悪魔との取り引き

板倉恭司

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親子の真相

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「おい、どうなっているんだ?」

 竹内徹が、苛立った表情で聞いた。だが、桐山譲治はすました表情で答える。

「いいから、ここで待ちんしゃい。あんたのお嬢たんは、もうじき来るのんな」

「はあ? どういうことだよ? 縛り上げて、どこかに閉じ込めたんじゃないのか?」

「だからさ、今こっちに運ばれてくるのにゃ。待ち合わせがここなんよ。大丈夫、あんたの命は俺が守るから」

「ちょっと待て。誰が娘を連れて来るんだよ?」

 なおも尋ねるが、答えは返って来なかった。桐山は何も言わず、その場にしゃがみ込む。
 徹は、さらに怒鳴りつけようとした。だが、無言でしゃがんでいる桐山からは、異様なものを感じる。普段のへらへらした態度は消えうせ、ピリピリした雰囲気を漂わせている。殺気に近いものすら感じるのだ。
 身の危険を感じ、徹は口を閉じる。彼は、桐山に連れられ山道を二十分ほど歩き、この場所に来たのだ。他の者たちと違い、徹は山歩きには慣れている。それでも、かなりの疲労を感じていた。
 仕方ない。桐山の言う通り、待つしかなさそうだ。立ったまま、周囲を見回した。
 ここは神社のようだ。林の中に、小さなお堂がぽつんと建てられている。外側は穴だらけで、今にも崩れてしまいそうだ。長いこと手入れをされていないのではないか。そもそも、神主のような存在がいるとは思えないが……。
 他には何もない。地面には草が生い茂り、時おりカサカサという音が聞こえる。虫か小動物の出す音だろうか。脇には砂利道がある。車の車輪の跡も見える。
 そんな場所で、桐山は地面に座り込んだまま、じっと下を向いている。仕方なく、徹もその場に座りこんだ。そのまま、状況を見守る。



 どのくらいの時間が経ったのだろう。
 不意に、車のエンジン音が聞こえてきた。徹はビクリとなり、桐山を見る。だが、彼は下を向いたままだ。
 動揺する徹だったが、音はさらに大きくなる。こちらに近づいているのは明白だ。やがて木の陰から、一台の乗用車が見えてきた。ゆっくりとした速度で近づいて来ている。
 徹は、思わず叫んでいた。

「お、おい! なんだあれは!?」

「大丈夫だにゃ。あんたには、指一本触れさせんのよん。無事に帰れるのんな。タイタニック号にでも乗った気分で待ちんしゃい」

 答える桐山の声は、ひどく冷たいものだった。徹の顔を見ようともしていない。
 徹の不安は、さらに大きくなった。これから、何が起きるというのだろう。

「ちょっと待て! どういうことだよ!?」

「いいから、おとなしくしてるのんな。あのペドロ博士が、とんでもないこと言ってるんよ。本当かどうか、俺も知りたいのにゃ」

「ペドロだと!? ふざけてんのか!?」

 徹が怒鳴ったのと同じタイミングで、車は停止した。ふたりのいる位置から、十メートルほど離れた場所である。
 まず、運転席から出て来たのは西野昭夫だった。緊張した面持ちで、こちらを見ている。
 ついで、助手席にいたペドロが出てきた。徹に向かい、恭しい態度でお辞儀をする。
 頭をあげると、にっこり微笑んだ。

「お初にお目にかかる。俺の名はペドロだ。こちらは西野昭夫くん。若いが、なかなか見所のある青年だよ」

 言いながら、昭夫を手のひらで指し示す。
 徹はというと、唖然となり立ち尽くしていた。言葉を返せぬまま、目の前の光景を凝視している。彼とて、今まで裏の世界で生きてきた。斬った張ったや、撃った撃たれたという修羅場に立ち会ったことも、一度や二度ではない。
 そんな徹が、無言で硬直している。ペドロという男が車から出て来た途端、場の空気が一変したのだ。今にも銃弾が飛んで来るかもしれない、そんな危険かつ異様な雰囲気が周囲を支配している。殺伐とした空気はひたすらに重く、圧力のようなものすら感じさせた。徹の鼓動は早くなり、呼吸も荒くなっている。
 そんな空気を作り出しているのは、目の前にいる人の皮を被った怪物だ──
 いつのまにか桐山も立ち上がり、徹のすぐ隣に来ている。この少年の顔つきも変化していた。目には危険な光が宿り、全身から刃物のような闘気が立ち上っていた。丸腰であるにもかかわらず、拳銃を構えたヤクザよりも遥かに恐ろしく感じる。こちらは、敵と相対している獰猛な肉食獣といった雰囲気だ。
 人間の皮を被った怪物と、人型の凶暴な野獣……そのふたつに挟まれた徹には、出来ることなど何もない。ただただ、成り行きを見ていること以外の選択肢を選べなかった。

「そして、こちらが竹内杏奈さんだ。君の探していた娘さんだよ」

 落ち着いた態度で、ペドロは後部座席のドアを開ける。徹の顔が歪み、車を睨みつけた。
 数秒後、車から出てきた者がいる。ペドロの言った通り、徹の娘の杏奈であった。震えながら、一歩ずつ進んでいる。父の徹とは、目を合わせようとしない。

「どういうつもりだ? 何が目的だ?」

 ようやく、徹の口から言葉が出た。すると、ペドロがくすりと笑う。

「ここで、全てをはっきりさせようと思ってね」

 直後、今度は桐山が口を開く。

「このペドロ博士が、とんでもねえこと言っちゃってるのよね。だからさ、あんたの口から真相を聞きたいのんな。もし、博士が嘘をついていたら、そん時は許さないにゃ。博士も、こっちの兄ちゃんも、俺が殺す。娘さんは、あんたが連れ帰っていいのん」

 言いながら、両手の人差し指でふたりを指し示した。右の人差し指はペドロに、左の人差し指は昭夫に向けられている。
 昭夫はビクリとなったが、ペドロは平静な態度で言葉を返す。

「構わないよ。もし君に言ったことが嘘だと判明したなら、その時は喜んでお相手しよう」

 桐山に向かい言い放ち、ついで杏奈の方を向いた。
 直後、恐ろしい言葉が飛び出す。

「可憐さんの父親は誰だい? 君の口から教えてくれ」

 その途端、杏奈の震えがさらに激しくなった。真っ青な顔で下を向き、かぶりを振る。何も言いたくない、と全身で告げていた。
 昭夫が顔をしかめ、彼女に近づこうとする。しかし、ペドロは手を挙げて動きを制した。杏奈の前に立ち、落ち着いた口調で語りかける。

「このことは、絶対に他言しない。また、ここにいる全ての者に、他言しないことを俺が誓わせる。だから言うんだ。可憐さんの父親が、誰なのかをね」

 その言葉を聞き、ようやく杏奈は顔を上げた。まだ顔色は青いが、体の震えは収まって来ている。
 すると、ペドロは微笑んだ。今度は、優しい口調で語りかける。

「君の今までの人生は、牢獄のようなものだった。だが、それももう終わりだよ。これから、人生をやり直すんだ。そのためには、君に取り憑いた忌まわしき亡霊を祓う必要がある。さあ、言いたまえ。可憐さんの父親が誰なのか」

 不思議なことが起きていた。
 その場にいた者のほとんどが、ペドロの声を聞いた途端に表情が柔らかくなっていく。杏奈や昭夫はもちろんのこと、危機的な状況にあるはずの徹すら、柔和な顔つきになっていた。彼ら三人は、催眠術にでもかかったような様子でペドロの動向を見つめている。
 桐山は別だった。この少年だけは、いつでも襲いかかれるような態度を崩していない。鋭い表情で、成り行きを見守っている。ペドロの魔法のごとき言葉の力も、桐山には通じていないようだ。
 ペドロはというと、なおも杏奈に優しく語りかける。 

「口で言いたくないのなら、指で差してくれたまえ。俺を信じて、可憐さんの父親を指差すんだ」

 少しの間を置き、杏奈の手がぴくりと動いた。手はゆっくりと上がり、ある人物を指差す。
 その指は、父親であるはずの徹に向けられていた──

「わーお、驚きだにゃ。どぅーゆーことなん? 本当に、あんたが可憐たんの本当の父上なんかい? 違うなら違うって、はっきり言ってちょうよ」

 皆が沈黙している中、桐山の空気を無視した言葉が響き渡る。ただし、口調は冷めきっていた。字面だけみればふざけたものだが、声には何の感情もこもっていない。
 すると、徹がハッとなる。慌てた様子で、首を横に振った。

「ち、違う。俺じゃない」

 言いながら、青ざめた顔で後ずさる。 その時、桐山の手が伸びた。彼の腕を、がっちりと掴む。徹の動きが止まった。
 ほぼ同時に、ペドロの目が徹へと向けられる。

「では、誰だと言うんだい?」

 その問いに、徹は引き攣った笑みを浮かべる。

「あ、あいつだよ。大泉進とかいうガキだ。間違いねえよ」

 上擦った声で答える。しかし、ペドロは首を横に振った。

「残念ながら、それは有り得ないのだよ。調べてみたところ、大泉くんの血液型はAB型だった。一方、杏奈さんの血液型はO型、可憐さんもO型だ。O型とAB型の両親から、O型の子供は生まれない。さて徹さん、あなたの血液型はO型のはずだ。O型同志ならば、O型の子供が生まれてもおかしくはない」

 落ち着いた態度で、淀みなく語った。淡々とした口調ではあるが、圧倒的な自信が秘められている。徹は顔を歪め、またしても後ずさろうとした。その場から、逃げ出そうとしているかのようだった。
 しかし、彼の腕は依然としてガッチリ掴まれたままだ。掴んでいる桐山の顔には、何の感情も浮かんでいない。
 そんな両者を冷ややかな目で見つめながら、ペドロはさらに問い詰めていく。

「どうだね、何か反論があるなら言ってみたまえ。なんなら、DNA鑑定でもしてみるかい? こちらは、いっこうに構わないよ」

 そこで、ペドロは杏奈に視線を移す。

「杏奈さん、ここで徹氏に素直な気持ちをぶつけたまえ。君は、これからどうしたいのか。父親との関係をどうするのか。今すぐ、あの男に伝えるんだ」

 その言葉に、杏奈は顔を上げた。初めて、父親を見つめる。
 今度は、徹の方が目を逸らした。仲間たちと一緒にいた時の、自信たっぷりな様子は完全に消えうせている。今の彼は、怯えながら下を向いている哀れな中年男でしかなかった。
 そんな父親を、杏奈は顔を歪めて睨みつける。その口から、ようやく言葉が出た。

「あなたはもう、父親でも何でもありません。顔も見たくないし、声も聞きたくないです。私と可憐の前には、二度と姿を現さないでください」

 震える声だった。言い終えた後、崩れ落ちそうになる。だが、ペドロががっちりと抱き止めた。同時に耳元で囁く。

「よく言った。これからは、俺たちが君らふたりを守る。絶対に、あの男は君の前には姿を現さない」

 その時だった。無言のまま成り行きを見ていた昭夫が、体を震わせながら口を開く。 

「あんた、それでも父親なのか?」

 搾り出すような声だった。直後、昭夫は徹に近づいていく。ふらふらとしたゾンビのような足取りであった。
 しかし、徹は答えられなかった。無言のまま、その場に崩れ落ちる。桐山に片腕を掴まれたまま、地面に両膝を着いた。
 そんな徹に、昭夫はなおも語りかける。

「あんたは、本当に人間なのか? なんでそんなことしたんだよ? どうやったら、実の娘にそんなことが出来るんだ? なあ、教えてくれよ」

 虚ろな表情で語りかける。だが、答えは返って来ない。
 昭夫の表情が歪む。

「お前! それでも人間なのか!?」
 
 叫んだ直後、徹の髪を掴み無理やり立ち上がらせる。
 だが、徹は抵抗しなかった。されるがままになっている。この男は、喧嘩にも相当の自信がある。年齢の差はあるが、それでも昭夫ごときには負けないはずだった。にもかかわらず、今の徹の顔には怯えた表情が浮かんでいた。
 そんな姿を見て、昭夫は激怒した──
 
「てめえは人間じゃねえ!」

 喚きながら、拳を振り上げた。その時、音もなく桐山が割って入る。一瞬にして、ふたりを引き離してしまった。

「やめるのん」

 桐山の口から出たのは、呟くような言葉だった。字面だけ見れば、ふざけているようにしか思えない。しかし、浮かんでいる表情は真剣なものだった。目つきも鋭くなっている。
 しかし、昭夫は止まらない。なおも徹に掴みかかろうと、両手を振り回す。

「止めるな! 離せ! 殺してやる──」

 直後、桐山が面倒くさそうに突き飛ばした。昭夫は凄まじい腕力で押され、よろけて尻餅を着く。
 だが、すぐに立ち上がった。顔を歪めて桐山を睨みつける。

「君は、こんな奴の味方をするのか!? こいつは人間じゃないんだぞ! 人の心があれば、実の娘にあんなこと出来るか! この男は鬼畜だよ!」

 心からの訴えだった。しかし、桐山はぷいと目を逸らす。

「まあ、本音をいえば味方したくないのん。でもにゃ、俺は約束しちまったんよ。命は守るって言っちまったのんな。約束は守らにゃ。それ以上ちかづいたら、マジ殺すよ」

 冷たい口調で言い放った。ほぼ同時に、ペドロがすっと近づいてくる。昭夫の肩に、そっと手のひらを乗せた。

「昭夫くん、彼に罰を与えるのは君の仕事ではない。落ち着きたまえ。彼は鬼畜ではない、人間なんだよ」

 その言葉で、昭夫はようやく落ち着きを取り戻した。と、桐山が面倒くさそうな表情で尋ねる。

「んでよう、あんたらこっからどぅーすんのにゃ?」

「それは教えられないな。ひとつ言えるのは、徹氏の手の届かない場所に、彼女たちを連れて行くということだけだ」

 ペドロが静かな口調で答える。すると、桐山は頷いた。

「ふーん。だったら、可憐たんに言っといて欲しいのん。大きくなっても、そのユニークさを忘れないでちょうよってね」

「伝えておこう。それで、君はこれからどうするのかな? リターンマッチなら、喜んで受けるよ」

 聞かれた桐山は、頭をポリポリ掻いた。上を向き、ゆっくりと首を捻る。何やら考えているような仕種だ。ペドロだけでなく、昭夫や杏奈や徹までが、彼を注視している。緊張した面持ちで、次の言葉を待っていた。
 そんな中、桐山は溜息を吐いた。顔を歪めつつ口を開く。

「あんたをブッ殺すつもりだったけどさ、やる気が完全に失せちまったのんな。俺、こんな仕事だって知ってたら来てなかったにゃ。それに、今あんたをブッ殺したら、可憐たんが困るのんな。あの子を泣かしたくないんよ」

 そう言うと、隣で這いつくばっている徹の首根っこを掴んだ。力ずくで、無理やり立ち上がらせる。

「てなわけでさ、このオッサン連れて帰るよ」

「それはよかった。早く帰った方がいい。もうじき、ここに悪趣味な連中が現れる。それも、ひとりやふたりではない。さらに、マスコミも現れるだろう」

「どういうことです?」

 口を挟んだのは昭夫だった。

「君は知らなかったようだがね、一月ほど前から、おかしな連中が村の周辺をうろうろしていた。ユーチューバーと呼ばれている人種だ」

「えっ、ユーチューバーですか!?」

 驚愕の表情を浮かべる昭夫とは対照的に、桐山は無表情であった。ぐいっと徹の手を引き、歩き出した。が、すぐに立ち止まり振り返る。

「とりあえずさ、この件が片付いたら、あんたを捜すかんね。俺さ、あんたに感謝してるんよ。ようやく、人生の目標が出来たのんな」

 ペドロに向かい言った後、ニヤリと笑った。すると、ペドロは恭しい態度で頭を下げる。
 
「それは光栄だね。ところで、人生の目標とは何かな? 差し支えなかったら、教えて欲しいね」

 その言葉に、桐山はチッチッチと舌を鳴らしつつ人差し指を振ってみせる。

「そりはねー……ひ、み、つ。次に会った時に教えてあげるのん。だから、楽しみに待っててにゃ」




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