上 下
16 / 554

魔王城・魔大陸

しおりを挟む
あのあと僕は魔王城に来ていた。

「ここか~」

「貴様は誰だ。なぜ人間がここにいる。」

そう言われながら僕は門番らしき人に槍を突きつけられていた。

「なぜって言われても、魔王に来いって言われているからな。」

「なにっ!魔王様が人間ごとき下等種族を呼ぶはずが無い。」

「じゃあ、確認をしてもらえないかな。」

「確認するまでも無い。今ここで殺してやる。」

なかなか話を聞かない人だな。

そう、思っていると奥から人が出てきた。

「おお、あなたが元魔王様が言っていたアイン様ですか?」

「はい。そうですが、あなたは誰ですか?」

「私はこの国の宰相をやっているべフェゴロンです。中でまお…元魔王様がお待ちですのでお越しください。」

「わかりました。」

こうして僕は、魔王城に入っていった。


玉座の間に入ると王座に座っていない魔王がいた。

「魔王さん何をやっているのですか?」

「アイン様。今はあなたが魔王なので、私は元魔王ですよ。なので、王座にはあなたが座ってください。」

「そんなこと気にせずに座っていいですよ。」

「いえ、この国では実力至上主義なので、私に勝ったあなたが最強。そして、最強のものだけはあの王座に座っていいのです。」

「そうですよ。いわばあなたを誰かが倒さない限りあなたがあの王座に座らなければあの王座に据わるものはいなくなってしまうのです。」

べフェゴロンさんにまで言われてしまったので、しぶしぶ王座に座った。

「それで何で僕を呼んだの?」

「あなたはこの国の王になったので、この魔大陸すべてを支配したことになります。」

「そこまではわかっているよ。」

「しかし、あなたが王国の貴族だということはわかっているので、政治については私たちがやります。」

「わかった。じゃあ、僕はこの国の王だけど王ってだけで何も無いんだね。」

「いえ、基本の政治は私たちがやりますが、プロジェクトをあなたが気に入らなかったら、あなたの一言で中止できます。」

「基本、僕は何も言うつもりも無いから勝手に進めていいよ。」

「ありがとうございます。ちなみにこちらから王が変わったことを国民に伝えておきますね。」

「ありがとう。そういえばこの魔大陸すべてが魔国なの?」

「そうですが?」

「魔大陸の大きさってどのくらいですか?」

「簡単に言うとあなたが貴族をやっている王国の4倍くらいはあります。」

「魔国ってそんなに大きかったんだ。」

「はい。一部の魔族を敵視している国は魔族の力は理解しているのですが、国の大きさを10分の1くらいにしかわかっていないそうです。」

「ありがとう。この国の大きさについてはわかったからもう帰るね。」

「はい。わかりました。ちなみにアイン様は貴族なのでそのうち領地を与えられるでしょう。そのときには我々、魔国の力を頼ってください。」

「適度に頼むね。バイバイ。」



こうして僕は元の屋敷に帰って来た。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜

舞桜
ファンタジー
 初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎  って、何故こんなにハイテンションかと言うとただ今絶賛大パニック中だからです!  何故こうなった…  突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、 手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、 だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎  転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?  そして死亡する原因には不可解な点が…  様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、 目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“  そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪ *神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのかのんびりできるといいね!(希望的観測っw) *投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい *この作品は“小説家になろう“にも掲載しています

チートな嫁たちに囲まれて異世界で暮らしています

もぶぞう
ファンタジー
森でナギサを拾ってくれたのはダークエルフの女性だった。 使命が有る訳でも無い男が強い嫁を増やしながら異世界で暮らす話です(予定)。

異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?

よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ! こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ! これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・ どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。 周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ? 俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ? それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ! よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・ え?俺様チート持ちだって?チートって何だ? @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

八百長試合を引き受けていたが、もう必要ないと言われたので圧勝させてもらいます

海夏世もみじ
ファンタジー
 月一に開催されるリーヴェ王国最強決定大会。そこに毎回登場するアッシュという少年は、金をもらう代わりに対戦相手にわざと負けるという、いわゆる「八百長試合」をしていた。  だが次の大会が目前となったある日、もうお前は必要ないと言われてしまう。八百長が必要ないなら本気を出してもいい。  彼は手加減をやめ、“本当の力”を解放する。

身体強化って、何気にチートじゃないですか!?

ルーグイウル
ファンタジー
 病弱で寝たきりの少年「立原隆人」はある日他界する。そんな彼の意志に残ったのは『もっと強い体が欲しい』。       そんな彼の意志と強靭な魂は世界の壁を越え異世界へとたどり着く。でも目覚めたのは真っ暗なダンジョンの奥地で…?  これは異世界で新たな肉体を得た立原隆人-リュートがパワーレベリングして得たぶっ飛んだレベルとチートっぽいスキルをひっさげアヴァロンを王道ルートまっしぐら、テンプレート通りに謳歌する物語。  初投稿作品です。つたない文章だと思いますが温かい目で見ていただけたらと思います。

加護とスキルでチートな異世界生活

どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!? 目を覚ますと真っ白い世界にいた! そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する! そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる 初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです ノベルバ様にも公開しております。 ※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません

テイマーは死霊術師じゃありませんっ!

さんごさん
ファンタジー
異世界に転生することになった。 なんか「徳ポイント」的なのが貯まったらしい。 ついては好きなチートスキルがもらえるというので、もふもふに憧れて「テイム」のスキルをもらうことにした。 転生と言っても赤ちゃんになるわけではなく、神様が創った新しい肉体をもらうことに。いざ転生してみると、真っ暗な場所に歩く骸骨が! ひぃぃい!「テイム!テイム!テイム!」 なんで骸骨ばっかり!「テイム!テイムテイム!」 私は歩く。カタカタカタ。 振り返ると五十体のスケルトンが私に従ってついてくる。 どうしてこうなった!? 6/26一章完結しました この作品は、『三上珊瑚』名義で小説家になろうにも投稿しています

処理中です...