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球体
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そのまま、紫の雷は2体の体を貫通していった。
魔王に関しては、早いうちに倒れてくれたが、アンデットの方はやはり再生能力があるので、少しの間だけ存在を保つことができていた。
しかし、紫の雷は、部屋全体を生きているかのように動き回っている。
なので、再生した瞬間に襲われ、だんだんと体が粉のようになっていき、再生の限界がやってきてそのまま消滅してしまった。
「これで終わりか…」
正直、4にとってはあまり達成感がない。
このダンジョンで死んだものが多いというのは聞いていて、確かにあの中級アンデットをどうにかするのは普通の人間では厳しいであろうことはわかった。
しかし、実際にアンデットは滅んでしまった。
しかも、その消滅の仕方は何の工夫もないただの力技によって消滅してしまったのだ。
基本的にダンジョン内ではほとんどの戦いにおいて敗北をしている4からしてみれば、ここまで圧勝というのは久しぶりの体験なのだ。
「生まれてから数回しか勝っていないせいか?
いや、そもそも相性の問題もあったかもしれない。」
アンデットに相性がいいのは神を信仰することによって得られる魔法だけなので、別に雷魔法に関しては相性が良いわけではない。
しかし、彼は今までにアンデットとそこまで戦ってこなかったので、相性の問題だと片付けて、そのままダンジョンを下っていくのだった。
(それにしても、魔王とやらを倒したのに、ダンジョンは消滅しないんだな。)
このダンジョンは今のところ全く崩壊の減少を見せていない。
しかし、ダンジョンの中心部である地下に向かっているのに、まったくモンスターが出てこないことを考えると、このダンジョンはすでにモンスターを生産する機能に関しては失っているらしい。
(雰囲気的にここが最後か。)
中ボスだと思っていたアンデットと戦った部屋の入り口を少し豪華にしたような扉があったので、ここがおそらくダンジョンの最深部だろう。
(もしかすると、まだ最終ボスが出てくるかもな。)
あの魔王に関しては油断してあの部屋に来てしまっただけで、この部屋にもボスがいる可能性は普通にある。
そして、もしもそうなら、あの部屋にいたアンデットよりも強いだろう。
(さて、入るか。)
一応、納刀状態だった刀を抜刀してその部屋に入った。
そして、その部屋の中にあったのは…
(なんだあの球体。)
そこには空中に浮いた紫色の球体があった。
(生きてはいないはず…しかしなぜだろう。圧倒的な生命力を感じる。)
光り輝いてい入るが、それでも全く動かないので、おそらくは生きていないと仮定したが、それでも放っている雰囲気に関しては魔王よりもよっぽど存在感を放っている。
(触るしかないか…)
できるだけ触りたくはなかったが、転移魔法は使えないので、触って持って帰ることにした。
それでも直接触るのは怖いので、手を服で包んで持ったのだが、持った瞬間に球体は強烈な光を放って、4を飲み込むのだった。
魔王に関しては、早いうちに倒れてくれたが、アンデットの方はやはり再生能力があるので、少しの間だけ存在を保つことができていた。
しかし、紫の雷は、部屋全体を生きているかのように動き回っている。
なので、再生した瞬間に襲われ、だんだんと体が粉のようになっていき、再生の限界がやってきてそのまま消滅してしまった。
「これで終わりか…」
正直、4にとってはあまり達成感がない。
このダンジョンで死んだものが多いというのは聞いていて、確かにあの中級アンデットをどうにかするのは普通の人間では厳しいであろうことはわかった。
しかし、実際にアンデットは滅んでしまった。
しかも、その消滅の仕方は何の工夫もないただの力技によって消滅してしまったのだ。
基本的にダンジョン内ではほとんどの戦いにおいて敗北をしている4からしてみれば、ここまで圧勝というのは久しぶりの体験なのだ。
「生まれてから数回しか勝っていないせいか?
いや、そもそも相性の問題もあったかもしれない。」
アンデットに相性がいいのは神を信仰することによって得られる魔法だけなので、別に雷魔法に関しては相性が良いわけではない。
しかし、彼は今までにアンデットとそこまで戦ってこなかったので、相性の問題だと片付けて、そのままダンジョンを下っていくのだった。
(それにしても、魔王とやらを倒したのに、ダンジョンは消滅しないんだな。)
このダンジョンは今のところ全く崩壊の減少を見せていない。
しかし、ダンジョンの中心部である地下に向かっているのに、まったくモンスターが出てこないことを考えると、このダンジョンはすでにモンスターを生産する機能に関しては失っているらしい。
(雰囲気的にここが最後か。)
中ボスだと思っていたアンデットと戦った部屋の入り口を少し豪華にしたような扉があったので、ここがおそらくダンジョンの最深部だろう。
(もしかすると、まだ最終ボスが出てくるかもな。)
あの魔王に関しては油断してあの部屋に来てしまっただけで、この部屋にもボスがいる可能性は普通にある。
そして、もしもそうなら、あの部屋にいたアンデットよりも強いだろう。
(さて、入るか。)
一応、納刀状態だった刀を抜刀してその部屋に入った。
そして、その部屋の中にあったのは…
(なんだあの球体。)
そこには空中に浮いた紫色の球体があった。
(生きてはいないはず…しかしなぜだろう。圧倒的な生命力を感じる。)
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(触るしかないか…)
できるだけ触りたくはなかったが、転移魔法は使えないので、触って持って帰ることにした。
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