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仕方なく・・・
しおりを挟む黒金貨…それは基本的に使われないものである。
理由としては、一枚の価値が大きすぎるせいで、使いづらいのだ。
「これは…本当に黒金貨なのか?」
「ええ、おそらく本物でしょう。私の国でも、換金しようとすれば出来ますが、使い勝手が悪いので、作っていないのですが…」
「だよな。」
そんな会話を各国の王がしていた。
「それにしても、各国に黒金貨30枚か…そんなに使って大丈夫なのか?新入り。」
アインはそう聞かれたので、なめられないように少し強気に答えた。
「ええ。大丈夫ですよ?安心してください。まだまだ黒金貨はありますから。」
その一言は、アインの絶対的な金の力を表しており、自分にとっては、全員に30枚くらいだったら大丈夫だといっているようなものだった。
「ほう?それは本当かな?」
「どういうことですか?」
「この会議において、信頼やなめられないことは重要だ。だから、第一回目に多額の金を見せて、なめられないようにしたんじゃないのか?」
「ええ。そうですが、何かおかしかったですか?」
「おかしいも何も、それは一回だけ見栄を張っているだけじゃないか。それに、こんな大金本当に渡して良いのか?国内の政治が出来なくなるぞ?」
「あれ?さっき言いませんでしたっけ?黒金貨はまだあまっています。正直、何に使うか悩むくらいには残っているので大丈夫です。」
ここで、黒金貨の価値。つまり、他国から見た黒金貨を紹介しよう。
黒金貨は1枚千億円くらいの価値である。今回の会議に参加している国はトップ20だが、その中でも、ある程度の差はある。
この世界のアインの国以外にはまだ、電気は無い。正確にはあるが、電気によって、光を作ったり、物を動かす技術はほとんど無い。
つまり、現代日本よりも年間予算が少なくてすむが、その分死も近いので、人口も少ないので、結局、国に入ってくる金も少ないのだ。
そして、15位~20位の新入りの国にとっては、黒金貨30枚というのは、普通に年間予算を超えていたのだった。
ちなみに、2位の国は年間、約900枚、アインの国は国土が広いので、2000枚は使っている。
「そうか…その話を聞いてなんとなく正体が分かった。」
そして、とある影がそんな事を言い始めた。
「どういうことだ?」
「今回入ってくる6人のメンバーそれは、順位が基本的には下だった。しかし、今回入ってくるメンバーの中に、元からいたメンバーの順位を追い抜かして入ってくるものがいるという噂があっただろ?」
「ああ、あったな。でも、それは結局噂じゃなかったのか?」
「俺は噂ではなく、現実だと思うぜ。まぁ、何位かは分からないが。」
そんな事を言っていると、主催者が一言だけ言った。
「まぁまぁ、余計な詮索はするなや。そこの君。」
そしてアインは、主催者に指で指された。
「何でしょうか?」
「まさか元からいたメンバーがこんなに興味を持つとは思っていなかったんだが、正直誤算だった。ということで、彼らに納得してもらうために君の順位を言いたいんだけど、教えていいかな?あ、君の名前は言わないからさ。」
アインは、元々順位を隠すことにこだわっていなかったし、それに、順位を言ったほうがなめられないと考えて、言ってもいいと考えた。
「ええ、いいですよ?」
「そうかそうか。かんしゃするぞい。まぁ、この王の国は1位だな。世界で一番強い!最強!わぁ~」
そんな陽気な感じで主催者は言っていたが、元からいるメンバーはそんな空気ではいられなかったのだった。
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