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第二章〜学園〜

第二章 第二十九話 提案〜予想外の展開〜

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「じゃあ次に行こうか」
 スキルの確認が終わり、渡したいものも渡せて満足したグランは次の話題に話を変えた。

「技能の確認だけじゃないの?」
 するとナミアが不思議そうにグランに尋ねた。

「実はもう一つあるんだ。それがのことなんだけど……」
 グランが取り出したのはいつしか夢で買ったブレスレットが入っていた袋だった。

「これってただのビニール袋よね。これがどうし……!?」
 エリザベートがビニール袋を確認したところで何かに気がついた。

「これは……プラスチック?」

「そうなんだ。こっちではまだ石油の使い方すらあまり発展していないのに」
 この世界では石油は厄介者扱いだった。
 よく燃えるが空気が悪くなる油ぐらいの認識しかないのである。
 地球では掘り当てたら大金持ちだがそれは便利で効率の良い使い方を知っているから。
 この世界ではまだ誰もその有用性に気づいていないのだからお荷物扱いというわけである。
 グランもプラスチック製品が欲しくて石油を掘り当てようとしたがそのことを家族に話したら(もちろん用途と理由はぼやかしてだが)ものすごい勢いで拒否された。
 いつかは絶対にプラスチック製品を作ってみせるともえているグランであった。
 それはさておきナミアにもことの重大さがわかってきたみたいだ。

「もしかしてグランは地球に戻ったの!?」

「私たちそんなに外見は変わってないから戻っても今まで通りに生活できそうよね!」

「期待しているとこ悪いんだけど戻ってはいないはずなんだ。ただ夢の中で陽葵と茉奈に会ってその時に買ったものがこれなんだ。神様たちもわからないらしくて……」
 その後一度ブレスレットに助けられたことや、その時に見たものの話などをした。

「じゃあ神様の仕業じゃないってことね」

「……あ!グランの時空魔法が原因じゃないかな?」

「でも時空魔法にそんな機能はないよ。状態開示ステータスオープン時空魔法」

~時空魔法~
 このスキルには現時点で6つのスキルが内包されている。
・転移:一度言った場所に一瞬で移動できる。
・転送:指定した魔力反応に物を送ることができる。
・未来予知:最大3日後までの未来を知ることができる。
・過去視:過去を知ることができる。制限はない。
・時間操作:時間を操作することができる。
時空移動タイムスリップ:時間の旅に出掛けることができる。
 このスキルは使用者の技量によって成長していく。
 また過去を改編するとそれにともなった未来になるため気を付けることをおすすめする。

「この時空移動タイムスリップってのが一番怪しいんだよね」

「でもスマホを作ってる時だったから魔力はゼロのはずだよ」

「じゃあ行ってみない?」

「「えっ!?」」

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