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貴族階級
しおりを挟む結局、あの後の授業は基礎練習が中心となった。
「それじゃあ、今日の訓練はここまでだ。解散。」
そして、授業は終わった。
「アイン君。今日の授業はなんかいつもと違ったね。」
「まぁ、今日の授業は基礎練習でも、けが人を出したらさらに学校にクレームがくる可能性があったから、慎重になっていたんじゃない?」
「そうかな。」
「まぁ、今日はとりあえず帰ろうか。」
「そうね。あ、そういえばアイン君の領地って、どんなものなの?」
「どんなものってどうゆうこと?」
「アイン君が貴族って言うのは分かるんだけど、具体的にどれくらい力を持った貴族かわかんなかったんだよね。今日は授業も早く終わったから、それを聞きたいなって思って。」
「そんな、貴族の位なんか聞いたって楽しいことは少ないと思うけど…」
「そんな事無いよ。だって、本人たちからしたら、普段の日常生活で使う常識かもしれないけど、私たちからすれば、まったく未知の世界の話なんだから。」
「そういう物?」
「そういう物だよ。」
「そうなんだ。それじゃあ、話すね。これは有名な冒険者を目指すなら覚えておかなきゃいけないし。」
「分かったわ。」
「まず、この国と、他の多くの国には大体貴族制というものが存在している。これは大きな領地を王1人で統治できないため、自分の部下に貴族という役職を与えて1人1人に小規模な土地を統治してもらうと言うものだ。
そして、その貴族にも階級と言うものが有って、それが爵位だね。」
「その爵位についてが知りたいの。」
「貴族の中でも、優秀な貴族と不出来な貴族というのは現れてしまう。そして優秀な貴族にはその功績に応じて、金や土地などを増やしていって、昇格あげる。また、不出来な貴族には基本的にはなにもしないが、何か問題を起こせば降格と言うこともある。
そしてこの昇格、降格をを大きく分けたときに出てきたのが爵位って言うものなんだ。」
「まぁ、そこまではなんとなくだったけど、知っていたわ。」
「それで、貴族の爵位には上級と下級に分かれている。境目は子爵以下を下級、子爵以降を上級って呼ぶんだ。」
「そうなんだ。そこらへんが良く分からないんだよね。後、下級にどんな爵位があるか。」
「そうだね。下級は結構ややこしくなっているからね。男爵の前に準男爵があったり。」
「それとか。」
「これについては、上から子爵>男爵>準男爵>騎士爵って順番だね。」
「騎士爵って何?」
「これが一番キャロラインには関係あるのかもしれないけど、言ってしまえば何かの功績を残した人に貴族の爵位をあげた結果だね。貴族と同じように領地がもらえるかはその功績によって違うけど、基本的には領地はもらえないよ。」
「そうなんだ。」
「うん。それに本当の貴族よりは権力は小さい人のほうが大きいし。まぁ、冒険者の人からすれば国からの拘束が少なくて喜んでいる人も多いけどね。」
「確かにそうだね。」
「後は、どの貴族にもけんかを売ってはいけないけど、上級だけはやめておいたほうが良い。」
「分かったわ。」
「まぁ、うまくいくと貴族お抱えの冒険者とかにもなれるからがんばってみて。」
「アイン君の所が私を抱えてくれたりは…」
「僕は特別な理由でもう、この国では貴族じゃないから。」
「え?そうだったの?」
「まぁ、あまり気にしなくて良いよ。他に気になったことがあったら、全然聞いて良いから。」
「分かったわ。」
「それじゃあね。」
そして、2人はそれぞれ領に戻っていった。
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