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アインの収入
しおりを挟む「まずはグランド領からお願いします。」
「はい。グランド領の今月の売り上げは100白金貨、昨年の年収は10黒金貨です。」
「他の街の合計は?」
「他の町の合計は月に1黒金貨、年収で15黒金貨です。」
「そうか。他の国ではどうなっている?」
「まず、アイン様が占領した国や、ほとんどアイン様の手の内にある国の合計は月に10黒金貨、年に130黒金貨です。」
「他の国は?」
「他の国ではまだアイン様以外の商会がたくさんありますからあまり売れ行きが良いとは思えませんね。月に2黒金貨、年に23黒金貨です。」
「確か他の大陸にも派遣しているよな。そこはどうなっている?」
「他の大陸ではあまり事業を広められないため、月に5黒金貨、年に45黒金貨です。」
「他には?」
「後は魔大陸ですね。あの大陸はアイン様の信者ばかりですし、あの国にあった商会はすべてアイン様の商会の中に入ってますから一番売れ行きがいいですね。それにあの国の人はみな、裕福ですから。」
「月に40黒金貨。年に500黒金貨です。」
「やはり昨年も魔大陸の売れが一番だったか…これで発表会を終了する。」
「あの国はものすごく恵まれている国ですから。」
「それにしてもあの大陸のアイン様の人気はすごいですね。アイン様?」
「それよりも君たち平然と話しているけどおかしいと思わないの?」
「ああ、白金貨などが発表されていないということですか?それについては多いので、集計するのがつらいのですよ。」
「いや、そのことじゃなくて稼ぎすぎじゃない?」
「そんな事ないですよ。アイン様の商会ですよ?これくらい行くのは当たり前じゃないですか?」
「いや、それでも限度というものが…」
「それに我々はまだ満足していないのですよ?だって新大陸ではあまり稼げていないじゃないですか…」
「十分稼いでいるって!」
「いえ、我々が納得いかないのです。せっかくアイン様が我々にこんな重大なことを任せてくれたのに我々はまだ、アイン様の商会以外を使っている人がいる現状を許してしまっているのです。」
「そりゃ僕以外の商会を使う人だっているでしょうに…」
「我々の目標は世界中の人がアイン様の店を使うことです。今、それを達成できているのはグランド領と魔大陸だけなのです。」
「そ、そんなにがんばりたいなら僕からは何も言わないよ。ちなみにお金はどうしているの?僕は常に使い切れないくらいのお金を魔王さんが財布の中に入れているから金庫とか確認していないんだ。」
「さすが魔王さんです。アイン様がお金がなくて困らないように常にお金を入れておくとは…
ちなみに金庫の中に入れてますよ。」
「え?でも金庫の数は増えてなかったよ。」
「それについては金庫の中を金貨ではなく、黒金貨に換えていっているのですよ。でもそろそろ13個の金庫じゃ足りなくなってきましたね。」
「あれ?金庫って何枚入ったっけ?」
「金庫ですか?大体一個に十万枚は入ったはずですが?」
「その金庫が13個出たりなくなるってどういうこと?売れ行きを聞いている限りそんなに必要じゃないと思うんだけど。」
「アイン様にお金が入ってくるのはなにも商会だけではないのですよ。税もありますし、冒険者ギルドもありますし、アイン様が他の国に作ってきた街からもお金が入ってますし、教会の寄付金もアイン様を敬神しているのですからアイン様に入ってくるのですよ。さすがに運営に必要なお金は取ってますけど。」
「そうだった。そういえば毎年同時期にいろんな人が魔王さんに会いに来ているなとは思っていたけど、そういうことだったのか。」
「そうですよ。この後はどうするのですか?」
「冒険者ギルドに行こうと思う。」
「冒険者ギルドのトップも毎年収めに行ってますよ。」
「そうだったんだね。教えてくれてありがとう。それじゃあ行くよ。」
「はい、お気をつけて。」
そしてアインは冒険者ギルドに向かった。
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