53 / 159
近所にいた動物の話(2)
しおりを挟む
前回に続き、今回も近所にいた動物の話をさせていただきます。
前回、馬のいた公園の話をしました。そこから二十分ほど歩くと、また別の公園がありました。そこは竹やぶがあり、面積も広いところでしたが……何といっても凄いのは、一匹のニワトリが我が物顔で徘徊していたのてす。かなり大きなサイズの雄鶏でした。
もちろん、誰かに飼われているわけではありません。恐らく、さほど遠くない位置にある家で飼われていたものが逃げ出し、住み着いたのではないかと思われます。
そんなわけで、件の公園に行くとニワトリがうろうろしていました。近寄ると「つつくぞコラ!」とでもいいたげな様子で威嚇して来るので、遠巻きに見ているしかありませんでした。公園には野良猫もいたはずですが、獲物とするには大きすぎたのか、襲われもせず生き延びていました。
ニワトリは、一年近く公園を根城にしていましたが……気がつくといなくなっていました。雄鶏は毎朝、鳴き声をあげる習性があるらしいです。なので、鳴き声にたまりかねた近所の人が通報し、保健所の人が出動したのではないかと思われます。もちろん、全ては想像の域を超えていません。
公園にいたニワトリと同じく、いきなり消えてしまったものがあります。
実家から歩いて十分くらいの位置に、一軒家がありました。付近に建っている住宅よりも大きく、広い敷地だったのを覚えております。
その家の庭には、巨大な檻がありました。中には、ニホンザルが飼われていたのです。それも、子猿ではありません。かなり大きくなっていたニホンザルが二匹、檻の中にいたのです。
しかも、その家にいたのはニホンザルだけではありません。庭先には、オウムと思われる大きな鳥が止まっていました。さらに、家の中からは時おり犬の鳴き声も聞こえていたのです。
私と友人らは、その家を『下野動物園』と呼んでいました。上野動物園に対抗しての、下野動物園というわけてす。まあ、動物園と呼べるほどの規模ではありませんが、庭に猿の住む檻と大型の鳥がいたのは確かです。通りかかると、よく覗きこんでいました。
もっとも、この家はしばらくすると、存在自体が消えていました。いきなり工事が始まり、やがて更地になっていたのです。一体、どのような事情があったのかはわかりません。
ちなみに当時の私の地元では、住人たちがかなり好き勝手なことをしていた記憶があります。公園にはテントが張られてホームレスが勝手に住み着いていました。さらに近所の家では、車庫にエアガンを持ち込み射的爆みたいなものを作っていました。
また、実家のすぐそばのアパートでは、ちょいちょいオーバーステイの外国人が連れて行かれていたのです。このあたりの話については、また別の機会に書きます。とにかく、こんな無法者たちが多く住んでいた地域ですので、法律や都の条例など無視して許可なく勝手に飼っていた可能性もあります。
前回、馬のいた公園の話をしました。そこから二十分ほど歩くと、また別の公園がありました。そこは竹やぶがあり、面積も広いところでしたが……何といっても凄いのは、一匹のニワトリが我が物顔で徘徊していたのてす。かなり大きなサイズの雄鶏でした。
もちろん、誰かに飼われているわけではありません。恐らく、さほど遠くない位置にある家で飼われていたものが逃げ出し、住み着いたのではないかと思われます。
そんなわけで、件の公園に行くとニワトリがうろうろしていました。近寄ると「つつくぞコラ!」とでもいいたげな様子で威嚇して来るので、遠巻きに見ているしかありませんでした。公園には野良猫もいたはずですが、獲物とするには大きすぎたのか、襲われもせず生き延びていました。
ニワトリは、一年近く公園を根城にしていましたが……気がつくといなくなっていました。雄鶏は毎朝、鳴き声をあげる習性があるらしいです。なので、鳴き声にたまりかねた近所の人が通報し、保健所の人が出動したのではないかと思われます。もちろん、全ては想像の域を超えていません。
公園にいたニワトリと同じく、いきなり消えてしまったものがあります。
実家から歩いて十分くらいの位置に、一軒家がありました。付近に建っている住宅よりも大きく、広い敷地だったのを覚えております。
その家の庭には、巨大な檻がありました。中には、ニホンザルが飼われていたのです。それも、子猿ではありません。かなり大きくなっていたニホンザルが二匹、檻の中にいたのです。
しかも、その家にいたのはニホンザルだけではありません。庭先には、オウムと思われる大きな鳥が止まっていました。さらに、家の中からは時おり犬の鳴き声も聞こえていたのです。
私と友人らは、その家を『下野動物園』と呼んでいました。上野動物園に対抗しての、下野動物園というわけてす。まあ、動物園と呼べるほどの規模ではありませんが、庭に猿の住む檻と大型の鳥がいたのは確かです。通りかかると、よく覗きこんでいました。
もっとも、この家はしばらくすると、存在自体が消えていました。いきなり工事が始まり、やがて更地になっていたのです。一体、どのような事情があったのかはわかりません。
ちなみに当時の私の地元では、住人たちがかなり好き勝手なことをしていた記憶があります。公園にはテントが張られてホームレスが勝手に住み着いていました。さらに近所の家では、車庫にエアガンを持ち込み射的爆みたいなものを作っていました。
また、実家のすぐそばのアパートでは、ちょいちょいオーバーステイの外国人が連れて行かれていたのです。このあたりの話については、また別の機会に書きます。とにかく、こんな無法者たちが多く住んでいた地域ですので、法律や都の条例など無視して許可なく勝手に飼っていた可能性もあります。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

アルファポリスで規約違反しないために気を付けていることメモ
youmery
エッセイ・ノンフィクション
アルファポリスで小説を投稿させてもらう中で、気を付けていることや気付いたことをメモしていきます。
小説を投稿しようとお考えの皆さんの参考になれば。

百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる