上 下
20 / 20

はい、来たー修羅場!!

しおりを挟む
私は、可愛い生き物との遭遇により朝から幸せな気分に浸っていた

『あ~!可愛かったっ!しかも名前呼びなんてまるで親友みたいじゃない?初めてのちゃんとしたお友達になれそう!!でも、紅葉ちゃんは私のこと監視するためとか言ってたよね・・・・』

朝のHRで私の顔はきっと百面相をしていたことだろう
そんなことよりも、天国から地獄に落とされた気分の私は沈みながらも諦めなかった

『これからもたぶん機会があるし、とりあえず警戒を緩めるところからよね~』

「はぁ~」

ため息を一つ吐き、物思いに耽っている間にHRは終わってしまった

さて、時間はいつの間にか放課後になっていました
朝のあの出来事で私は浮かれていました
きっと地面からも数㎝浮いてることでしょう
そして、何か大切なことを忘れている気がします
まあ、忘れるほどですからそんな大したことではないのでしょう

それからついにやって来た親・友との交流イベントです
響きがいいですよね、親友って!
心の中でだけですけど、紅葉ちゃんは私の親友いや、ソウルフレンド!
そうやってひたすらに頭の中でにやにやと妄想していますと、人がまばらになった教室の扉が開かれました
親友かと思い、そちらを見た瞬間私はある重要なミッションを忘れていたことを思い出した

『誰だよそんな大したことではないとか言ってたやつ!!ああ、私だよっ!』

そのミッションとは、彼との話を着けることだった
そう、あの告白もとい、偽恋人大作戦の返答だ

彼は私を見つけると、こちらに向かってきた

「桜、今日一緒に帰らないか?」

そう言われた私は大いに困った

「えっと・・・」

『さて、ここで問題です。私は親友(仮)と幼馴染み初恋の人どちら取ればよいのでしょうか?お答ください。』

ポクポクポクチーン

『まじどうすんだよ、これ!この話乗ったら絶対親友(仮)失うよねっ!?最高記録じゃないか?朝親友(仮)ゲットし、放課後に失うなんてそんなギネス記録いらねぇよ!!よし、ここは涙を飲んで親友(仮)を取る!親友(仮)が来る前に断るぞ!』

この脳内会議を2秒という時間で成し遂げた私は早速彼に返答しようと、口を開きかけた

「ごっ・・・・・」

しかし、運命の神は私に優しくはなかった
今度は拓海君が開かなかった方の扉が開いた

「綾小路桜さん、待たせたわね!さあ、行く・・・わ・・よ?」

なんでこのタイミングで来ちゃうかな!?

「く、紅葉ちゃん・・・!」

はい、来たー修羅場!!
いきなり空気が重くなったよ!
いやむしろ、時間が止まったとでも言うのか互いに固まってるからそうなのかも!

先に動いたのは私でも紅葉ちゃんでもない、そう彼であった

「桜、彼女と友達?」
「そそそ、そうだけどっ!」

どもってしまっているが、なんとか答えられた私は彼女の前で友達宣言をしてしまったことにも少し動揺してしまった

『友達って言っちゃった!引かれたらどうしようっ!』

心の中では、身悶えながら床にローリングしているが、表面上はそんなことはおくびにも出さなかった

「もしかして、何か彼女と約束してた?」
「う、うん・・・」
「そっか、じゃあまた今度誘うから」

そう言って彼は親友(仮)の横を通り過ぎて帰っていった
そして、彼は彼女の横を通る時何か彼女に言っていた
それを聞いた彼女は顔を真っ赤にしながら激しく首を縦に振っていた

『一体何を言われたんだろう?』

とりあえず、カチンコチンに固まっている彼女を回収すべく、私は荷物を持って彼女の元へ行くのだった
──────────────────────────────────────────────
ここまで読んで頂きありがとうございます!

約1年越しの投稿です。
大変長らくお待たせしました(。>д<)
見捨てずに待ってくださった皆様には感謝の念が絶えません!!
ありがとうございます!
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~

甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」 「全力でお断りします」 主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。 だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。 …それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で… 一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。 令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

【取り下げ予定】愛されない妃ですので。

ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。 国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。 「僕はきみを愛していない」 はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。 『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。 (ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?) そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。 しかも、別の人間になっている? なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。 *年齢制限を18→15に変更しました。

赤ずきんちゃんと狼獣人の甘々な初夜

真木
ファンタジー
純真な赤ずきんちゃんが狼獣人にみつかって、ぱくっと食べられちゃう、そんな甘々な初夜の物語。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

セレナの居場所 ~下賜された側妃~

緑谷めい
恋愛
 後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。

処理中です...