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優秀な勇者を撃破
しおりを挟む~勇者サイド~
「皆聞いてくれ。」
「何だ?」
「実は僕たちを召喚してくれたあの王国に宣戦布告をした国があるらしいんだ。」
「何だって!?」
「本当か?」
「ああ、今この国に急いできた使者に聞いた。」
「それで俺たちは何をすれば良いんだ?」
「僕たちは一回王国に帰ろう。そして、戦争を仕掛けてきた国を打ち返すんだ。」
「そうだな。勇者である俺たちの力を分からせないと、たぶんこっちの人は分からないんだよ。」
「それに、魔王を倒すためにやってきた俺たちを召喚した国を滅ぼそうとするなんて、その国は魔王とつながっているんじゃないのか?」
「そうだな、その可能性が高い。そんな悪い国は守るだけじゃなくて、俺たちからも攻め込んでやろうぜ。」
「そうだ。そうだ。それが良い。」
「みんなの意見はこの戦争には参加をして、こっちを攻めてきた国を逆に攻め込んでやろうってことで良いのかな?」
「ああ、そうだぜ。」
「それじゃあ、国に帰ろうか。」
リーダー勇者がそういうと皆、自分たちの住んでいたところに戻って、荷物をまとめに行こうとした…しかし、それはできなかった。
「おい、床が光っているぞ。誰か魔法を使ったか?」
「使ってなーい。」
「俺も。」
「私も。」
「じゃあ、何だこの光は?」
そして次の瞬間、魔法が発動し、勇者は数名を残して王国に無理やり飛ばされた。
「な、なんだったんだ?今のは?」
「あれ?皆がいなくなっているよ。」
「本当だ!?何でだ?」
その場に残ったのは、強く、リーダーシップのある勇者だけだった…
~エリ視点~
「こんにちは。勇者の皆さん。」
「誰だお前は。!?何で空を飛んでいる!?浮遊魔法は最上級魔法だぞ。」
「ああ、これは私にとっては何の苦にもなりませんので…移動も楽ですし。」
「最上級魔法を簡単に使うものか…それでお前は何者だ?」
「私は今回の戦争で、連合軍の中の最上国の王様のメイドでございます。」
「メイドだと?いや、それよりも連合国ということは敵か!?」
勇者はそう言い、剣を抜こうとするも、剣はまったく動かなかった。
「何で動かないんだ!?」
「私が話そうとしているのにいきなり敵対行動とは…まぁ、結局動けないのですけどね。」
「これはお前がやったのか?ならばすぐに開放しろ!」
「だから説明するといっているでしょう…その拘束は私の魔法によるものです。今回の転移魔法も私の魔法なのですが、あなたたちだけを残した理由を教えましょう。」
「何だ?」
「あなたを筆頭にここにいる勇者はすべて強く、冷静な判断ができてしまうものたちです。そのような優秀な勇者がいると戦争の結果に響いてきてしまうと思いまして、今回は私が先にあなたたちを処分しに来ました。」
「何だと?俺たちを処分?それはできないだろう…なぜなら、君はさっき優秀な勇者がいると結果が変わってしまう可能性があると言った。それでは何故君一人でその優秀な勇者の相手ができるのだ?大群でも私たちの相手は厳しいから戦況が変わるのだろう?」
「あなたたちは我が王様の国を知らないからそのようなことが言えるのですよ。今回、我が王は王国侵略にはぜんぜん全力を出していません。しかし、私はこれでも王国の中でトップクラスの力は持っていると自負しています。言ってしまえば今回の連合軍と私1人でたたかっても勝てるくらいには。」
「バカな。勇者よりも強い人間はいなかったのではないのか?」
「ではそろそろ消えてもらいますね。ああ、ちなみにさっき言っていた勇者が人間最強は合っていますよ。なぜなら私は…人間ではないですから。」
そして王国にいけなかった勇者総勢6人はこの世又、あの世からも消えたのだった。
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