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第1章
誰のもの *
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「ンッ...んぅ......ん゛ッ」
気持ち悪い......っ
終業の鐘が鳴るとすぐに理久に引っ張られるようにして寮へ戻り、理久の部屋に入った途端に背中で腕を縛り上げられた。それから二時間近く、ひたすら理久のものを咥えさせられている。顎がダルい上に、何度も喉の奥に精を出され、すでに二度ほど吐いていた。
辛いのはそれだけではない。昼休みに飲まされたのは催淫剤のようなものだったのだろう。午後の二時間、段々と熱くなってくる身体をもてあまし、荒くなる呼吸を必死に堪えながら過ごした。その完全に出来上がった身体に現在、さらにローター三つ分の刺激が加わっている。
「エ゛ッ......ぅえ゛......」
「あんまり床汚さないでくれる」
吐気が収まるとすぐにまた理久のものが口に挿し込まれる。
「あぐぅッ......」
理久の足が真生の足の間に差し入れられ、ぐっと踏みつけられ、危うく理久のに歯を立てるところだった。床と足で乱暴に擦るようにされ、痛みとも快感ともつかない刺激に目の前がチカチカする。
「吐くまでフェラさせられて、なんで腰揺れてんの」
込み上げてくる吐気に踏みつけられる痛み、収まらない身体の疼きで思考はとっくにぐちゃぐちゃになっていた。
突然勢いよく引き抜かれ、口の端が切れる。
「...ご、めんなさ......」
「何に謝ってるの。わかんないで謝られるの腹立つんだけど」
「ンアッ...ごめ...んなさいッ...」
はぁ、と大きなため息をついてから、顎を掴んで理久のほうを向かされる。
「ねぇ、真生は誰のものなの」
「......ハアッ......り、くの...」
「ならなんで一年に媚売ってるわけ?」
「ちがっ......」
「違わないよね。真生、さっき彼らと話しながらバカみたいに笑ってたよ。いつから俺に隠れてそういうことするようになったのかな」
「...ヒック...ごめんなさい......」
「ねぇいいの?俺が真生いらないって言ったら真由子さん追い出されるだろうね」
「......ッダメ!お願いっ、ヤダッ...捨てないで......お願い...」
「反抗的なだけで役に立たないならいらないよ」
視界が涙で歪んで理久の顔がよく見えなくなる。腕を縛られているからすがり付くこともできない。
「ヒクッ...ごめんなさ......俺、理久のだからっ......なんでもするからっ...ヒクッ...お願い...なんでもするから......」
「その言葉忘れないでね」
理久の手が背中に回り、腕の縄がほどかれる。
「もうこそこそ勝手なことしちゃだめだよ」
「うん...り、く......理久っ」
理久の首にすがって泣くと、満足そうな理久に頭を撫でられた。
「ひうっ...!」
理久の手が真生のものをゆるゆると擦る。今日はじめての優しい愛撫に腰が揺れるのを抑えられない。
「これ辛いでしょ」
「アッ...ふっ、ンンッ...」
「楽にしてあげる」
「ぁあっ...で、も今日夜...」
「そういえば三年生と約束あったね。大丈夫、それまでに終わらせてあげるから」
そんなの身体がもたない。けれどさっきの今で拒否できるわけもない。
いつになく優しい手付きの理久に身を任せた。
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