39 / 64
北側
しおりを挟む
今回の冒険者殺害は、あえて政府側が大々的に発表した。
この国の普通の国とは違った大きなメリットというのは、市民がどう頑張っても、実力行使ができないのだ。
今まで、絶対王政などが崩れてきた過程で、大体が市民による反乱だった。
そして、その反乱に対処できなくなった政府は、市民に倒され、絶対王政が終わったということが多い。
しかし、この国に関しては、いくら市民が頑張っても、ゼアークに従っているモンスターは倒せない。
普段冒険者がモンスターを倒せているのは、統率がとれていなく、その上、協力もしないモンスターを倒しているからだ。
それに対して、この国に従っているモンスターは強く、それなりに統率が取れている。
つまり、史実の方で行われてきた革命というものが絶対にできないのだ。
そのことは、前の戦争で市民もよくわかっている。
この国の軍が一瞬にしてやられて行ったことは、すでに国内外で有名な話になっている。
別にこの国の軍は弱くなかったのだが、それでもここまで一瞬でやられるとは思っていなかったほかの国は、今度は自分たちの国のほうに来るのではないかと警戒を強めている。
つまり、今、冒険者たちの殺害を大々的に公開しても、政府に何かできるものが存在しなく、恐怖心を植え付けることだけできるのだ。
「とりあえず、最近の国内の一番大きな問題は解決できた。」
あまり人を殺すことはやりたくないと思っていたが、冒険者を殺した時には、特に何も感じなかった。
すでに心がダンジョンと一緒になってきているのだろう。
「これでひとまずの問題は解決だな。」
ここからは、一旦すべてを失ったこの国をどうやって元の状態異常に戻すかを考えなくてはいけない。
(それは、こつこつと直していくしかないか。)
彼は、そう思いながら、すでに始まり始めた書類仕事をやっていくのだった。
それに対してダンジョン側は…
「取り合えず、人間国の一つを手に入れましたが、この先はどうするのですか?」
「これからは、とりあえず、あの国が安定し始めたら、向こう側の国に侵攻して、勢力の拡大を行う。
そして、すべてをあの国主導で行うのではなく、南側の国に関しては、一国一国が小さいから、3つくらいの国をまとめて併合させよう。」
「それでは、北側は?」
「北側も勢力を伸ばしたい。
しかし、どうやら北側の国に関しては、それなりに強い国が多いということで、一気にすべての領土を持っていくのはきついだろう。」
「そうですか?戦力的には大丈夫だと思いますが。」
「そうだろうな。戦力的には一国を亡ぼすくらい大丈夫だろう。
しかし、もしも丸々一国をいきなり支配するとなると、反乱処理が面倒だからな。
だから、北側に関しては、じっくりと攻めていく。」
「わかりました。」
「ということで、もう少し戦力の増強をしたら、攻めに行くぞ。」
「了解です。」
こうして、北側列強にも攻めに行くことが決まったのだった。
この国の普通の国とは違った大きなメリットというのは、市民がどう頑張っても、実力行使ができないのだ。
今まで、絶対王政などが崩れてきた過程で、大体が市民による反乱だった。
そして、その反乱に対処できなくなった政府は、市民に倒され、絶対王政が終わったということが多い。
しかし、この国に関しては、いくら市民が頑張っても、ゼアークに従っているモンスターは倒せない。
普段冒険者がモンスターを倒せているのは、統率がとれていなく、その上、協力もしないモンスターを倒しているからだ。
それに対して、この国に従っているモンスターは強く、それなりに統率が取れている。
つまり、史実の方で行われてきた革命というものが絶対にできないのだ。
そのことは、前の戦争で市民もよくわかっている。
この国の軍が一瞬にしてやられて行ったことは、すでに国内外で有名な話になっている。
別にこの国の軍は弱くなかったのだが、それでもここまで一瞬でやられるとは思っていなかったほかの国は、今度は自分たちの国のほうに来るのではないかと警戒を強めている。
つまり、今、冒険者たちの殺害を大々的に公開しても、政府に何かできるものが存在しなく、恐怖心を植え付けることだけできるのだ。
「とりあえず、最近の国内の一番大きな問題は解決できた。」
あまり人を殺すことはやりたくないと思っていたが、冒険者を殺した時には、特に何も感じなかった。
すでに心がダンジョンと一緒になってきているのだろう。
「これでひとまずの問題は解決だな。」
ここからは、一旦すべてを失ったこの国をどうやって元の状態異常に戻すかを考えなくてはいけない。
(それは、こつこつと直していくしかないか。)
彼は、そう思いながら、すでに始まり始めた書類仕事をやっていくのだった。
それに対してダンジョン側は…
「取り合えず、人間国の一つを手に入れましたが、この先はどうするのですか?」
「これからは、とりあえず、あの国が安定し始めたら、向こう側の国に侵攻して、勢力の拡大を行う。
そして、すべてをあの国主導で行うのではなく、南側の国に関しては、一国一国が小さいから、3つくらいの国をまとめて併合させよう。」
「それでは、北側は?」
「北側も勢力を伸ばしたい。
しかし、どうやら北側の国に関しては、それなりに強い国が多いということで、一気にすべての領土を持っていくのはきついだろう。」
「そうですか?戦力的には大丈夫だと思いますが。」
「そうだろうな。戦力的には一国を亡ぼすくらい大丈夫だろう。
しかし、もしも丸々一国をいきなり支配するとなると、反乱処理が面倒だからな。
だから、北側に関しては、じっくりと攻めていく。」
「わかりました。」
「ということで、もう少し戦力の増強をしたら、攻めに行くぞ。」
「了解です。」
こうして、北側列強にも攻めに行くことが決まったのだった。
0
お気に入りに追加
145
あなたにおすすめの小説
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

【ヤベェ】異世界転移したった【助けてwww】
一樹
ファンタジー
色々あって、転移後追放されてしまった主人公。
追放後に、持ち物がチート化していることに気づく。
無事、元の世界と連絡をとる事に成功する。
そして、始まったのは、どこかで見た事のある、【あるある展開】のオンパレード!
異世界転移珍道中、掲示板実況始まり始まり。
【諸注意】
以前投稿した同名の短編の連載版になります。
連載は不定期。むしろ途中で止まる可能性、エタる可能性がとても高いです。
なんでも大丈夫な方向けです。
小説の形をしていないので、読む人を選びます。
以上の内容を踏まえた上で閲覧をお願いします。
disりに見えてしまう表現があります。
以上の点から気分を害されても責任は負えません。
閲覧は自己責任でお願いします。
小説家になろう、pixivでも投稿しています。

クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
空想の中で自由を謳歌していた少年、晴人は、ある日突然現実と夢の境界を越えたような事態に巻き込まれる。
目覚めると彼は真っ白な空間にいた。
動揺するクラスメイト達、状況を掴めない彼の前に現れたのは「神」を名乗る怪しげな存在。彼はいままさにこのクラス全員が異世界へと送り込まれていると告げる。
神は異世界で生き抜く力を身に付けるため、自分に合った能力を自らの手で選び取れと告げる。クラスメイトが興奮と恐怖の狭間で動き出す中、自分の能力欄に違和感を覚えた晴人は手が進むままに動かすと他の者にはない力が自分の能力獲得欄にある事に気がついた。
龍神、邪神、魔神、妖精神、鍛治神、盗神。
六つの神の称号を手に入れ有頂天になる晴人だったが、クラスメイト達が続々と異世界に向かう中ただ一人取り残される。
神と二人っきりでなんとも言えない感覚を味わっていると、突如として鳴り響いた警告音と共に異世界に転生するという不穏な言葉を耳にする。
気が付けばクラスメイト達が転移してくる10年前の世界に転生した彼は、名前をエルピスに変え異世界で生きていくことになる──これは、夢見る少年が家族と運命の為に戦う物語。

転売屋(テンバイヤー)は相場スキルで財を成す
エルリア
ファンタジー
【祝!第17回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞!】
転売屋(テンバイヤー)が異世界に飛ばされたらチートスキルを手にしていた!
元の世界では疎まれていても、こっちの世界なら問題なし。
相場スキルを駆使して目指せ夢のマイショップ!
ふとしたことで異世界に飛ばされた中年が、青年となってお金儲けに走ります。
お金は全てを解決する、それはどの世界においても同じ事。
金金金の主人公が、授かった相場スキルで私利私欲の為に稼ぎまくります。

転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる