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九月八日 徳郁の不安
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「くろ、べえ、すき……かわ、いい」
サンはたどたどしい口調で言いながら、仰向けになっているクロベエの腹を撫でている。クロベエは喉をごろごろ鳴らしながら、されるがままになっていた。時おり、うにゃんと甘えた声を出す。
両者を見ている吉良徳郁の顔には、優しい表情が浮かんでいる。サンの使える言葉の種類は、日を追うごとに増えてきていた。まだ片言ではあるが、それでも出会った頃に比べれば、格段に上手くなっている。
それが嬉しい。
「サン、クロベエのことが好きなのか?」
徳郁が尋ねると、サンはうんうんと頷く。
「うん、すき。くろ、べえ……かわ、いい。かわ、いい、から……すき」
言いながら、仰向けになっていた黒猫の腹を撫でる。
正直にいえば、クロベエは可愛げのある猫ではない。体はがっしりしていて足は太く、熊のような体型である。その上、右目は潰れているのだ。若い娘が、きゃーきゃー言うようなタイプではない。
しかし、クロベエを見るサンの目は優しさに満ちていた。左右の色が異なる不思議な瞳には、溢れんばかりの親愛の情がある。
一方、クロベエは喉をごろごろ鳴らしながら、サンの手をペロペロ舐めている。徳郁に対しては、絶対にこんなことをしない。
薄情な奴だ、と徳郁は苦笑する。その時、わう、と小さく鳴く声がした。シロスケも、サンに構って欲しくなったらしい。顔を上げ、俺とも遊んでくれとでも言わんばかりの様子で、じっとサンを見つめている。
「しろ、すけも……かわ、いい。すき」
サンは手を伸ばし、今度はシロスケの頭を撫でる。シロスケは嬉しそうに、されるがままになっていた。
そんな仲睦まじい様子を、徳郁は微笑みながら眺めていた。出来ることなら、この風景をいつまでも記憶に留めておきたいものだ。
昔の徳郁は、写真を保管したり画像に残すという行為が大嫌いだった。そんなものを残して、何の意味があるというのだ……そう思っていた。
だが、今は違う。この瞬間の風景を、何かの形で残しておきたい。
いずれ亮に頼んで、デジカメを手に入れよう……そんなことを考えていた時、サンがいきなり振り向いた。
「きら、きらは……やさ、しい……から、だいすき」
たどたどしい口調で語りながら、微笑みかけてくる。徳郁は狼狽え、頬を赤らめながら目を逸らした。
「そ、そんな事、簡単に言うもんじゃねえよ」
うつむきながら、ぶっきらぼうな口調で答えた。ひどく照れくさい気分が、同時に嬉しくもある。どうしていいかわからず、思わず立ち上がっていた。
「ちょ、ちょっと外に出てくる。おとなしくしているんだぞ」
外に出た徳郁だったが、どこにも行かずドアの前に座りこんでいた。見るとはなしに、周囲を見回す。そこには、静かな自然の風景が広がっていた。数メートル先は森となっており、穏やかな雰囲気を醸し出している。
だが徳郁の今の心境は、穏やかとは程遠いものであった。彼は今、完全に動揺し戸惑っている。他の人間から、大好き、などと言われたのは……生まれて初めての経験なのだ。
その結果、形容の出来ない何かが体の奥から湧き上がり、徳郁の五体を駆け巡っている。それに対し、どう対応すればいいのかわからない。ただただ、混乱するばかりである。何もかもが、初めての経験だ。
俺は、どうなっているんだ?
徳郁は困惑し、外の風景を見るとは無しに眺めていた。
その時、ポケットに入れていた携帯電話が震える。誰からかは、出なくてもわかっていた。成宮亮の他には、この携帯電話に掛けて来る者などいない。
「ど、どうしたんだ?」
徳郁の声は、妙に裏返っていた。口調もおかしい。内面の動揺が、彼の発する言葉にまともに影響してしまっている。
(ん……ノリちゃん、何か変だぞ。どうかしたのか?)
「えっ? い、いや、どうもしてない。それより、何の用だ? 仕事か?」
(いや、仕事じゃないんだけどな。ところで、そっちはどんな感じだよ?)
「ど、どうって?」
(実は四、五日くらい前に、白土市で三人の男が殺されたって話を聞いたんだ。しかも、ひどい死に様だったらしくてなあ。けど、テレビではいっさい報道されてないんだよ──)
その言葉を聞いた瞬間、徳郁の顔は青ざめていた。四、五日前といえば、サンと出会ったのがその頃だ。血まみれで、川のほとりに立っていた彼女の姿を、徳郁は今も覚えている。
では、サンがその男たちを殺したのだろうか?
(おいノリちゃん、聞いてんのかい?)
亮の声を聞き、ハッと我に返る徳郁。今はとにかく、その事件の情報を聞かなくてはならない。
「あ、ああ。聞いてる。そんな事件の話は初耳だよ」
(だから今、言ったじゃねえか。テレビでも報道されてないって。話聞いてんのか? たぶん、神居家の連中が手を回したんだろうけどな。ともかく気を付けなよ。そっちで、立て続けに妙なことが起きてるからさ)
「妙なこと? 詳しく教えてくれないか」
亮の電話が終わってから、どのくらいの時間が経ったのだろう。徳郁は、虚ろな目で空を見上げた。
今、聞いた話は、とんでもない内容のものであった。まず、旧三日月村の付近で爆発騒ぎが起きた。次いで、三人の変死体が発見されたにもかかわらず、その事件は無かったことにされている。
しかも、その事件の話を亮に伝えたのは、立島敦志という名前の、裏の仕事人とのことだ。
(この立島って男はな、普段は都内で活動してる。若いが、なかなかの遣り手らしいぜ。俺も、何度か一緒に仕事をしたことがある。そんな奴が、なぜか白土市をうろついてるんだよな……観光なんてするようなタイプじゃねえし、恐らくそっちで仕事する気だろうな。いずれにしても、白土市で厄介なことが起きてるのは確かだ。くれぐれも気を付けろよ、ノリちゃん)
旧三日月村の付近で爆発騒ぎ、三人の変死体、さらには裏の仕事人の暗躍。この白土市で、いったい何が起きているのだろうか。
殺し屋稼業にどっぷりと浸かってはいるが、徳郁は裏の世界のことはほとんど何も知らない。立島なる裏の仕事人のことなど、聞いたこともないのだ。
そんな男が、いったい何をしに来ているのだろうか?
徳郁は付近を見回した。周囲の風景は、いつもと変わりない。緑に覆われた静かな場所だ。今は九月であり、まだ夏の暑さが残っている。半袖で外を出歩ける気候である。
こんなのどかな白土市で、いったい何が起きているのかは不明だが……良からぬことであるのは確かだ。徳郁は不安を感じ、急いで家に戻った。
入ってみると、リビングはさっきと同じ状態であった。サンは床に座って、テレビを楽しそうに観ている。その傍らには、クロベエとシロスケが控えていた。サンを守る忠実な神獣のように。
「サン……」
思わず声を掛ける徳郁。すると、サンは嬉しそうな顔で振り向いた。
「きら……きら」
言いながら、サンは微笑んだ。すると、クロベエとシロスケもこちらを見る。お前もこっちに来い、とでも言いたげな様子である。
徳郁は苦笑し、キッチンへと向かう。まずは、夕食の支度をしておこう。考えるのはそれからだ。
サンはたどたどしい口調で言いながら、仰向けになっているクロベエの腹を撫でている。クロベエは喉をごろごろ鳴らしながら、されるがままになっていた。時おり、うにゃんと甘えた声を出す。
両者を見ている吉良徳郁の顔には、優しい表情が浮かんでいる。サンの使える言葉の種類は、日を追うごとに増えてきていた。まだ片言ではあるが、それでも出会った頃に比べれば、格段に上手くなっている。
それが嬉しい。
「サン、クロベエのことが好きなのか?」
徳郁が尋ねると、サンはうんうんと頷く。
「うん、すき。くろ、べえ……かわ、いい。かわ、いい、から……すき」
言いながら、仰向けになっていた黒猫の腹を撫でる。
正直にいえば、クロベエは可愛げのある猫ではない。体はがっしりしていて足は太く、熊のような体型である。その上、右目は潰れているのだ。若い娘が、きゃーきゃー言うようなタイプではない。
しかし、クロベエを見るサンの目は優しさに満ちていた。左右の色が異なる不思議な瞳には、溢れんばかりの親愛の情がある。
一方、クロベエは喉をごろごろ鳴らしながら、サンの手をペロペロ舐めている。徳郁に対しては、絶対にこんなことをしない。
薄情な奴だ、と徳郁は苦笑する。その時、わう、と小さく鳴く声がした。シロスケも、サンに構って欲しくなったらしい。顔を上げ、俺とも遊んでくれとでも言わんばかりの様子で、じっとサンを見つめている。
「しろ、すけも……かわ、いい。すき」
サンは手を伸ばし、今度はシロスケの頭を撫でる。シロスケは嬉しそうに、されるがままになっていた。
そんな仲睦まじい様子を、徳郁は微笑みながら眺めていた。出来ることなら、この風景をいつまでも記憶に留めておきたいものだ。
昔の徳郁は、写真を保管したり画像に残すという行為が大嫌いだった。そんなものを残して、何の意味があるというのだ……そう思っていた。
だが、今は違う。この瞬間の風景を、何かの形で残しておきたい。
いずれ亮に頼んで、デジカメを手に入れよう……そんなことを考えていた時、サンがいきなり振り向いた。
「きら、きらは……やさ、しい……から、だいすき」
たどたどしい口調で語りながら、微笑みかけてくる。徳郁は狼狽え、頬を赤らめながら目を逸らした。
「そ、そんな事、簡単に言うもんじゃねえよ」
うつむきながら、ぶっきらぼうな口調で答えた。ひどく照れくさい気分が、同時に嬉しくもある。どうしていいかわからず、思わず立ち上がっていた。
「ちょ、ちょっと外に出てくる。おとなしくしているんだぞ」
外に出た徳郁だったが、どこにも行かずドアの前に座りこんでいた。見るとはなしに、周囲を見回す。そこには、静かな自然の風景が広がっていた。数メートル先は森となっており、穏やかな雰囲気を醸し出している。
だが徳郁の今の心境は、穏やかとは程遠いものであった。彼は今、完全に動揺し戸惑っている。他の人間から、大好き、などと言われたのは……生まれて初めての経験なのだ。
その結果、形容の出来ない何かが体の奥から湧き上がり、徳郁の五体を駆け巡っている。それに対し、どう対応すればいいのかわからない。ただただ、混乱するばかりである。何もかもが、初めての経験だ。
俺は、どうなっているんだ?
徳郁は困惑し、外の風景を見るとは無しに眺めていた。
その時、ポケットに入れていた携帯電話が震える。誰からかは、出なくてもわかっていた。成宮亮の他には、この携帯電話に掛けて来る者などいない。
「ど、どうしたんだ?」
徳郁の声は、妙に裏返っていた。口調もおかしい。内面の動揺が、彼の発する言葉にまともに影響してしまっている。
(ん……ノリちゃん、何か変だぞ。どうかしたのか?)
「えっ? い、いや、どうもしてない。それより、何の用だ? 仕事か?」
(いや、仕事じゃないんだけどな。ところで、そっちはどんな感じだよ?)
「ど、どうって?」
(実は四、五日くらい前に、白土市で三人の男が殺されたって話を聞いたんだ。しかも、ひどい死に様だったらしくてなあ。けど、テレビではいっさい報道されてないんだよ──)
その言葉を聞いた瞬間、徳郁の顔は青ざめていた。四、五日前といえば、サンと出会ったのがその頃だ。血まみれで、川のほとりに立っていた彼女の姿を、徳郁は今も覚えている。
では、サンがその男たちを殺したのだろうか?
(おいノリちゃん、聞いてんのかい?)
亮の声を聞き、ハッと我に返る徳郁。今はとにかく、その事件の情報を聞かなくてはならない。
「あ、ああ。聞いてる。そんな事件の話は初耳だよ」
(だから今、言ったじゃねえか。テレビでも報道されてないって。話聞いてんのか? たぶん、神居家の連中が手を回したんだろうけどな。ともかく気を付けなよ。そっちで、立て続けに妙なことが起きてるからさ)
「妙なこと? 詳しく教えてくれないか」
亮の電話が終わってから、どのくらいの時間が経ったのだろう。徳郁は、虚ろな目で空を見上げた。
今、聞いた話は、とんでもない内容のものであった。まず、旧三日月村の付近で爆発騒ぎが起きた。次いで、三人の変死体が発見されたにもかかわらず、その事件は無かったことにされている。
しかも、その事件の話を亮に伝えたのは、立島敦志という名前の、裏の仕事人とのことだ。
(この立島って男はな、普段は都内で活動してる。若いが、なかなかの遣り手らしいぜ。俺も、何度か一緒に仕事をしたことがある。そんな奴が、なぜか白土市をうろついてるんだよな……観光なんてするようなタイプじゃねえし、恐らくそっちで仕事する気だろうな。いずれにしても、白土市で厄介なことが起きてるのは確かだ。くれぐれも気を付けろよ、ノリちゃん)
旧三日月村の付近で爆発騒ぎ、三人の変死体、さらには裏の仕事人の暗躍。この白土市で、いったい何が起きているのだろうか。
殺し屋稼業にどっぷりと浸かってはいるが、徳郁は裏の世界のことはほとんど何も知らない。立島なる裏の仕事人のことなど、聞いたこともないのだ。
そんな男が、いったい何をしに来ているのだろうか?
徳郁は付近を見回した。周囲の風景は、いつもと変わりない。緑に覆われた静かな場所だ。今は九月であり、まだ夏の暑さが残っている。半袖で外を出歩ける気候である。
こんなのどかな白土市で、いったい何が起きているのかは不明だが……良からぬことであるのは確かだ。徳郁は不安を感じ、急いで家に戻った。
入ってみると、リビングはさっきと同じ状態であった。サンは床に座って、テレビを楽しそうに観ている。その傍らには、クロベエとシロスケが控えていた。サンを守る忠実な神獣のように。
「サン……」
思わず声を掛ける徳郁。すると、サンは嬉しそうな顔で振り向いた。
「きら……きら」
言いながら、サンは微笑んだ。すると、クロベエとシロスケもこちらを見る。お前もこっちに来い、とでも言いたげな様子である。
徳郁は苦笑し、キッチンへと向かう。まずは、夕食の支度をしておこう。考えるのはそれからだ。
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