだ。」
「そうですね……では、今私がここで、メモを作っていきますから、それで良いですか?」
「メモだと?」
「ええ、最低限伝えてもらいたいことだけを書いておきますから。」
そしてアインはメモを書き始めた。
内容は…
1、この同盟は今後も数が増えていく。
2、この同盟の最終目標は教会を倒すこと。
3、この同盟に加盟している国同士の貿易に関しては、タートの最新技術を使って、貿易をしやすくする。
4、この同盟に加盟している国同士での一切の戦争を許さない。
5、この同盟は、まだ先の予定である2を達成するために、教会戦では絶対に参加して、多くの軍を出す必要がある。
「こんなのでどうでしょうか。」
「よし分かった。それではこれからは友好関係にある国々に、このメモに書かれた内容を言って、できるだけ加盟してもらうことにする。」
「ありがとうございます!それでは、これを…」
そして、アインはいくつかの球体を渡した。
「何だこれは?」
「これは通信魔法具です。」
「通信、魔法具?」
「ええ、この魔法具に魔力を込め、そして通信したい人で、これをもっている人を思い浮かべれば、その場で通信が出来るというものです。」
「そんな便利なものがあったのか!」
正直、この魔法具も、アインの国で配られているものに比べれば、大きく、しかももろいといった、欠陥品だったが、このように他国の人に渡す面ではとても便利だった。
「それでは、これは貴方にあげます。ですから、同盟国になった国の王に渡してください。」
「分かった。それで、これは他にももらうことって出来るか?」
「う~ん。これは魔法士が長年研究してやっと完成したものですからね~…それでは交換条件というのはどうでしょうか?」
「交換条件?」
「ええ、貴方が他の国の同盟国を5国増やしたら、この魔法具を100個あげましょう。」
100個というのは国相手に貿易するには少なすぎる数だったが、それでも王は納得した。
なぜなら、この国にとってが、この技術は最新すぎるからだった。
「分かった。それで了承しよう。」
「ちなみにですが、貴方が同盟を持ちかけた国にも言われると思うので、その国々にも、5国増やしたら100個と言っておいてください。」
「分かった。」
「それでは私は帰りますね。他の国とも交渉しなくてはいけませんから。」
「ちなみに貴方と連絡を取るにはどうしたら良いんだ?」
「取る方法?手元にあるじゃないですか。」
「なるほど…な。」
「それでは帰らさせていただきます。」
「兵よ!送ってやれ。」
そしてアインは、兵に王城の前まで送られて、この貿易は成功したと安心したのだった。
8
お気に入りに追加
4,422
あなたにおすすめの小説
間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜
舞桜
ファンタジー
初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎
って、何故こんなにハイテンションかと言うとただ今絶賛大パニック中だからです!
何故こうなった…
突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、
手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、
だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎
転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?
そして死亡する原因には不可解な点が…
様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、
目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“
そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪
*神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのかのんびりできるといいね!(希望的観測っw)
*投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい
*この作品は“小説家になろう“にも掲載しています
チートな嫁たちに囲まれて異世界で暮らしています
もぶぞう
ファンタジー
森でナギサを拾ってくれたのはダークエルフの女性だった。
使命が有る訳でも無い男が強い嫁を増やしながら異世界で暮らす話です(予定)。
異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?
よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ!
こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ!
これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・
どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。
周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ?
俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ?
それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ!
よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・
え?俺様チート持ちだって?チートって何だ?
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。
無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています
八百長試合を引き受けていたが、もう必要ないと言われたので圧勝させてもらいます
海夏世もみじ
ファンタジー
月一に開催されるリーヴェ王国最強決定大会。そこに毎回登場するアッシュという少年は、金をもらう代わりに対戦相手にわざと負けるという、いわゆる「八百長試合」をしていた。
だが次の大会が目前となったある日、もうお前は必要ないと言われてしまう。八百長が必要ないなら本気を出してもいい。
彼は手加減をやめ、“本当の力”を解放する。
身体強化って、何気にチートじゃないですか!?
ルーグイウル
ファンタジー
病弱で寝たきりの少年「立原隆人」はある日他界する。そんな彼の意志に残ったのは『もっと強い体が欲しい』。
そんな彼の意志と強靭な魂は世界の壁を越え異世界へとたどり着く。でも目覚めたのは真っ暗なダンジョンの奥地で…?
これは異世界で新たな肉体を得た立原隆人-リュートがパワーレベリングして得たぶっ飛んだレベルとチートっぽいスキルをひっさげアヴァロンを王道ルートまっしぐら、テンプレート通りに謳歌する物語。
初投稿作品です。つたない文章だと思いますが温かい目で見ていただけたらと思います。
加護とスキルでチートな異世界生活
どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!?
目を覚ますと真っ白い世界にいた!
そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する!
そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる
初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです
ノベルバ様にも公開しております。
※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません
テイマーは死霊術師じゃありませんっ!
さんごさん
ファンタジー
異世界に転生することになった。
なんか「徳ポイント」的なのが貯まったらしい。
ついては好きなチートスキルがもらえるというので、もふもふに憧れて「テイム」のスキルをもらうことにした。
転生と言っても赤ちゃんになるわけではなく、神様が創った新しい肉体をもらうことに。いざ転生してみると、真っ暗な場所に歩く骸骨が!
ひぃぃい!「テイム!テイム!テイム!」
なんで骸骨ばっかり!「テイム!テイムテイム!」
私は歩く。カタカタカタ。
振り返ると五十体のスケルトンが私に従ってついてくる。
どうしてこうなった!?
6/26一章完結しました
この作品は、『三上珊瑚』名義で小説家になろうにも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる