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お前
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「お前は確か、直枝だったな。生きていたのか」
言ったのは明だ。さすがに意外そうな顔をしている。これは完全に、予想外の事態だったらしい。
もっとも、僕も驚いていたのは同じだ。連中の上条に対する暴力を、すぐ近くで見ている。奴らは、女だからといって容赦しない……そう思っていた。にもかかわらず、直枝はひとりで逃げることに成功したのだ。
彼女は、少しだけ安心した様子で僕たちを見る。
「おいおい、よく逃げてこられたな。他の二人はどうなった?」
明が尋ねると、直枝は首を振った。
「わからない。あの二人はいきなりボーッとしだして、あたしが何を言っても反応しなくなったんだよ。そしたら、誰かが入って来る気配がして……あたしも寝たふりしてたら、あの二人を連れて行ったんだ。ねえ、あの二人を助けてよ」
そう言って、直枝は僕たちの顔を交互に見る。しかし、明は冷酷な表情を浮かべていた。
「すまないが、そりゃあ無理だな」
その一言で冷たく切り捨てる。途端に、直枝は顔を歪めた。
「そんな……」
「俺たちは、自分たちのことすら助けられるかわからない状況だ。なのに、あんなバカふたりのことなんか面倒みれるかよ。そもそも、この村に来ることに真っ先に賛成してたのは大場と芳賀だぜ。はっきり言うがな、どうなろうと自業自得じゃねえか」
冷たい目で、そう言い放つ。
正直、僕も気は進まなかった。たいして仲良くもない大場と芳賀のために、わざわざ危険を犯す気にはなれない。それに、明の言っていることは正しい。あの二人は、皆を村に連れてくる手助けをしてしまったのだ。自業自得、と言われても仕方ないだろう。
そんな僕たちの反応を見た直枝は、怒りで顔を紅潮させた。
「あんたたち……それでも人間なの!」
怒鳴り、こちらを睨み付けてきた。僕は何も言えず、目を逸らすしかなかった。
その瞬間、明の表情が一変する。左手が伸びていき、直枝の口を手のひらで塞いだ。
突然の事に、直枝は驚愕の表情を浮かべる。両手で明の手を外そうとした。だが、その時──
「お前ら、ここにいたのか!」
背の高い痩せた男が、小屋の中に入って来た。その後ろから、さらに二人入って来る。
その男たちを見た瞬間、明の顔から表情が消えた。
直枝の顔から手を離し、立ち上がる。ゆっくりと男たちの方へ歩いて行った。
途中、ちらりと僕の顔を見る。
だが、僕は恐怖のあまり動けなかった。体が硬直していたのだ。
一方、男たちは余裕の表情だ。
「竹原、俺は坂本さんや黒川さんに報告してくる。きっちり捕まえとけ。ただし、まだ殺すなよ。お前ら二人だけで大丈夫だよな、こんなガキども」
後ろの男のひとりが、背の高い男に言った。
「ああ、大丈夫だよ。俺たちは、高宮みたいな間抜けじゃねえし」
竹原と呼ばれた男は、余裕しゃくしゃくの態度で答えた。背は明より高く、いかにも喧嘩早そうな顔つきだ。自信にみちた表情で僕たちを見ている。
そして、ポケットから折り畳み式のナイフを取り出す。いや、飛び出しナイフだ。映画で見たことがある。ボタンを押すと、刃の出るタイプのナイフだ。
その瞬間、明は前転し一気に間合いを詰める。だが、その後の明の動きを見ていない。なぜなら、もうひとりの男が僕に襲いかかってきたからだ──
・・・
明は前転し、竹原の足元に着地した。
直後、竹原の左足首を掴む。同時に、自分の両足を滑らせ、竹原の右足を薙ぎ払う。
飛び出しナイフの刃を出すことに気を取られていた竹原にとって、明の動きは完全に想定外であった。不意の両足への攻撃に耐えられず、派手に倒れる。
次の瞬間、明は両手で竹原の左足首を捻った。そして関節を思い切りねじる。変形のアンクルホールド(レスリングの技とは異なる足首を破壊する関節技)だ──
すると、竹原の口から悲鳴があがった。竹原の左足首の関節は、完全に破壊されたのだ。
だが、明の攻撃は止まらない。さらに追撃する。ナイフを蹴飛ばすと同時に立ち上がり、竹原の喉を思い切り踏みつけた。
ぐしゃっ、という音が聞こえた。明は氷のような表情を変えず、二度、三度と踏みつける。竹原の首は折れ、頚椎が破壊された。
踏みつけながら、明は周囲を見る。
・・・
僕の目の前に、見知らぬ男が迫ってくる。
あからさまな敵意を持った表情だ。このままでは、僕は殺されるかもしれない。先ほど、目の前で上条を襲った暴力の嵐……今度は僕が、その犠牲者になるのだ。
闘わなくてはならない。殺らなければ、殺られるのだ。幸い、僕の手にはサバイバルナイフがある。相手の男よりも、優位な立場にいるはず。
それなのに、何も出来なかった。体がすくみ、動けないのだ。そもそも今の今まで、ケンカなどしたことがない。人から殴られたことは数えきれないが、人を殴ったことなど一度もないのだ。
怖い。
怖くてたまらない──
男が拳を振り上げるのが、はっきりと見える。
その拳が、僕の顔に当たる。
痛い。だが、その痛みよりも、相手の男の敵意に満ちた顔の方が怖い。憎しみ、殺意、そういった負の感情が怖い。
僕は倒れた。痛みではなく、恐怖ゆえに。そう、男のパンチは心をへし折ったのだ。
すると男は、勝ち誇った表情で僕に馬乗りになる。その体勢から、僕を殴った。何度も、何度も──
もう、やめてくれ。
怖い。
助けて!
僕は思わず、両腕で顔を覆った。口からは、言葉が洩れる。
「やめで……だずげでえ……」
その時だった。鋭い掛け声と共に、白い棒のような何かが男の顔面に炸裂する。
直後、男はひっくり返った──
「大丈夫!?」
声と共に、誰かが僕を助け起こす……それは直枝だった。
じゃあ、今のは直枝がやったのか。
明はどうしたんだろう。
だが、そんなことを考えている場合ではなかった。
「てんめえ……」
男は低く唸り、顔を押さえて立ち上がった。見ると、鼻と口から血が出ている。にもかかわらず、まだ戦意は失われていないらしい。
直枝はその様子を見るや否や、パッと立ち上がった。
次の瞬間、直枝の体が回転する。直後、足がビュン伸びていく──
彼女の踵が、凄まじい速さで男の腹に突き刺さった。見事な中段後ろ蹴りだ。格闘技の番組などでしか見たことがない技である。
直後、男は腹を押さえてうずくまった。うめき声をもらしながら、体を痙攣させる。
一方、直枝は瞬時に元の構えに戻る。それは、本当に華麗な動きだった。動作のひとつひとつに無駄がなく、スムーズに動いている。昨日今日、覚えたものではない。長い時間をかけて練られ、そして磨かれてきた技だ。
直枝は、僕などより遥かに強い。
「お前ら、さっさと逃げるぞ」
明の声で、はっと我に返る。慌てて立ち上がり、荷物を拾い明や直枝の後に続く。だが、未だに足はガクガクと震えている。呼吸が荒く、気分も悪い。その場に倒れ、泣き出したい気分だった。
だが必死でこらえ、二人の後を付いて歩いた。
「どうやら、ここなら安全らしい。しばらくの間は、だけどな」
明が周りを見渡し、僕たちに言う。今いるのは、物置のような廃屋だった。いつ建てられたのかはわからないが、明治か大正ではないかと思わせた。あちこちボロボロで腐り、人の生活の痕跡がまるでなかった。ネズミか何かが蠢く音が、あちこちから聞こえる。
僕はその場に座り込み、膝をかかえて下を向いていた。先ほどの闘い……それは、体内から生きるためのエネルギーを、根こそぎ奪い去ってしまったようだ。
そんな僕とは違い、明は極めて冷静だった。僕たちを見渡すと、落ち着いた表情で口を開く。
「わかったことが幾つかある。まず奴らは、ここの地理に詳しくないらしい。今まで会った連中は、みんな都会の人間だ。少なくとも、地元の連中には思えない……てことは、こちらにも勝ち目はある。あと、連中は軍隊や訓練を受けたテロリストとか、そっち関係でもなさそうだ。これもありがたい話だよ。しかしだ、その前に早急に片付けなきゃならない問題が出てきた。本当に、面倒くさい話だよ。余計な手間をかけさせないで欲しいもんだ」
そこまで言うと、明は不意に立ち上がった。表情の消え失せた顔で歩き出し、真っ直ぐこちらに向かって歩いて来た。僕は、何事かと思い顔を上げる。
直後の明の行動は、完全に想定外であった。すぐそばに来たかと思うと、いきなり僕の首を片手で掴む。
そのまま、凄まじい腕力で僕の体を持ち上げたのだ──
その時、何が起きたのかわからなかった。だが次の瞬間、苦しさのあまりうめき声を洩らす。片手で喉を絞められ、息が止まりそうだ……苦しさのあまり、必死でもがいた。明の手を引き剥がそうと、あらんかぎりの力で抵抗する。
だが、ビクともしない。明の手は、機械じかけなのではないか、と思うくらい力が強いのだ。意識が、徐々に遠のいていく──
そんな僕を見もせずに、明は淡々と語る。
「今、俺たちにとって一番の問題は、この使えない奴をどうするか、だよ。はっきり言って、こいつは完全に足手まといだ。直枝、お前はどう思う?」
言ったのは明だ。さすがに意外そうな顔をしている。これは完全に、予想外の事態だったらしい。
もっとも、僕も驚いていたのは同じだ。連中の上条に対する暴力を、すぐ近くで見ている。奴らは、女だからといって容赦しない……そう思っていた。にもかかわらず、直枝はひとりで逃げることに成功したのだ。
彼女は、少しだけ安心した様子で僕たちを見る。
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明が尋ねると、直枝は首を振った。
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そう言って、直枝は僕たちの顔を交互に見る。しかし、明は冷酷な表情を浮かべていた。
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「そんな……」
「俺たちは、自分たちのことすら助けられるかわからない状況だ。なのに、あんなバカふたりのことなんか面倒みれるかよ。そもそも、この村に来ることに真っ先に賛成してたのは大場と芳賀だぜ。はっきり言うがな、どうなろうと自業自得じゃねえか」
冷たい目で、そう言い放つ。
正直、僕も気は進まなかった。たいして仲良くもない大場と芳賀のために、わざわざ危険を犯す気にはなれない。それに、明の言っていることは正しい。あの二人は、皆を村に連れてくる手助けをしてしまったのだ。自業自得、と言われても仕方ないだろう。
そんな僕たちの反応を見た直枝は、怒りで顔を紅潮させた。
「あんたたち……それでも人間なの!」
怒鳴り、こちらを睨み付けてきた。僕は何も言えず、目を逸らすしかなかった。
その瞬間、明の表情が一変する。左手が伸びていき、直枝の口を手のひらで塞いだ。
突然の事に、直枝は驚愕の表情を浮かべる。両手で明の手を外そうとした。だが、その時──
「お前ら、ここにいたのか!」
背の高い痩せた男が、小屋の中に入って来た。その後ろから、さらに二人入って来る。
その男たちを見た瞬間、明の顔から表情が消えた。
直枝の顔から手を離し、立ち上がる。ゆっくりと男たちの方へ歩いて行った。
途中、ちらりと僕の顔を見る。
だが、僕は恐怖のあまり動けなかった。体が硬直していたのだ。
一方、男たちは余裕の表情だ。
「竹原、俺は坂本さんや黒川さんに報告してくる。きっちり捕まえとけ。ただし、まだ殺すなよ。お前ら二人だけで大丈夫だよな、こんなガキども」
後ろの男のひとりが、背の高い男に言った。
「ああ、大丈夫だよ。俺たちは、高宮みたいな間抜けじゃねえし」
竹原と呼ばれた男は、余裕しゃくしゃくの態度で答えた。背は明より高く、いかにも喧嘩早そうな顔つきだ。自信にみちた表情で僕たちを見ている。
そして、ポケットから折り畳み式のナイフを取り出す。いや、飛び出しナイフだ。映画で見たことがある。ボタンを押すと、刃の出るタイプのナイフだ。
その瞬間、明は前転し一気に間合いを詰める。だが、その後の明の動きを見ていない。なぜなら、もうひとりの男が僕に襲いかかってきたからだ──
・・・
明は前転し、竹原の足元に着地した。
直後、竹原の左足首を掴む。同時に、自分の両足を滑らせ、竹原の右足を薙ぎ払う。
飛び出しナイフの刃を出すことに気を取られていた竹原にとって、明の動きは完全に想定外であった。不意の両足への攻撃に耐えられず、派手に倒れる。
次の瞬間、明は両手で竹原の左足首を捻った。そして関節を思い切りねじる。変形のアンクルホールド(レスリングの技とは異なる足首を破壊する関節技)だ──
すると、竹原の口から悲鳴があがった。竹原の左足首の関節は、完全に破壊されたのだ。
だが、明の攻撃は止まらない。さらに追撃する。ナイフを蹴飛ばすと同時に立ち上がり、竹原の喉を思い切り踏みつけた。
ぐしゃっ、という音が聞こえた。明は氷のような表情を変えず、二度、三度と踏みつける。竹原の首は折れ、頚椎が破壊された。
踏みつけながら、明は周囲を見る。
・・・
僕の目の前に、見知らぬ男が迫ってくる。
あからさまな敵意を持った表情だ。このままでは、僕は殺されるかもしれない。先ほど、目の前で上条を襲った暴力の嵐……今度は僕が、その犠牲者になるのだ。
闘わなくてはならない。殺らなければ、殺られるのだ。幸い、僕の手にはサバイバルナイフがある。相手の男よりも、優位な立場にいるはず。
それなのに、何も出来なかった。体がすくみ、動けないのだ。そもそも今の今まで、ケンカなどしたことがない。人から殴られたことは数えきれないが、人を殴ったことなど一度もないのだ。
怖い。
怖くてたまらない──
男が拳を振り上げるのが、はっきりと見える。
その拳が、僕の顔に当たる。
痛い。だが、その痛みよりも、相手の男の敵意に満ちた顔の方が怖い。憎しみ、殺意、そういった負の感情が怖い。
僕は倒れた。痛みではなく、恐怖ゆえに。そう、男のパンチは心をへし折ったのだ。
すると男は、勝ち誇った表情で僕に馬乗りになる。その体勢から、僕を殴った。何度も、何度も──
もう、やめてくれ。
怖い。
助けて!
僕は思わず、両腕で顔を覆った。口からは、言葉が洩れる。
「やめで……だずげでえ……」
その時だった。鋭い掛け声と共に、白い棒のような何かが男の顔面に炸裂する。
直後、男はひっくり返った──
「大丈夫!?」
声と共に、誰かが僕を助け起こす……それは直枝だった。
じゃあ、今のは直枝がやったのか。
明はどうしたんだろう。
だが、そんなことを考えている場合ではなかった。
「てんめえ……」
男は低く唸り、顔を押さえて立ち上がった。見ると、鼻と口から血が出ている。にもかかわらず、まだ戦意は失われていないらしい。
直枝はその様子を見るや否や、パッと立ち上がった。
次の瞬間、直枝の体が回転する。直後、足がビュン伸びていく──
彼女の踵が、凄まじい速さで男の腹に突き刺さった。見事な中段後ろ蹴りだ。格闘技の番組などでしか見たことがない技である。
直後、男は腹を押さえてうずくまった。うめき声をもらしながら、体を痙攣させる。
一方、直枝は瞬時に元の構えに戻る。それは、本当に華麗な動きだった。動作のひとつひとつに無駄がなく、スムーズに動いている。昨日今日、覚えたものではない。長い時間をかけて練られ、そして磨かれてきた技だ。
直枝は、僕などより遥かに強い。
「お前ら、さっさと逃げるぞ」
明の声で、はっと我に返る。慌てて立ち上がり、荷物を拾い明や直枝の後に続く。だが、未だに足はガクガクと震えている。呼吸が荒く、気分も悪い。その場に倒れ、泣き出したい気分だった。
だが必死でこらえ、二人の後を付いて歩いた。
「どうやら、ここなら安全らしい。しばらくの間は、だけどな」
明が周りを見渡し、僕たちに言う。今いるのは、物置のような廃屋だった。いつ建てられたのかはわからないが、明治か大正ではないかと思わせた。あちこちボロボロで腐り、人の生活の痕跡がまるでなかった。ネズミか何かが蠢く音が、あちこちから聞こえる。
僕はその場に座り込み、膝をかかえて下を向いていた。先ほどの闘い……それは、体内から生きるためのエネルギーを、根こそぎ奪い去ってしまったようだ。
そんな僕とは違い、明は極めて冷静だった。僕たちを見渡すと、落ち着いた表情で口を開く。
「わかったことが幾つかある。まず奴らは、ここの地理に詳しくないらしい。今まで会った連中は、みんな都会の人間だ。少なくとも、地元の連中には思えない……てことは、こちらにも勝ち目はある。あと、連中は軍隊や訓練を受けたテロリストとか、そっち関係でもなさそうだ。これもありがたい話だよ。しかしだ、その前に早急に片付けなきゃならない問題が出てきた。本当に、面倒くさい話だよ。余計な手間をかけさせないで欲しいもんだ」
そこまで言うと、明は不意に立ち上がった。表情の消え失せた顔で歩き出し、真っ直ぐこちらに向かって歩いて来た。僕は、何事かと思い顔を上げる。
直後の明の行動は、完全に想定外であった。すぐそばに来たかと思うと、いきなり僕の首を片手で掴む。
そのまま、凄まじい腕力で僕の体を持ち上げたのだ──
その時、何が起きたのかわからなかった。だが次の瞬間、苦しさのあまりうめき声を洩らす。片手で喉を絞められ、息が止まりそうだ……苦しさのあまり、必死でもがいた。明の手を引き剥がそうと、あらんかぎりの力で抵抗する。
だが、ビクともしない。明の手は、機械じかけなのではないか、と思うくらい力が強いのだ。意識が、徐々に遠のいていく──
そんな僕を見もせずに、明は淡々と語る。
「今、俺たちにとって一番の問題は、この使えない奴をどうするか、だよ。はっきり言って、こいつは完全に足手まといだ。直枝、お前はどう思う?」
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