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四話 一応落ち着いたっぽい?

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そう言うとふわりと風が吹いてスピカは姿を現した。精霊?みたいにちっちゃくて可愛い。
真っ白なセミロングぐらいの髪にきれいな黄緑色の衣をまとっていて、私の手のひらサイズだ。

(そう言えばまだ貴方の名前を知らなかったわね。あなたの名前は何?名前がなかったらなんて呼んだらいいかわからないし。)

名前....ステータスにも私の前の名前は書いてなかったし、せっかくだし今ここで新しい名前をつけような?

「私の名前はディル....ディルレットだよ。長いからディルって呼んで?」

(じゃあディル‼あいつをやっつけてくれてほんとにありがとう‼あいつはさ「森”を”大切”に”」とか言ってるけど実際は迷惑してたのだからほんとに助かったわ‼だからお礼と言っては何だけど...私を連れて行ってくれないかしら...?少しは役に立つと思うの、情報とかね?)

え、何だよ。可愛いかよ。もじもじして聞いてくる姿がとても愛らしい癒やされる。
それに情報は必要不可欠聞いておいて損はない。それに魔法‼特に聞いてみたいランキング一位だ‼

「うん。一緒に行こっか。えっとね..それで2つ聞きたいことがあるんだけど、魔法ってどうやるの?」

(?魔法のこと?)

ちょっと待て、なんか常識が無いような人として見られている気がしてなら人だけど、だって仕方がないじゃん常識がないのは本当なんだから。
 
(えっとねまず、私達の周りにはそれぞれの光があるのよ。赤だったら火、青だったら水、桃色だったら回復、みたいな感じでね。普通は見えないの、だけどその光が集まるとその光の特徴として目で見ることが出来る。私達はその光を集める力を使って生活をしてるわ。その貴方が言う魔力っていう集める力を使うの。)

集める力、なんか掃除機みたい。違うか。今思えばステータスに魔力ってあったな、
てことは自分も魔法出来る!?他にも色々と聞きたいけどまずは魔法‼

「えっと、やっぱり属性とかあるのかな。」

(よく分かるわね。そうよ、属性があるわ。けど属性って言うより色って言ったほうが正しいかも。私は赤と桃色。桃色は珍しい色って聞くわ。あとは...黄色を持っていたら聖騎士とか。さっきいった赤と青と桃色はわかるでしょ?その他に黄色は光、緑は風。そんなところかしらね、......あとは、黒よ、これは禁忌とされている色。闇よ。まぁけど黒は見ないし大丈夫よ‼)

案外色が少ないな。けど自分今の話聞いてたけど、色は何でもいいや。魔法使えるだけありがたいよね。なんか...見たことある気がする。たしかステータスで...

『ステータスオープン』

(貴方、【自分を知る者】を持っているのね。なかなか珍しくてその逆の『鑑定』はよく見るんだけどね。ちなみに自分しかステータスは見れないから安心してね?)

「そっか。良かった。」

やっぱり、私のステータスに《色   黒 闇属性》と書いてある。うん。フラグ回収を見事にしました。私はどうスピカに説明しようか悩んでいた。

(キャア‼い....【忌み子】に《色   黒 闇属性》.....?あ...貴方一体何なの....?あっ....ごめんなさい‼ちょっと興味本位で『鑑定』しました....)

えっ‼スピカ見たんだ、『鑑定』は誰にでも出来るからするのも当然だな。スピカがどうするかわからないけど。多分これでバイバイかな。

「えっと....これh((すごいじゃない‼【忌み子】に《色   黒 闇属性》よ‼今まで禁忌とか災いとか言われ続けてきてもうこの世界にいないと思っていたのに‼こんなところで出会うなんて奇跡だわ‼私、その【忌み子】に《色   黒 闇属性》が書かれていた本を読んでからずっと憧れていたの‼いつかあってみたいと思っていたからすっごく嬉しいわ‼)

まさかこんなに興味を持たれるなんて、てっきり(もうこんなやつといたくないわバイバイ)
的なことを言われると思ってたのに、結構スピカって本とか読んでるって言ってたから物知りとか。

(あッごめんなさい‼つい興奮しちゃったわ...)

「いや、別に大丈夫だよ。あのさところで自分もうこの森を出て他のところに行こうと思っているんだ。それで、私この世界の事何も知らないんだ、それでスピカについてってもらうとすごく嬉しいんだけど...」

(もちろん‼こんな貴重な体験とか無いもの‼ついていくわ‼)

貴重な体験、それもそうか。けどスピカがついてくると考えるととても心強い。それに本で読んだならなにか【忌み子】とか《色   黒 闇属性》についてなにか知ってるかもしれない。
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