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憂鬱の能力
しおりを挟むそして数日が経った。
(よし、もうそろそろ準備ができるぜ。)
(本当かい?)
(ああ、今日の昼くらいには完全にできるだろう。)
(分かったよ。でも、何の準備をしているの?)
(それは、俺たち悪魔がこの体に慣れる準備だな。)
(あれ?契約した瞬間に慣れるわけじゃないんだ。)
(そんな訳ないだろ。それに、俺たちの場合3人とも慣れなくてはいけないから他の人よりも時間がかかってしまっているんだ。)
(なるほど、そんな理由があったんだ。)
(まぁ、それも今日終わるから気にするな。)
(分かったよ。)
そして、昼を超え。
(よし、完全に体を使えるようになったぜ。)
(なんか、その言い方だと僕の体を支配できるみたいだね。)
(ああ、できるぜ。しないけど。)
(出来るの!?)
(まぁ、俺たちは無理だな。原初の悪魔なら出来ると思う。)
(そ、そうだったんだ…)
(あいつにも支配の意思はないから安心しな。)
(分かった。)
(それよりも問題なのは、どうやってここから脱出するかだ。)
(そういえば、脱出した後のことを考えてないんだよね。)
(考えていなかったのか?お前の記憶を探ると、最近国をもらったばっかりだそうじゃないか。)
(確かに、領地を国にしてもらったね。)
(それならそこに買えれば良いんじゃないのか?まぁ、帰りたくないならそれで良いけど…)
(確かに、あそこに戻ってもやりたいことが無いんだよね。)
(だったら、この国から脱出するんじゃなくて、この国の覆うになれば良いんじゃないのか?幸いにもこの国は実力至上主義なんだし。)
(確かに今の僕にならできるかも…)
(ああ、行け!今のお前に不可能は無いんだ。)
(よし!僕は今日、この国の王になる。)
(なった後はどうするんだ?)
(この力を使って世界征服を始める。)
(よし!よく言った!やっぱりお前はそれくらいの勇気がある奴だと思っていたぜ。)
(ありがとう。僕は新世界の神になる。)
(おお、そこまで言うか。まぁ、がんばってくれ。)
(それじゃあ、早速行動を起こすから、力を貸してね、3人とも。)
そして、セノヴァはグリムの部屋まで向かった。
「グリムさん。」
「セノヴァか。何のようだ?」
「この国は実力至上主義なんですよね?」
「ああ、そうだな。」
「それじゃあ、僕がグリムさんに勝てば僕がこの国の王ですね?」
「はぁ~。お前もそうか…なんか悪魔と契約をして、自信が付きすぎる人種が居るんだが、お前もそうだったのか。」
「いえ、僕はあなたに勝ちますよ。」
「面倒くさい。簡単に倒れてくれよ?」
そういいながら、グリムは一瞬でセノヴァの首を狙いに来た。しかし…
(何とか見える!)
セノヴァは何とか対処が出来ていた。しかし、グリムのほうが剣の重さが重く、反撃しても、どんどんはじかれていった。
「これが、最上級悪魔の力だ。あまり舐めんなよ?」
「ふっ。能力がそこまで強くない最上級悪魔が何を言っているのか…」
「なんだと?」
「もう一回打ち合ってみますか?」
そして、グリムはセノヴァに斬りかかるが、簡単に剣がはじかれてしまった。
「な、何が起きているんだ?」
「僕の契約した悪魔の司るものは憂鬱。これは簡単に言ってしまえば能力ダウンの能力。あなたの剣と悪魔は最初の半分も力が出せていないでしょう。」
「何だと?何で上級悪魔の能力が最上級悪魔の能力に通じるんだ!」
「僕の契約した悪魔たちは特別ですから…まぁ、そんなことは置いておいて、さっさとけりをつけましょうか。」
「残念だったな。最上級悪魔を舐めるな。『狂化』」
「それは、力の強化ですか…それでは私よりも力が断然上ですね…来い『サタン』」
「儀うや粗朶s度絵うyd素亜ydcぁs」
「かわいそうに。たったそれだけの強化のために、理性を失うとは…私が倒してあげましょうか。」
そういって、もう一回攻防が始まった。
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