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十七話 .....なぜ

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「....称号はな、普通の人は生涯で一つ、生まれた時にしか貰えないんだ。世界を助けたり、魔法を極めるに極めた人などはたまに称号をもらえて2つになる程度なんだ。だから称号で生涯が決まる。わかるか?ディルレットの場合称号以外がいいから大丈夫だとは思うけど、もし他も良くなかったりしたら....まぁそこはご想像におまかせしますってこった。」

ゾッとした。背筋が凍る。スピカは心配そうに私を見上げる。私はそのスピカの心配そうな顔をさせたくなかったから微笑んで返した。....だけど召喚されて【自分を知る者】だけだったら何もなかったのかな。処刑されそうにならなかったのかも。....まぁけど自分なんか召喚されたから?称号2つ持ってるし?大丈夫でしょ。切り替えていこ‼

「うん。ありがとう‼教えてくれて、それとステータスも、もう見たから大丈夫だよ。」

「気にしないのか?ディルレット。あと俺もステータス見せてもらってすまんなもう見たから大丈夫だ。」

ステータスから目を離したらステータスが消えた。

「ディルレットだと長いからディルでいいよ。私は気にしないよ。だって他がいいんだから。」

「他がいいか....ハハッ!確かのそうだな!!」

(.....そうね、他がいいから大丈夫よ!!じゃあ早く戻りましょ!!お腹すいたわ!!)

「あれ?スピカ街に来てから食べるね?」

(あそこにいたときは食べ飽きたから食べないのよ。街の料理は美味しいしいっぱい食べたいわ!!)

私とレイドさんの上をくるくると回りながらスピカが飛んでるのを見て私とレイドさんは笑った。スピカはプンプンしながら怒っていたがその姿が可愛いらしかった。そのまま私とレイドさんとスピカは来た道を歩いてイニーギルドに戻った。


街に戻るともうお昼を過ぎていた。街に入ったのでスピカも姿を消した。街の真ん中にある時計を見てみると2時を刺していた。私達はギルドに報告に入った。ギルドに入るとザワッとどよめいた。「おいおい、あれって…..」とか「追いついたんですね!!流石!!」と褒める人など様々だ。そしてそのザワザワを断ち切ったのがカリーナだった。

「大丈夫でしたか!?レイドさんは!!ディルレットさん!!」

受付から上半身を出して大きな声を出したその顔はとても心配そうな顔だった。カリーナはすぐに私達の前に来て涙をこらえそうな顔でじっと私の顔を見た。

「良かった....良かったですよぉお....(泣)帰っきてくれたぁあ....(泣)」

もうついには目から涙がどんどん溢れてきた。そしてカリーナは膝から崩れ落ちて泣き始めた。私はどういう反応をしたらいいのかわからず焦って、とりあえず慰めようと地べたに座ってカリーナの背中を擦った。それを見ていたレイドさんはニヤニヤしながら見下ろしていた。何かを企んでいるようなその顔がとっても怖かった。

「心配してくれてありがとう。でも大丈夫だよ。レイドsん”っん”...レイド兄さんが倒してくれたし。」

「レイドさんw((ボソッ」

笑うなっ‼と思いっきり気持ちを込めてレイドさんを睨んだレイドさんは顔をすぐにそらしたけどまだ笑っていた。そしてカリーナを見たら泣き止んでいてカリーナは立ち上がった。

「では討伐報酬ですね‼」

.....あれ?だけどなんでイディオスは冒険者なのに討伐報酬なんてものがあるんだ?けど今は聞くタイミングじゃないな。後でこそっと聞こう。あっでもこの流れだと多分皆んなレイドさんが倒したと思っている。このままにしたほうが平和かな。

「では場所をご用意しますのでレイドさん、用意をお願i「何言ってるんだ?」

レイドさんがカリーナの声を遮った。私はレイドさんの言葉に疑問をいだいていた。多分皆もそうだ。なんでそんなこと言ったのかわからない。カリーナもよくわかってない。ギルド内が「?」になる中、レイドさんは口を開いた。

「なにか勘違いしてるようだから言うが、イディオスを倒したのは俺じゃなくてディルだ。俺が倒したのはイディオスの部下2人ぐらいだよ。だから報酬はディルレットの分だ。」

「....え?」
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