46 / 49
四十六話 風
しおりを挟む
―――目を覚ますと、薄暗い天井が目に入った。
「おっ、起きたか。」
(おはよ~ディル!もう身体は大丈夫なの?)
起きてすぐのもあり、二人の反応が予想外だったこともあり、驚きが隠せない。
「えっ?ああ、うん。大丈夫だよ....?」
「これから進むのを一旦停止するけどなんでかわかるか?」
二人がニコニコしながら肉を焼いている。この光景に似たの、前にも...見た気がする。
私はなんとな~く、二人から視線を外す。
「......なんでございましょう。」
「もちろん。」
(説教に決まってるじゃない♬)
「.....あっはい。」
この日のことを私は一生忘れることは無いだろう。その....説教のあと、二人は今の現状を話してくれた。まずは予想通り《風耐性大幅減》になっていた。そして私は丸一日寝ていたらしい。二人はその間猪突猛進で2層まで進んでくれた。体力は回復してるって言ってたけど、服がぼろぼろなのは見て分かったからとても迷惑をかけてしまったんだなって申し訳なかった。迷惑はかけて当然とかレイド兄さんから言われたけどやっぱり迷惑かけると申し訳ないって思ってしまった。
「今んとこそんなもんだな。特にあれこれっていうわけでも無いからとっとと進むぞ。」
(頑張っちゃいましょ!)
「うん!挽回できるように頑張るよ!」
もうなんか怒られてテンションが迷子になっているのか全員が猪突猛進で突き進んで、最後の魔物まで青の神殿見たく時間はかからなかった。いやまぁ時間はかかったけどね⁉
私達はそして最後の扉の前に来た。重い扉の隣には松明があり、その松明が今にも消えそうなくらい風が強く吹いている。
「ふぅ。ここを通ったら前回と同じでボス戦だな?」
(そうよ。青の創造主から聞いた通りだと、青の神殿と同じになってるはず。)
「それじゃあ、行こう‼」
私達は重い扉を一斉に開けた。開けたときだけ、風が止んだ。開けた先には高い高い壁があった。
「なんだこれ....」
「とりあえず『サーチ』かけるね!」
(待って‼….何か、音がしない?)
『サーチ』をかけようとした手をスピカが止めた。
「音って?」
(風の音がするわ....)
スピカが言うとその風の音はどんどん大きくなってきた。
「ちょっと様子見てくる。」
私が壁の外の様子を見ようとした。
「待て‼外に出るな‼」
レイド兄さんが私の首根っこを掴んで外へ出ようとした私を引っ張った。
その瞬間、私の目の前を風の刃が横切り、壁を破壊した。レイド兄さんが首根っこを掴んで引っ張ってくれなかったら私は死んでいた。私はびっくりして腰が抜けてしまった。
「大丈夫か⁉」
「少しだけ、敵の姿が見えた....?」
(どういうこと?)
私はレイド兄さんに引っ張られる前に敵の姿を見た。が、実際には見えてない。
だって、姿がなかったから。敵って分かったのは変に風が見えたから。風なんて見えるはず無いのに。
「いたの!ちゃんと!でもなんか姿が見えなくて....とにかく!敵はいる!以上!」
「....なるほどな。じゃあとっととここを移動したほうが良さそうだ。もしかしたらこの壁ごとまた攻撃されるかもだしな。」
(じゃあ目の前にここと同じ壁があるわ。そこに移動しましょ!)
「よしっ。それじゃあいくぞ!」
私達が目の前の壁に素早く移動した瞬間。さっきいた壁が粉々に風の刃で砕かれた。
(「「はっ?」」)
「おっ、起きたか。」
(おはよ~ディル!もう身体は大丈夫なの?)
起きてすぐのもあり、二人の反応が予想外だったこともあり、驚きが隠せない。
「えっ?ああ、うん。大丈夫だよ....?」
「これから進むのを一旦停止するけどなんでかわかるか?」
二人がニコニコしながら肉を焼いている。この光景に似たの、前にも...見た気がする。
私はなんとな~く、二人から視線を外す。
「......なんでございましょう。」
「もちろん。」
(説教に決まってるじゃない♬)
「.....あっはい。」
この日のことを私は一生忘れることは無いだろう。その....説教のあと、二人は今の現状を話してくれた。まずは予想通り《風耐性大幅減》になっていた。そして私は丸一日寝ていたらしい。二人はその間猪突猛進で2層まで進んでくれた。体力は回復してるって言ってたけど、服がぼろぼろなのは見て分かったからとても迷惑をかけてしまったんだなって申し訳なかった。迷惑はかけて当然とかレイド兄さんから言われたけどやっぱり迷惑かけると申し訳ないって思ってしまった。
「今んとこそんなもんだな。特にあれこれっていうわけでも無いからとっとと進むぞ。」
(頑張っちゃいましょ!)
「うん!挽回できるように頑張るよ!」
もうなんか怒られてテンションが迷子になっているのか全員が猪突猛進で突き進んで、最後の魔物まで青の神殿見たく時間はかからなかった。いやまぁ時間はかかったけどね⁉
私達はそして最後の扉の前に来た。重い扉の隣には松明があり、その松明が今にも消えそうなくらい風が強く吹いている。
「ふぅ。ここを通ったら前回と同じでボス戦だな?」
(そうよ。青の創造主から聞いた通りだと、青の神殿と同じになってるはず。)
「それじゃあ、行こう‼」
私達は重い扉を一斉に開けた。開けたときだけ、風が止んだ。開けた先には高い高い壁があった。
「なんだこれ....」
「とりあえず『サーチ』かけるね!」
(待って‼….何か、音がしない?)
『サーチ』をかけようとした手をスピカが止めた。
「音って?」
(風の音がするわ....)
スピカが言うとその風の音はどんどん大きくなってきた。
「ちょっと様子見てくる。」
私が壁の外の様子を見ようとした。
「待て‼外に出るな‼」
レイド兄さんが私の首根っこを掴んで外へ出ようとした私を引っ張った。
その瞬間、私の目の前を風の刃が横切り、壁を破壊した。レイド兄さんが首根っこを掴んで引っ張ってくれなかったら私は死んでいた。私はびっくりして腰が抜けてしまった。
「大丈夫か⁉」
「少しだけ、敵の姿が見えた....?」
(どういうこと?)
私はレイド兄さんに引っ張られる前に敵の姿を見た。が、実際には見えてない。
だって、姿がなかったから。敵って分かったのは変に風が見えたから。風なんて見えるはず無いのに。
「いたの!ちゃんと!でもなんか姿が見えなくて....とにかく!敵はいる!以上!」
「....なるほどな。じゃあとっととここを移動したほうが良さそうだ。もしかしたらこの壁ごとまた攻撃されるかもだしな。」
(じゃあ目の前にここと同じ壁があるわ。そこに移動しましょ!)
「よしっ。それじゃあいくぞ!」
私達が目の前の壁に素早く移動した瞬間。さっきいた壁が粉々に風の刃で砕かれた。
(「「はっ?」」)
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。
そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。
【カクヨムにも投稿してます】
最後の主命
Alan Walker
恋愛
なんであなたは変わってしまったのですか?
昔はあんなにも私達を愛してくれたというのに...。
もう、あの頃の私達に戻ることはできないのですか...?
もし、願いが叶うならあの頃の私達に戻りたいです。
あの頃のようにもう一度笑い合いたいです―――
けど、あの頃のように戻りたいと言っているのに結局私達が更に状態を悪化させているのですね...。
私達はどうせれば良かったのですか?
何をするのか正解なのですか?
教えてください―――
主君。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる