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アルコール依存の話
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いきなりですが、私の実家の近所には……アルコール依存症のオッサンがいました。酒を飲んではぶっ倒れ、しょっちゅう救急車で運ばれていました。
また同級生の中には、俗にいう酒乱の男がいました。普段はおとなしいのですが、酒が入ると何のためらいもなく人を殴るようになります。
酒乱などと言うと、笑い話のネタで終わりそうですが……この同級生は酒の席での喧嘩で何度か逮捕された挙げ句に、最後には実刑判決を受けて刑務所に行きました。
そういう訳で、今回はアルコール依存症について語ります。アル中などというと、世間では軽く見られがちな気がしますが、実のところ薬物依存症と同じくらい深刻な問題だと思うんですよね。
なお今回は症状よりも、依存症を治療する上で大変な部分について重点的に語っていきます。アルコール依存症の詳しい症状を知りたい人は、専門書を読んでください。
テレビや新聞や雑誌などでいろいろ言われていますが、薬物依存症の場合はまだ様々な段階やクッション代わりになるものがあります。
例えば覚醒剤の場合、欲しくなったからといって、すぐに手に入るわけではありません。店に行ったところで売ってはいませんし、ネットで注文するのも難しいかと思います(今はどうか知りませんが)。
まず覚醒剤などの違法なドラッグは、買うのに面倒な「手続き」を踏まなくてはなりません。
覚醒剤を買おうとしたら、まずは売人と知り合いになる必要があります。この時点で、ほとんどの人が脱落するでしょう。さらに聞いた話ですが、売人によってはあちこち移動させる者もいるそうです。とんでもなく遠い場所に行かされるケースもあるとか。
とにかく、違法なドラッグは違法であるだけに、手に入れるのも簡単ではありません。余談ですが、知り合いの売人がパクられたから覚醒剤をやめられた、というケースは意外と多いそうです。
しかし、酒は簡単に手に入ります。実際、僅かな小銭を握って店に行けば、簡単に酒を買えますから。
アルコール依存症の人たちにしてみれば、この「簡単に買える」という部分は本当に厄介な点なんですよね。酒は成人していれば誰でも買えますし、また高くもありません。
つまり酒は欲しくなったら、簡単に手に入ります。これは依存症の人たちにとって、つらいところでしょうね。
この「欲しくなったら」という要素も、実は無視できない重要な点らしいんですよね。
例えばテレビを観ていたら、誰かがラーメンを食べる映像が流れた。その瞬間、ラーメンが食べたくなる……これは、誰しもが経験のあることでしょう。
全てがそうとは言いませんが、欲望が発生するには、きっかけになる何かが必要です。依存症が再発するのも、きっかけになる出来事がある場合が多いようですね。
私の知人には、かつて覚醒剤の依存症でありながら数年間きっちり薬を断っていた男がいました。
ある日のことです。この知人が献血に行きました。当然ながら、献血の際に血管には針を刺されるわけですね。知人も、針を刺されました。
そのとたんに、覚醒剤を射っていた時のことを思い出してしまったそうです。
知人はその後、またしても覚醒剤をやるようになったとか。それから再び薬を断つまでに、数年を要したそうです。
しかし、これがアルコール依存症となると話は別です。
町を歩けば、至るところに飲み屋があります。コンビニに入れば酒がありますし、酒の自販機もあります。以前と比べれば減りましたが、それでもうちの近所にはワンカップの自販機が未だに現役です。
また、ドラマや映画やアニメといった映像による創作物には、酒を飲むシーンはよく出てきますよね。それだけでなく、酔っぱらっているシーンも多々あります。
これはアルコール依存症の人たちにとって、耐え難い誘惑なんですよね。酒を飲みたい……その気持ちを起こさせるのは確実です。
ある意味では、違法薬物の依存症よりも辛いと思いますね。酒が強くない私には、無縁のものではありますが。
このアルコール依存症というのは、薬物依存症に比べると……テレビなどに登場する機会はほとんどありません。番組を作る側としても、違法薬物で逮捕された芸能人を話題にする方が確実に盛り上がるのでしょう。
しかし、アルコール依存症は怖いものです。おとなしいはずの男が、酒が入ると人を殴る……あるいは倒れるまで飲み、救急車で運ばれる。こういった症状は、薬物依存症にも負けていないでしょうね。
さらに言うと、日本人は酒というものに甘い気がしますね。「まあ一杯」などという言葉は自称・男らしいオッサンたちの間で気楽に使われていますし、酒が飲めてこそ大人だ……というアホな風潮もあるように思われます。しかし、そういうことを気軽にいう人は、酒の怖さを全く分かってない気がしますね。
とにかく、酒の害というものを甘く見ないでください。酒で身を滅ぼした人間は、薬物で身を滅ぼした人間よりも多いと思いますので。
また同級生の中には、俗にいう酒乱の男がいました。普段はおとなしいのですが、酒が入ると何のためらいもなく人を殴るようになります。
酒乱などと言うと、笑い話のネタで終わりそうですが……この同級生は酒の席での喧嘩で何度か逮捕された挙げ句に、最後には実刑判決を受けて刑務所に行きました。
そういう訳で、今回はアルコール依存症について語ります。アル中などというと、世間では軽く見られがちな気がしますが、実のところ薬物依存症と同じくらい深刻な問題だと思うんですよね。
なお今回は症状よりも、依存症を治療する上で大変な部分について重点的に語っていきます。アルコール依存症の詳しい症状を知りたい人は、専門書を読んでください。
テレビや新聞や雑誌などでいろいろ言われていますが、薬物依存症の場合はまだ様々な段階やクッション代わりになるものがあります。
例えば覚醒剤の場合、欲しくなったからといって、すぐに手に入るわけではありません。店に行ったところで売ってはいませんし、ネットで注文するのも難しいかと思います(今はどうか知りませんが)。
まず覚醒剤などの違法なドラッグは、買うのに面倒な「手続き」を踏まなくてはなりません。
覚醒剤を買おうとしたら、まずは売人と知り合いになる必要があります。この時点で、ほとんどの人が脱落するでしょう。さらに聞いた話ですが、売人によってはあちこち移動させる者もいるそうです。とんでもなく遠い場所に行かされるケースもあるとか。
とにかく、違法なドラッグは違法であるだけに、手に入れるのも簡単ではありません。余談ですが、知り合いの売人がパクられたから覚醒剤をやめられた、というケースは意外と多いそうです。
しかし、酒は簡単に手に入ります。実際、僅かな小銭を握って店に行けば、簡単に酒を買えますから。
アルコール依存症の人たちにしてみれば、この「簡単に買える」という部分は本当に厄介な点なんですよね。酒は成人していれば誰でも買えますし、また高くもありません。
つまり酒は欲しくなったら、簡単に手に入ります。これは依存症の人たちにとって、つらいところでしょうね。
この「欲しくなったら」という要素も、実は無視できない重要な点らしいんですよね。
例えばテレビを観ていたら、誰かがラーメンを食べる映像が流れた。その瞬間、ラーメンが食べたくなる……これは、誰しもが経験のあることでしょう。
全てがそうとは言いませんが、欲望が発生するには、きっかけになる何かが必要です。依存症が再発するのも、きっかけになる出来事がある場合が多いようですね。
私の知人には、かつて覚醒剤の依存症でありながら数年間きっちり薬を断っていた男がいました。
ある日のことです。この知人が献血に行きました。当然ながら、献血の際に血管には針を刺されるわけですね。知人も、針を刺されました。
そのとたんに、覚醒剤を射っていた時のことを思い出してしまったそうです。
知人はその後、またしても覚醒剤をやるようになったとか。それから再び薬を断つまでに、数年を要したそうです。
しかし、これがアルコール依存症となると話は別です。
町を歩けば、至るところに飲み屋があります。コンビニに入れば酒がありますし、酒の自販機もあります。以前と比べれば減りましたが、それでもうちの近所にはワンカップの自販機が未だに現役です。
また、ドラマや映画やアニメといった映像による創作物には、酒を飲むシーンはよく出てきますよね。それだけでなく、酔っぱらっているシーンも多々あります。
これはアルコール依存症の人たちにとって、耐え難い誘惑なんですよね。酒を飲みたい……その気持ちを起こさせるのは確実です。
ある意味では、違法薬物の依存症よりも辛いと思いますね。酒が強くない私には、無縁のものではありますが。
このアルコール依存症というのは、薬物依存症に比べると……テレビなどに登場する機会はほとんどありません。番組を作る側としても、違法薬物で逮捕された芸能人を話題にする方が確実に盛り上がるのでしょう。
しかし、アルコール依存症は怖いものです。おとなしいはずの男が、酒が入ると人を殴る……あるいは倒れるまで飲み、救急車で運ばれる。こういった症状は、薬物依存症にも負けていないでしょうね。
さらに言うと、日本人は酒というものに甘い気がしますね。「まあ一杯」などという言葉は自称・男らしいオッサンたちの間で気楽に使われていますし、酒が飲めてこそ大人だ……というアホな風潮もあるように思われます。しかし、そういうことを気軽にいう人は、酒の怖さを全く分かってない気がしますね。
とにかく、酒の害というものを甘く見ないでください。酒で身を滅ぼした人間は、薬物で身を滅ぼした人間よりも多いと思いますので。
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