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2年

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ゼアークのもとにも、今回の件の報告が多く来ていた。

「それにしても、4はともかく、一応送っていた10~12までの3人もダンジョンマスターになるとは…」

このダンジョンには、すでにナンバーズは100人以上いる。

その中でも上位人なので、強いのはわかっていたのだが、それでもほかのダンジョンを12番も倒してしまうとは思っていなかった。

「とりあえず、ダンジョンマスターになったものに関しては、そこでダンジョンマスターをやり続けてもらおう。
ナンバーズの者たちもまだまだたくさんいるし、その中から何人か、部下として贈るとするか。」

元々、ナンバーズたちは、数字によって序列ができているので、もともと部下のようなものなのだが、それでもゼアークからの命令という建前があったほうが自由に行動ができるだろう。

「ダンジョンが増えるのはいいんだが…あまり増えすぎても管理がな…」

今のところは、まったく問題がないのだが、このままこの世界に現れたダンジョンを制覇していってしまうと、ゼアーク1人で制御できなくなってしまうかもしれない。

それに、もしもゼアークのダンジョンの中で、比較的弱いところを狙われたときに、数が多いと、それぞれに担当の場所があるので、増援に行きにくくなるのだ。

「とりあえず、今送った者たちが帰ってきたら、一回拡張をやめてみるか。」

それに、どうやら今回発生したダンジョンたちは、ほとんどがあまり完成形になっていないので、今回手に入れたダンジョンを完成させなくてはいけないという問題もある。

そして、あの後ゼアークが送ったものによって、ゼアークの勢力圏の中に入ったダンジョンは、10個増えた。

「さて、それでは各々ダンジョンの完成を目指してくれ。」

ゼアークはそういうと、自分もダンジョンの強化に入った。

そして、そのまま2年が過ぎるのだった…





2年が過ぎると、この世界には大きな変化がいくつかあった。

まず、ゲーム世界の時には、ダンジョン同士の戦いや、勇者と魔王の戦いには規制があった。

しかし、この世界は現実。

ゲームの時の能力が使える現実となっているので、奇襲も、同時に攻めることも、ダンジョン同士で同盟を組むことも可能になっている。

その結果、力のあるものがのし上がり、力のない物は殺されるか、支配下にされて行った。

そして、ゼアークのダンジョンにも大きな変化があった。

それは、自ら支配下になりに来るダンジョンがいくつか現れたのだ。

「それで…またあの2つが戦っているのか?」

「ええ、こちらのダンジョンの近くで戦われているので、怖いですが、今のところ、攻め込まれたりはしていません。」

この世界は今、勢力争いの時代に入った。

この中で、ゼアークはどのような立場で戦うのか…

それは、まだだれにもわからない…
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