カレンダーの復讐

クリオネ

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第四章 動く歯車

幼なじみ

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布団から出るとディアとはまた違う景色があった。
これからどうしよう......復讐したいけど出来ない...私はフゥ....とため息をつきながら宿を出た。宿を出て田舎道を歩いていると後ろでドサッとものが落ちた音がした。

「........アネモネ?.........あなた、アネモネ・アリウム?.........」

私はバッと後ろを振り返るとそこに居たのは幼い頃、よく一緒に遊んだルヒトだった。
ルヒトは私を見るなり抱きついてきた。子供みたいに泣きじゃくりながら。

「ひっ...人違いです。あの死んだアネモネ・アリウムじゃ無い」
そういったのも関わらず、泣き止まないし、離れようともしない。だから私は苛立って引き剥がした。そしたらルヒトはキョトンとした顔でこっちを見つめていた。

「そういやぁアネモネ、顔変わったね?最初は人違いかと思ったけど、アネモネで合ってた~良かった~。」

「なんで自分がアネモネっ....って分かったの!?....」

「だってアネモネの匂い覚えてるもん?」
私は口をあんぐりと開けた。そう言えばルヒトは鼻がよく聞くということで有名だった。

「......っ、でっでももう私はアネモネ・アリウムじゃないから」
大声で話していたら人がわらわらと集まってきたのを見て私はルヒトを連れて人気が無いところに走った。

「いい加減にしてよっ..私がアネモネ・アリウムだってことは認めるよ...」

「?だったらアネモネ・アリウムでいいんじゃないの?なんで隠す必要が.....」

何も悪びれのなく言ってくるルヒトに腹がたった。

「うるさい私の名前はローク、アネモネじゃない、だから関わらないで、もう私は生まれ変わったの私は....私はロークなんだから」

私は頭を抱えながら言った。そうだ、私はロークになって生まれ変わったんだ。

「分かったよ.....。ゴメンね?僕、お前の気持ち考えられてなかった...ちょっと頭冷やしてくるね。」

そう言ってトボトボと街の方へ歩いていった。その時のルヒトの顔はなんだかよく覚えていない。私はなんだか足が重くて今日街を出ていくつもりがまた宿に戻ってずっと部屋に居座ってしまった。いつの間にか夜になってしまって食欲もわかなかったのでそのまま布団にくるまった。

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