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四十七話 動き
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「さっきのも壁を破壊したけど....え?威力が....」
(もし当たったら私達も粉々よ....)
「早く倒さないと不味そうだ。」
二人共頭を抱えている。私もだが。すると大きな音がして私達がいる壁と同じような高くて分厚い壁が道を作っていた。
「....迷路?」
「確かに迷路っぽいな。」
(でも、なんで迷路が?)
「もしかしたら、倒さないで迷路を攻略するとか?」
二人は納得する様子を見せた。
「なるほどな、確かにそれだとこの強さもわかるな。」
(じゃあ進みましょ‼この壁の高さならきっとバレないでしょ!)
そしてスピカが次の壁に向かってゆっくり進もうとするとスピカと私の間を風の刃が壁を貫いた。
「ふぁっ⁉」
「出るぞ‼こいスピカ‼」
(はっはい‼)
レイド兄さんが私を抱えて(お姫様抱っこではない)他の壁へと移動した。でも移動先の壁もまたすぐに突き破られた。
「いやっ、あのっ、レイド兄さん⁉」
「うるさい‼黙ってろ‼」
「はいっ‼」
避けても避けても壁が私達が通ったあとには粉々になってる。だからもし止まったら死だ。
だけど私を抱えて走っているレイド兄さんもスピカも息切れが激しい。止まるのは時間の問題だ。その中レイド兄さんがしびれを切らした。
「俺が囮になるからその間どっかに隠れて攻略する方法でも考えてくれ‼」
「いやっ、でも!」
(分かったわ‼)
そしてレイド兄さんは少し止まり、私を次の次ぐらいの壁まで投げ飛ばした。私は少し違和感を感じた。だって、今レイド兄さんは攻撃されていないから。そして私は着地し、移動しようとするレイド兄さんをよ呼び止めた。
「待って‼そのまま動かないで‼」
レイド兄さんの動きが止まった。
「....攻撃が来ない?」
(確かに、いきなり攻撃がやんだわ。)
「理屈はわからないけどね。でも、少し作戦が出来た。」
「言ってみろ。」
「その前に。」
私は抱えられているときに粗っぽいけど魔法をイメージしていた。
『マッピング』
ここらへん一帯は全部陰があるから容易くマッピング出来た。性能は作ったばっかりだからイマイチだけどそれでもまぁ地図としての役割は果たしてくれるでしょ。
「地図か?」
(また規格外なことを....)
「まぁまぁ、それで、あともう一つ。」
『身代わり』
私は自分の三人の陰から自分たちにそっくりな陰を作った。もちろんこれもさっき作ったばっかだから顔とかは出来ずに陰の人形って感じだけど。
「.....」
(もう驚かないわ....)
なんかすっげぇ気まずくなってるけどもうなんか自分が耐えきれなくなってきた。
「まぁまぁ、それで『これ』を使って、ゴールにたどり着くって感じ。」
「なるほどな。けどゴールまで距離があるぞ?その間は?」
「その間は、私が反対方向に動かすよ。」
(でも身代わりってばれない?)
「これは憶測だけど今回のは“動き”が重要だと思う。動いたらいっつも攻撃されてたじゃん?だから私達が静かに、素早く移動して、『身代わり』は大きく、荒く移動すればうまくいくと思うんだ。」
(なるほどね~それなら私は賛成よ。)
「俺も賛成だ。」
「よしっ‼じゃあ始めるよ‼」
ふたりの賛成が出たことで私は気合が入った。
(もし当たったら私達も粉々よ....)
「早く倒さないと不味そうだ。」
二人共頭を抱えている。私もだが。すると大きな音がして私達がいる壁と同じような高くて分厚い壁が道を作っていた。
「....迷路?」
「確かに迷路っぽいな。」
(でも、なんで迷路が?)
「もしかしたら、倒さないで迷路を攻略するとか?」
二人は納得する様子を見せた。
「なるほどな、確かにそれだとこの強さもわかるな。」
(じゃあ進みましょ‼この壁の高さならきっとバレないでしょ!)
そしてスピカが次の壁に向かってゆっくり進もうとするとスピカと私の間を風の刃が壁を貫いた。
「ふぁっ⁉」
「出るぞ‼こいスピカ‼」
(はっはい‼)
レイド兄さんが私を抱えて(お姫様抱っこではない)他の壁へと移動した。でも移動先の壁もまたすぐに突き破られた。
「いやっ、あのっ、レイド兄さん⁉」
「うるさい‼黙ってろ‼」
「はいっ‼」
避けても避けても壁が私達が通ったあとには粉々になってる。だからもし止まったら死だ。
だけど私を抱えて走っているレイド兄さんもスピカも息切れが激しい。止まるのは時間の問題だ。その中レイド兄さんがしびれを切らした。
「俺が囮になるからその間どっかに隠れて攻略する方法でも考えてくれ‼」
「いやっ、でも!」
(分かったわ‼)
そしてレイド兄さんは少し止まり、私を次の次ぐらいの壁まで投げ飛ばした。私は少し違和感を感じた。だって、今レイド兄さんは攻撃されていないから。そして私は着地し、移動しようとするレイド兄さんをよ呼び止めた。
「待って‼そのまま動かないで‼」
レイド兄さんの動きが止まった。
「....攻撃が来ない?」
(確かに、いきなり攻撃がやんだわ。)
「理屈はわからないけどね。でも、少し作戦が出来た。」
「言ってみろ。」
「その前に。」
私は抱えられているときに粗っぽいけど魔法をイメージしていた。
『マッピング』
ここらへん一帯は全部陰があるから容易くマッピング出来た。性能は作ったばっかりだからイマイチだけどそれでもまぁ地図としての役割は果たしてくれるでしょ。
「地図か?」
(また規格外なことを....)
「まぁまぁ、それで、あともう一つ。」
『身代わり』
私は自分の三人の陰から自分たちにそっくりな陰を作った。もちろんこれもさっき作ったばっかだから顔とかは出来ずに陰の人形って感じだけど。
「.....」
(もう驚かないわ....)
なんかすっげぇ気まずくなってるけどもうなんか自分が耐えきれなくなってきた。
「まぁまぁ、それで『これ』を使って、ゴールにたどり着くって感じ。」
「なるほどな。けどゴールまで距離があるぞ?その間は?」
「その間は、私が反対方向に動かすよ。」
(でも身代わりってばれない?)
「これは憶測だけど今回のは“動き”が重要だと思う。動いたらいっつも攻撃されてたじゃん?だから私達が静かに、素早く移動して、『身代わり』は大きく、荒く移動すればうまくいくと思うんだ。」
(なるほどね~それなら私は賛成よ。)
「俺も賛成だ。」
「よしっ‼じゃあ始めるよ‼」
ふたりの賛成が出たことで私は気合が入った。
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