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第四章 航海の旅
38.偽りの性別
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「こいつは俺の優秀な相棒だ」
「まあ、頼もしいですね」
「成功したらお礼に、美味しいエサでもやってくれ」
「はい、わかりました。バロン、お願いね」
「ちなみにこいつが好むのはネズミやヘビだぞ」
聞いた途端、表情が固まってしまう。
「い、生け捕りにできるように頑張りますわ」
伝えるとクロード船長は声を出して笑う。
「その意気だな」
ひとしきり笑ったあと扉がノックされた。
「入れ」
扉が開き、ソッと顔を出したのは、先ほどの男の子だった。
「船長、言われたのを持ってきたけど」
「おー、お嬢さんに渡してくれ」
「これ……」
おずおずと差し出したのは男物のシャツにハーフパンツ、そして帽子だった。
「こいつはマルコ。十歳だ」
「ありがとう、マルコ。私はルシナ。よろしくね」
微笑むとマルコは白い歯を見せ、ニカッと笑う。
「マルコは主に俺の小間使いだ。暇な時間があれば調理場を手伝ったりもするが、主な仕事は雑用。お嬢さんにはこいつと一緒に行動してもらう。その方が危険も少ない」
「はい、わかりました」
「それに性別を隠してくれ。俺の船にそんな不埒なことをする奴はいないと信じているが、用心するに越した方がいい。名前もルシナじゃなく、そうだな……ルシーにしてくれ」
「わかりました」
テキパキと指示を出すクロード船長はさすが大きな船をまとめているだけあり、決断力がある。
「あと寝る部屋は、この船長室で」
「えっ!?」
それはさすがに二人きりは気まずい。内覧の時に見かけた、船員たちの寝室があったはずだ。
「あの雑魚寝部屋でいいのですけど……」
「いや、良くない。俺が困る」
ビシッと片手で制し、深いため息をつく。
「俺はまだ、首と胴体を離れ離れにしたくない。船長室が一番安全だ。それにマルコ、今日からお前もここで寝ろ」
「えっ、いいの? 船長!?」
マルコの顔がパアッと明るくなる。
「ああ。万が一にもグレンに変な勘繰りをされたら、お前が証言してくれ。極力二人きりにはなっていないとな」
「はーい」
マルコは元気よく返事をし、片手をあげた。
「それと、ハンモックを用意してやれ」
素直に両手を上げてワーイと喜ぶマルコは、子供らしい笑顔を見せた。
「良かった、シドのいびきはうるさいし、タッグは歯ぎしりするし。四人部屋でも逃げ場がなくて、いつも航海中は寝つけなかったんだ。今日からぐっすり眠れそう」
ホッとするマルコにクロード船長が笑う。
「シドとタッグ以上に、俺のいびきがうるさかったらどうするんだ?」
マルコはウッと言葉に詰まった。
「冗談だ」
ポンポンとマルコの頭を叩いたクロード船長は、私に着替えるように指示する。
「着替えたら甲板にきてくれ」
指示すると部屋から出て行った。
これでいいのかしら。
ダボダボした綿のシャツにグレーのハーフパンツ。木靴はちょっと大きいけれど、履けないこともない。髪をまとめて帽子の中に入れ、深く被った。
船長室の扉を開けるとマルコが柱に寄りかかっていた。
「待っててくれたの。ありがとう」
マルコは私より少しだけ身長が低く、顔をのぞきこんできた。
「うん、船長に絶対ルシーを一人にするな、って言われたから。僕の側を離れないで」
「わかったわ」
深くうなずく。
こんな小さいのに使命感にあふれている。とても立派だ。
「この格好、どうかな? 私、変じゃない?」
初めて着る服で、戸惑ってしまう。だが、とても身軽で動きやすいことを知って、感動している。
「似合っているよ。僕とお揃いの帽子だね」
マルコが指で帽子をクイッと上げた。
この服はマルコが準備してくれた。きっとマルコの私物だろう。
「あと『私』じゃなくて『僕』ね」
「あっ、そうね、そうだったわね」
指摘され、慌てて口を手で押さえた。
「なるべく男らしい言葉を使って」
「例えばどんなかしら?」
今まで生きてきた中で、性別を偽ったことがない。どうすれば男と思われるのか、首を傾げた。
マルコは胸をドンと叩く。
「語尾になるべく『ぜ』をつけると男っぽくて、かっこいいだろう。『うまいぜ』とか『わかったぜ』とか」
「そうなのね」
マルコの教えは今後の参考にしよう。
「じゃあ、行こう。船長が待っている」
クルリと背を向け、小走りに進むマルコのあとを追いかけた。
甲板にたどり着くと、クロード船長は中央に立っていた。私とマルコに気づくとチラリと視線を投げた。
足に手紙を縛り付けられたバロンが、クロード船長の腕で羽を休めていた。
「さあ、暗くなる前にいくんだ」
クロード船長が腕をスッと伸ばし声をかけると、バロンが羽ばたく。勇ましい鳴き声を上げると、飛び立った。
「これでグレンに伝達がいくはずだ」
胸をホッとなでおろす。
彼は今頃、どんな気持ちでいるのかしら。
心配……させちゃってるかな。それとも勝手な行動をしたことに、怒っているかもしれない。シルビアとジールにも迷惑かけてしまった。
「ほら、次は皆に紹介するぞ」
真剣な顔して悩んでいたら、コツンと額を叩かれた。
「よーし、みんな、少し集まってくれ」
クロード船長が声を張り上げると、甲板にいた船員たちが作業する手を止め、わらわらと集まってくる。
「これでひととおり集まったか」
グルッと周囲を見渡した。
「出航する前に、こいつの紹介を忘れていた。ルシーだ。事情があってカリフ港に立ち寄り、そこで下ろすことにした。俺の大事な客人だ。肝に銘じて対応するように!!」
最後にクロード船長はギロリとにらみ、威圧感たっぷりの声を出す。
「へい、船長」
「承知しやした!!」
口々に返事が聞こえた。
「じゃあ、各自持ち場に戻ってくれ」
クロード船長の一声で解散した。
「まあ、頼もしいですね」
「成功したらお礼に、美味しいエサでもやってくれ」
「はい、わかりました。バロン、お願いね」
「ちなみにこいつが好むのはネズミやヘビだぞ」
聞いた途端、表情が固まってしまう。
「い、生け捕りにできるように頑張りますわ」
伝えるとクロード船長は声を出して笑う。
「その意気だな」
ひとしきり笑ったあと扉がノックされた。
「入れ」
扉が開き、ソッと顔を出したのは、先ほどの男の子だった。
「船長、言われたのを持ってきたけど」
「おー、お嬢さんに渡してくれ」
「これ……」
おずおずと差し出したのは男物のシャツにハーフパンツ、そして帽子だった。
「こいつはマルコ。十歳だ」
「ありがとう、マルコ。私はルシナ。よろしくね」
微笑むとマルコは白い歯を見せ、ニカッと笑う。
「マルコは主に俺の小間使いだ。暇な時間があれば調理場を手伝ったりもするが、主な仕事は雑用。お嬢さんにはこいつと一緒に行動してもらう。その方が危険も少ない」
「はい、わかりました」
「それに性別を隠してくれ。俺の船にそんな不埒なことをする奴はいないと信じているが、用心するに越した方がいい。名前もルシナじゃなく、そうだな……ルシーにしてくれ」
「わかりました」
テキパキと指示を出すクロード船長はさすが大きな船をまとめているだけあり、決断力がある。
「あと寝る部屋は、この船長室で」
「えっ!?」
それはさすがに二人きりは気まずい。内覧の時に見かけた、船員たちの寝室があったはずだ。
「あの雑魚寝部屋でいいのですけど……」
「いや、良くない。俺が困る」
ビシッと片手で制し、深いため息をつく。
「俺はまだ、首と胴体を離れ離れにしたくない。船長室が一番安全だ。それにマルコ、今日からお前もここで寝ろ」
「えっ、いいの? 船長!?」
マルコの顔がパアッと明るくなる。
「ああ。万が一にもグレンに変な勘繰りをされたら、お前が証言してくれ。極力二人きりにはなっていないとな」
「はーい」
マルコは元気よく返事をし、片手をあげた。
「それと、ハンモックを用意してやれ」
素直に両手を上げてワーイと喜ぶマルコは、子供らしい笑顔を見せた。
「良かった、シドのいびきはうるさいし、タッグは歯ぎしりするし。四人部屋でも逃げ場がなくて、いつも航海中は寝つけなかったんだ。今日からぐっすり眠れそう」
ホッとするマルコにクロード船長が笑う。
「シドとタッグ以上に、俺のいびきがうるさかったらどうするんだ?」
マルコはウッと言葉に詰まった。
「冗談だ」
ポンポンとマルコの頭を叩いたクロード船長は、私に着替えるように指示する。
「着替えたら甲板にきてくれ」
指示すると部屋から出て行った。
これでいいのかしら。
ダボダボした綿のシャツにグレーのハーフパンツ。木靴はちょっと大きいけれど、履けないこともない。髪をまとめて帽子の中に入れ、深く被った。
船長室の扉を開けるとマルコが柱に寄りかかっていた。
「待っててくれたの。ありがとう」
マルコは私より少しだけ身長が低く、顔をのぞきこんできた。
「うん、船長に絶対ルシーを一人にするな、って言われたから。僕の側を離れないで」
「わかったわ」
深くうなずく。
こんな小さいのに使命感にあふれている。とても立派だ。
「この格好、どうかな? 私、変じゃない?」
初めて着る服で、戸惑ってしまう。だが、とても身軽で動きやすいことを知って、感動している。
「似合っているよ。僕とお揃いの帽子だね」
マルコが指で帽子をクイッと上げた。
この服はマルコが準備してくれた。きっとマルコの私物だろう。
「あと『私』じゃなくて『僕』ね」
「あっ、そうね、そうだったわね」
指摘され、慌てて口を手で押さえた。
「なるべく男らしい言葉を使って」
「例えばどんなかしら?」
今まで生きてきた中で、性別を偽ったことがない。どうすれば男と思われるのか、首を傾げた。
マルコは胸をドンと叩く。
「語尾になるべく『ぜ』をつけると男っぽくて、かっこいいだろう。『うまいぜ』とか『わかったぜ』とか」
「そうなのね」
マルコの教えは今後の参考にしよう。
「じゃあ、行こう。船長が待っている」
クルリと背を向け、小走りに進むマルコのあとを追いかけた。
甲板にたどり着くと、クロード船長は中央に立っていた。私とマルコに気づくとチラリと視線を投げた。
足に手紙を縛り付けられたバロンが、クロード船長の腕で羽を休めていた。
「さあ、暗くなる前にいくんだ」
クロード船長が腕をスッと伸ばし声をかけると、バロンが羽ばたく。勇ましい鳴き声を上げると、飛び立った。
「これでグレンに伝達がいくはずだ」
胸をホッとなでおろす。
彼は今頃、どんな気持ちでいるのかしら。
心配……させちゃってるかな。それとも勝手な行動をしたことに、怒っているかもしれない。シルビアとジールにも迷惑かけてしまった。
「ほら、次は皆に紹介するぞ」
真剣な顔して悩んでいたら、コツンと額を叩かれた。
「よーし、みんな、少し集まってくれ」
クロード船長が声を張り上げると、甲板にいた船員たちが作業する手を止め、わらわらと集まってくる。
「これでひととおり集まったか」
グルッと周囲を見渡した。
「出航する前に、こいつの紹介を忘れていた。ルシーだ。事情があってカリフ港に立ち寄り、そこで下ろすことにした。俺の大事な客人だ。肝に銘じて対応するように!!」
最後にクロード船長はギロリとにらみ、威圧感たっぷりの声を出す。
「へい、船長」
「承知しやした!!」
口々に返事が聞こえた。
「じゃあ、各自持ち場に戻ってくれ」
クロード船長の一声で解散した。
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