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面会の話
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かつて私は、素行の悪い人たちとツルんでいたことがありました。もっとも、その人たちのほとんどが逮捕され、今では連絡が取れない状態であります。逮捕された直後は、面会に行ったりもしました。
なので今回は、警察署および拘置所における面会について語ります。もし万が一、皆さんの知り合いが警察に逮捕されてしまい、留置場に入れられてしまったとしましょう。その知人とどうしても話をしたいとなった場合……ちょっと面倒な手続きを経て、強化ガラス越しに話をしなくてはなりません。その際に注意しなくてはならないことを語ります。まあネットで調べれば、ある程度はわかることではありますが、載っていないこともあるかもしれません。
まず気をつけなくてはならないのは、面会の日時です。基本的に、留置場への面会は平日の午後四時ごろまでとなっております。土曜日、日曜日、祝日は受け付けておりません。
まず、この時点で普通の勤め人では行くのが難しいでしょう。平日が休みの職種、あるいは夜勤の人でないと、行くことは困難ですね。
首尾よく時間の調整が出来たとしても、それだけでは面会は出来ません。まずは、警察署への事前の連絡が必要です。被疑者が検事調べを受けていて留守だったり、場合によっては接見禁止命令が出たりします。なので、事前に留置係の方に連絡しておいた方が無難でしょうね。
あと、数年前に埼玉県本庄署に面会に行った時の話ですが……まず、あらかじめ相手の予定を聞いておきました。これは、他の警察署も一緒です。ところが本庄署の場合、さらに当日の朝にも面会の予約の必要だったのです。確か八時半くらいまでに、面会の予約をしてくれ……ということでした。詳しい時間に関する記憶ははっきりしませんが、少なくとも当日に面会の予約が必要であったのは確かです。
余談ですが、私の家から本庄警察署までは、片道だけで二時間ほどかかりました。したがって、私が仮にここで予約を忘れていたとしたら……とんでもないことになっていた訳です。もし友人や知人の方が逮捕され留置場に入れられてしまった場合、事前に電話し留置場の係の人に、よく聞いておいてください。
さて、実際に面会に行くことになりました。ただ、ここでも注意すべき点があります。例えば新宿署の場合ですと、場所からいって事件の件数も多いです。結果として、留置場に収容される人数も多くなります。なので、面会時間が変化することもあると聞きました。
また、これは私の経験ですが……新宿署に面会に行った時のことです。留置場の係の警官は私に向かい、
「身分証は持ってる?」
と聞いてきました。その時、私は身分証の類いは持っていませんでした。
「いえ、今日は持ってません」
と答えると、警官は露骨に不快そうな表情をしました。
「あのねえ、身分証くらいちゃんと持っててよ。困るんだよね」
などと、いかにも面倒くさそうにブツブツ言っておりました。面会は出来ましたが、このような不快なやり取りをすることにもなりかねないので、身分証の類いは用意しておいた方がいいかもしれませんね。
さらに、面会の前に書類に記入させられます。住所、氏名、電話番号、職業などなど……ここで、嘘を書いたらどうなるのかは分かりませんが、後になって厄介なことになる可能性もあります。なので、正直に書いた方がいいでしょう。
さて、無事に面会が許可されますと、面会室へと通されます。面会室は、中央が強化ガラスで仕切られています。また、被疑者の横には警察官が控えています。もっとも、そのあたりは刑事ドラマなどで観る機会もあるので、ご存知の人も多いでしょうが。
また面会の際、留置場の中の話をするのは禁じられています。被疑者の事件に関する話も、あまり詳しいことを聞くとストップがかかる恐れがあります。当たり障りのない世間話にしておくのが無難でしょうね。
さらに言うと、留置場はとても退屈です。ネットもテレビも観られません。なので情報には飢えています。発売されたばかりの週刊誌などを差し入れしてあげると、喜ばれるかもしれません。
もし暇がなく、面会に行くことが出来ない……でも連絡を取りたい場合、手紙を出すことも出来ます。警察署の住所を書き、留置係もしくは留置場と付け加えて被疑者の名前を書けば、確実に届くはずです。ただし、手紙は警察官によって検閲されますので、あまりプライベートに関わることは書かない方がいいでしょう。
なお、罪名や検事の判断によっては、警察署の留置場から拘置所に移されることもあります。拘置所に移送された場合、面会はちょっと厄介なことになります。
東京拘置所では基本的に、面会は被疑者ひとりにつき一日一回までです。仮に、あなたが午後からAさんに面会に行くとします。しかし、午前中にAさんの家族が面会していた場合、あなたは面会することが出来ません。なので注意が必要です。
あと、東京拘置所の待合室ですが……ガラの悪い人もいます。ヤクザやチンピラ、得体の知れない裏社会の住人などなど。そんな人たちに囲まれて、面会まで待つのは精神的に辛いものがありますよね。
しかも、東京拘置所の面会時間は非常に短いです。ひとり五分程度でしょうか。なので、その点についても注意が必要です。
初めて留置場に入れられた人は、未知の不安に押し潰されそうな状態です。もし、あなたにとって大切に思える人が入れられてしまったなら、面会なり手紙なりで元気付けてあげてください。
なので今回は、警察署および拘置所における面会について語ります。もし万が一、皆さんの知り合いが警察に逮捕されてしまい、留置場に入れられてしまったとしましょう。その知人とどうしても話をしたいとなった場合……ちょっと面倒な手続きを経て、強化ガラス越しに話をしなくてはなりません。その際に注意しなくてはならないことを語ります。まあネットで調べれば、ある程度はわかることではありますが、載っていないこともあるかもしれません。
まず気をつけなくてはならないのは、面会の日時です。基本的に、留置場への面会は平日の午後四時ごろまでとなっております。土曜日、日曜日、祝日は受け付けておりません。
まず、この時点で普通の勤め人では行くのが難しいでしょう。平日が休みの職種、あるいは夜勤の人でないと、行くことは困難ですね。
首尾よく時間の調整が出来たとしても、それだけでは面会は出来ません。まずは、警察署への事前の連絡が必要です。被疑者が検事調べを受けていて留守だったり、場合によっては接見禁止命令が出たりします。なので、事前に留置係の方に連絡しておいた方が無難でしょうね。
あと、数年前に埼玉県本庄署に面会に行った時の話ですが……まず、あらかじめ相手の予定を聞いておきました。これは、他の警察署も一緒です。ところが本庄署の場合、さらに当日の朝にも面会の予約の必要だったのです。確か八時半くらいまでに、面会の予約をしてくれ……ということでした。詳しい時間に関する記憶ははっきりしませんが、少なくとも当日に面会の予約が必要であったのは確かです。
余談ですが、私の家から本庄警察署までは、片道だけで二時間ほどかかりました。したがって、私が仮にここで予約を忘れていたとしたら……とんでもないことになっていた訳です。もし友人や知人の方が逮捕され留置場に入れられてしまった場合、事前に電話し留置場の係の人に、よく聞いておいてください。
さて、実際に面会に行くことになりました。ただ、ここでも注意すべき点があります。例えば新宿署の場合ですと、場所からいって事件の件数も多いです。結果として、留置場に収容される人数も多くなります。なので、面会時間が変化することもあると聞きました。
また、これは私の経験ですが……新宿署に面会に行った時のことです。留置場の係の警官は私に向かい、
「身分証は持ってる?」
と聞いてきました。その時、私は身分証の類いは持っていませんでした。
「いえ、今日は持ってません」
と答えると、警官は露骨に不快そうな表情をしました。
「あのねえ、身分証くらいちゃんと持っててよ。困るんだよね」
などと、いかにも面倒くさそうにブツブツ言っておりました。面会は出来ましたが、このような不快なやり取りをすることにもなりかねないので、身分証の類いは用意しておいた方がいいかもしれませんね。
さらに、面会の前に書類に記入させられます。住所、氏名、電話番号、職業などなど……ここで、嘘を書いたらどうなるのかは分かりませんが、後になって厄介なことになる可能性もあります。なので、正直に書いた方がいいでしょう。
さて、無事に面会が許可されますと、面会室へと通されます。面会室は、中央が強化ガラスで仕切られています。また、被疑者の横には警察官が控えています。もっとも、そのあたりは刑事ドラマなどで観る機会もあるので、ご存知の人も多いでしょうが。
また面会の際、留置場の中の話をするのは禁じられています。被疑者の事件に関する話も、あまり詳しいことを聞くとストップがかかる恐れがあります。当たり障りのない世間話にしておくのが無難でしょうね。
さらに言うと、留置場はとても退屈です。ネットもテレビも観られません。なので情報には飢えています。発売されたばかりの週刊誌などを差し入れしてあげると、喜ばれるかもしれません。
もし暇がなく、面会に行くことが出来ない……でも連絡を取りたい場合、手紙を出すことも出来ます。警察署の住所を書き、留置係もしくは留置場と付け加えて被疑者の名前を書けば、確実に届くはずです。ただし、手紙は警察官によって検閲されますので、あまりプライベートに関わることは書かない方がいいでしょう。
なお、罪名や検事の判断によっては、警察署の留置場から拘置所に移されることもあります。拘置所に移送された場合、面会はちょっと厄介なことになります。
東京拘置所では基本的に、面会は被疑者ひとりにつき一日一回までです。仮に、あなたが午後からAさんに面会に行くとします。しかし、午前中にAさんの家族が面会していた場合、あなたは面会することが出来ません。なので注意が必要です。
あと、東京拘置所の待合室ですが……ガラの悪い人もいます。ヤクザやチンピラ、得体の知れない裏社会の住人などなど。そんな人たちに囲まれて、面会まで待つのは精神的に辛いものがありますよね。
しかも、東京拘置所の面会時間は非常に短いです。ひとり五分程度でしょうか。なので、その点についても注意が必要です。
初めて留置場に入れられた人は、未知の不安に押し潰されそうな状態です。もし、あなたにとって大切に思える人が入れられてしまったなら、面会なり手紙なりで元気付けてあげてください。
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