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第一章〜幼少期〜

第一章 第二十四話 実技~二次試験開始~

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 一次試験から数日が経ち一次合格者発表日になった。
 今日は前日にティナを迎えに行っていたためグランの王都にある家から出た。

「今日が発表の日だね…!受かってるかな?」

「みんなで受かって学園に通いたいね」

「絶対楽しいよ!今から楽しみ!」

「今日受かってたら二次試験がそのままあるから今日も頑張ろう!」

「お~~!」
 二人が学園にたどり着くともう合格者の受験番号が張り出されていた。

「っと……あった!あったよ!ティナ!」

「わ、私もあった!一次合格だね!二人はどうだったかな?」

「やったね!確かにまだ見てないね」

「グラン~!受かってたよ!」

「私も受かってた!」
 そう言って駆けてきたのはナミアとエリザベートだった。

「よかった!二人とも合格してたんだね♪ここにいなかったから心配しちゃったよ!」

「本当によかった!これでみんなでここに通えるな!」
 四人は喜び合い、二次試験へと駒を進めたのであった。
 まず初めは剣術の試験だった。

「剣術の試験を担当するギードだ。これから試験について説明する。一度しか言わないので注意してよく聞いてくれ」
 ギードの話を要約すると……
 これは模擬戦形式で凄腕の試験監督に制限時間以内で一太刀いれたら即合格というものだ。
 また一太刀入れることができなくてもその戦いを見て評価してくれるものらしい。
 グランたちは順番がまわって来るまで他の人の試験を見ていた。

「みんなすごく強いね~」

「でもあの試験管も相当なものだね……。あれだけの人数を一人でさばいているのに全く疲れなどないかのように動いてる」

「しかもめちゃくちゃ強いよ!」

「これはかなり厳しい戦いになりそうね」
 そうこう雑談に花を咲かせているとまずティナの番がまわってきた。

「1569番ティナです!お願いします!」

「よろしく願うぞティナ嬢よ。いざ参るっ!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「ううっ……負けた……」

「私も……」

「私もいいとこ行ったと思ったんだけどなぁ」

「ティナ最初はいい感じだったんだけどね惜しかったね…」

「まあでも勝つ一歩手前まで行けたし大丈夫だよ。グランを除いて一番先生を圧倒してたもん!」

「でもでもどうせなら勝ちたかったよね…」

「まあ次の魔法で挽回すればいいさ。そろそろ移動だな」

「そう言うグランは勝てたんだからいいんだろうけどさ……」
 

 次は魔法の試験だった。

「私はフランチェスです。魔法の試験を担当します。」

 魔法の試験は的に向かって魔法を放つと言うものだった。
 的は止まっているものから動いているものなどいろいろあり自分のレベルに合ったものを選べる。
 ここでは自分の実力が把握できているかどうかと魔法の威力や組み立て速度、精度を測るらしい。

「魔法は自信あるよ!」

「私はちょっと自信ないから動かない的にする……」
 それぞれが的を選び終えたところで魔法試験が始まった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「どうだった?私は結構いけたよ!」

「私はまあまあかな?」

「私は全部当てられたわ!」

「みんなすごいね!ナミアもいい感じだったし」

「そういうグランは全部の的を破壊してたじゃん……」

「結構脆くなかった?」

「「「そんなことはない!!」」」

「え、マジ……?」

 最後は面接だ。
 これは集団グループ面接となる。
 グラン達は番号が近かったこともあり同じ集団グループになったため順番が回ってくるのを待っていた。

「いよいよ最終段階だね!」

「緊張するとは思うけど頑張っていこう!」

「「「おー!」」」

「では1568~1571番の受験者は入室してください」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「面接が一番手応えがあったね」
 面接が終わり全ての試験が終了したので解散となった。
 合格発表は2日後になるらしいので今回ティナは王都のベルセリア家に泊まることになった。

「あとは合格発表を待つだけだね!」

「みんな受かってるといいな」
 グランとティナは合格発表を待つのだった。
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