世界最強の強くてニューゲーム

ゼクト

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洗脳

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  最初の冒険者たちが入った後も、ある程度の時間をおいて、だんだんと冒険者が集まり始めていた。

「おや?なぜこのような場所に村が?」

「君たちもダンジョン目当ての冒険者かい?」

「そうですが、なぜこのような場所に村が?
そもそもダンジョンはどこですか?」

いきなり、出てきた村長に驚きながらも、冒険者は質問に答えていった。

「そうですか。ダンジョンに用があるのですね?
我々は、このダンジョンに助けられて来た村です。
定期的に浅い層でダンジョンの報酬をとっていき、そして、それを定期的に近くの町に売って、稼ぎを得ているのです。」

「なるほど、ダンジョンとの共生をしていたのですか。
それでは、あなたたちにとっては、ダンジョンを攻略されるのはまずいのですか?」

「いえ、大丈夫です。
いつかそのような未来はやってくるだろうと思って、我々も覚悟をしていましたから。」

「そうですか。それでは、ダンジョンの入り口に案内していただければ…」

前にもあったような会話を繰り返しながら、村長は、また冒険者をダンジョンの中に入れていった。

しかし、今回の冒険者は、ゼアークの目に留まった。

「こ、これは…」

村長の目によって、その冒険者の目を見たのだが、それは、ゼアークからすれば、完璧なまでにいい状態だった。

「全ステータスが、高いのに、耐性系のステータスだけが少ない…」

これの何がいいのかというと、これはダンジョンにとっては格好のカモなのだ。

それは、数あるダンジョンの中で、戦闘がメインではないダンジョンも存在している。

しかし、ゼアークのダンジョンに関しては、戦闘面がメインなのだが、一応、ゼアークが不備がないようにするために、戦闘面以外に関しても、できるだけ補えるようにしている。

つまり…

『全員に緊急報告。
ただいま入った冒険者を逃げ道のない部屋に誘導し、その後、精神魔法をかけるのだ!』

さっきの冒険者に関しては、ソロであり、耐性も弱い。

つまり、精神魔法などにかかりやすいのだ。

その後、ある程度のモンスターを犠牲にしてしまったが、それでも、密室の部屋まで誘導することに成功した。

「こ、これは…モンスターハウスというものなのか?」

ダンジョンの中には、モンスターが大量に出てくる部屋がある。

しかし、中身はもっとひどい内容だった。

「うっ!なんだこれは…」

男の視界はいきなり歪み初め、とうとう意識までもうろうとしてきた。

「それじゃあ、よろしく。」

その言葉を聞いた男が視線を上げると、そこには、豪華な装備をしている男と、全身をローブに包んでいる小さな性別も分からないものがいた。

「本当に自我を保ったままでいいのですか?」

「ああ、こいつには、あることをしてもらいたいからな。」

「わかりました。」

そして、男は意識を失った。

男が気が付くと、そこには町が広がっていた。

「やっと起きましたか。」

「こ、ここは…」

「あなたは、ゼアーク様の為に人間の国で、ある程度権力を持つのです。」

「権力を持つ?」

男は、この女性がダンジョン関係者だということが分かったが、なぜか敵対心がわいてこない。

それどころか、上司のような感じがして、逆らってはいけないという衝動に駆られている。

「ええ、そうですね…まぁ、急にいなくなっては、国にとってまずいくらいの力を持ってもらいたい。」

「しかし、私にそんな力があるとは…」

「大丈夫です。後で自分のステータスを見せてあげますが、我々が強化を施しておきましたので。
それでは、向かいましょう。」

そして男は、何もわからないまま、謎の女に運ばれて行くのだった。
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