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正解発表
しおりを挟むそして、アインの逆襲が今始まる。
「それで?何のようなんだ?」
「まずは、簡単に自己紹介をさせていただきます。私の名はアイン。本名はもっと長いですが、今回の論点にしたいのは、そこではないので…」
「ふむ、いきなり自己紹介を始めたり、君は何がしたいんだ?」
「本当に簡単なことですよ。自己紹介をしてあることを言うだけですから。」
「何だ?いくらもがいたところで、そなたが敗北したことは代わりが無いぞ。まさか!?あのクランを敵に回そうとしているのか?」
「それは、半分正解、半分不正解といったところでしょうか?」
「どういうことだ?」
「まぁ、見ていれば分かります。」
そして試合の影響で気を失っていたドルの意識が戻ってきた。
「ハッ!試合はどうなったんだ?」
そこでアインはあえて、自分の言葉で勝利を伝えてあげた。
「おめでとう、ドルさん。あなたの勝ちだよ。」
「?ああ、あの反則のことか。惜しかったよな。もう少しでお前の勝ちだったのに。」
「そんな演技しなくて良いですよ。この国の上層部と、君のクランが仲良くなるために、ルールを変えたことはさっき、国王様本人に聞いたから。」
「なんだ、本当のことを聞いたのか。そうだよ。これが大人のやり方ってやつだ小僧。お前は確かに強かった。ただし、勝負に勝って、試合に負けたな。」
「いいよ。ちゃんとやられたことはやり返すから。」
「何だと!?」
「国王様、話を戻させていただきます。あなたはこのクランと友好関係を結ぶために今回のような行為をなさったのですよね?」
「ああ、そうだ。あのクランと友好関係を結べただけでも、この大陸内でトップの方の権限を持つことができる。」
「そうでしょうね。しかし今回、あなたたちはミスを犯しました。」
「何だ?」
「それは、優遇する相手です。」
「どういうことだ?」
「ここでもう一回、ダメ押しの自己紹介をしておきましょう。私の名はアイン。クラン、創焉覇神兵のクランマスターをやらせていただいているものです。」
アインがこの自己紹介をしたとたん、国の上層部の顔色が一気に悪くなっていった。
「な、そんなことがあるか?何故クランマスターがここにいるんだよ。さては偽者…」
ドルがそう言いそうになった瞬間にアインは、外交のときに着る、王服に一瞬で着替えた。
「王様、いや、王よ。この姿に見覚えはないか?一応、最近この大陸で起きた戦争の連合軍の最高司令官という仕事をしていたのだが…」
アインがそう言うと、王の周りにいた宰相や文官たちが王に問いただしていた。
「まさか彼は?」
「王様、相手も同じく王、ましてやこの大陸内で一番手を出してはいけないといわれているアインじゃないですか。」
「何で顔を覚えておかなかったのですか~!?」
「まさか、本当に15歳で王をやっているとは思わんだろ。」
そしてアインは最後にこう放った。
「それでは、この国では他の国の王に対して無礼を働いたということで、この国から僕が経営しているものを全て、撤収させようと思います。」
「ん?それだけなのか?」
「はい。それだけで良いです。」
「おお、それなら良い。クランは若干惜しかったが、他のクラン育成に力を入れていこう。」
しかし、この時の王様は、アインの商店が国の中にうまく、そして広く溶け込んでいることを知らなかったのだ。
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