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お願いの内容

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            「お願いとは?」

「ええ、この同盟は最近出来上がったばっかりです。しかも、加盟した国は今は2国。」

「そうだな、貴国と我が国だけだ。」

「なので、出来るだけ多くの同盟国が欲しいのですよ。」

「なるほどな。それで、どんな願いなんだ?」

「貴国と友好的な国に対して、この同盟の話を持ちかけて欲しいのですよ。」

「同盟の話?それはつまり、私にも、同盟国を増やす手伝いをさせるということか?」

「そうですね…本当に申し訳ないですが…」

「そうか…」

そして、王はいったん悩み始めた。

そして…

「分かった。私のほうでも、友好国と、そのような話をしておこう。しかし、そんな話、勝手にして良いのか?」

「と、言うと?」

「正直、私はあなたの話を聞いただけだ。」

「そうですね。私が外交官として、大陸を回るようにお願いされていますから。」

「それで、もしも私が、貴方と組んだ同盟の話の内容を少しだけ忘れて、その内容を伝え忘れてしまったらどうするのだ?」

「…確かにそれは困りますね。」

「そうだろう?だからわたしが勝手にやって良いのか分からないのだ。」

「そうですね……では、今私がここで、メモを作っていきますから、それで良いですか?」

「メモだと?」

「ええ、最低限伝えてもらいたいことだけを書いておきますから。」

そしてアインはメモを書き始めた。

内容は…

1、この同盟は今後も数が増えていく。

2、この同盟の最終目標は教会を倒すこと。

3、この同盟に加盟している国同士の貿易に関しては、タートの最新技術を使って、貿易をしやすくする。

4、この同盟に加盟している国同士での一切の戦争を許さない。

5、この同盟は、まだ先の予定である2を達成するために、教会戦では絶対に参加して、多くの軍を出す必要がある。

「こんなのでどうでしょうか。」

「よし分かった。それではこれからは友好関係にある国々に、このメモに書かれた内容を言って、できるだけ加盟してもらうことにする。」

「ありがとうございます!それでは、これを…」

そして、アインはいくつかの球体を渡した。

「何だこれは?」

「これは通信魔法具です。」

「通信、魔法具?」

「ええ、この魔法具に魔力を込め、そして通信したい人で、これをもっている人を思い浮かべれば、その場で通信が出来るというものです。」

「そんな便利なものがあったのか!」

正直、この魔法具も、アインの国で配られているものに比べれば、大きく、しかももろいといった、欠陥品だったが、このように他国の人に渡す面ではとても便利だった。

「それでは、これは貴方にあげます。ですから、同盟国になった国の王に渡してください。」

「分かった。それで、これは他にももらうことって出来るか?」

「う~ん。これは魔法士が長年研究してやっと完成したものですからね~…それでは交換条件というのはどうでしょうか?」

「交換条件?」

「ええ、貴方が他の国の同盟国を5国増やしたら、この魔法具を100個あげましょう。」

100個というのは国相手に貿易するには少なすぎる数だったが、それでも王は納得した。

なぜなら、この国にとってが、この技術は最新すぎるからだった。

「分かった。それで了承しよう。」

「ちなみにですが、貴方が同盟を持ちかけた国にも言われると思うので、その国々にも、5国増やしたら100個と言っておいてください。」

「分かった。」

「それでは私は帰りますね。他の国とも交渉しなくてはいけませんから。」

「ちなみに貴方と連絡を取るにはどうしたら良いんだ?」

「取る方法?手元にあるじゃないですか。」

「なるほど…な。」

「それでは帰らさせていただきます。」

「兵よ!送ってやれ。」

そしてアインは、兵に王城の前まで送られて、この貿易は成功したと安心したのだった。 
        
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