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連載
番外編 エリアーナside①
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エリアーナ・バルメルク
この国では知らぬ人などいないドイル国バルメルク公爵家の一人娘。
私のお母様は、純血主義者のお祖父様が見つけてきた国の外れの小さな町に住んでいたこの国に残り少ないメルトニア人の純血者である平民でした。
急に貴族……しかも泣く子も黙る筆頭公爵家であるバルメルク家に誘拐されるように連れてこられてちょっと強面のお父様と結婚しろなんて言われたら普通の人なら戸惑ったりするはずなのにお母様は笑顔で「困っているなら力になるわ」と言ったらしい。
お父様は最初そんなお母様に下賤だと反感的な態度を見せていたようですが、メルトニア人の純血を守る為だと2人は出会ってすぐに結婚。
共に過ごすうちお父様は明るく優しいお母様にのめり込んでいき、気づけばをこれでもかと言うほどお母様を溺愛し私を授かった。
お母様は純真で、無邪気で明るくて、自身の考えをしっかりもっていて自分が思うがままに行動して……まさに天真爛漫という言葉がピッタリ当てはまる人だった。
幼い頃、私が「お母様」と呼ぶと「他人行儀だわ“ママ”と呼んで」と満面の笑顔で言っていた。お父様が「流石に貴族としてそれはダメだろう」と言うと、お母様は「家の中だけよ」と茶目っけたっぷりにウィンクしてお父様は呆れつつも幸せそうにため息をついていた。
2人が寄り添い言い合っている姿が小さな私にも印象的だった。
そんなお母様は私が3歳の頃、風邪を拗らせて肺炎を患い亡くなった。
そして、同じ頃、お父様の姉で王太子ランドルに嫁いだ王太子妃のナリエ叔母様が流産して体調を崩しがちになった。
母の死。実姉の不幸。
あまりに急な事でお父様は悲しみのあまり何も手に付かなくなりました。
そんなお父様を救ったのは何を隠そう“私”です。
幼ながらも私はお父様に寄り添いつづけました。
お父様も私をとても大切にしてくれ少しずつお父様は元のお父様に戻って行きました。
お父様は王城で政務大臣の仕事をしていました。
私は仕事に行くお父様に連れられて王城に行くと王太子妃となったナリエ叔母様の部屋に行っていました。
ナリエ叔母様はとても優しく幼くして母を亡くしてしまった私にとってなんでも話せる第二の母のような存在でした。
ナリエ叔母様は会いに行くといつも口癖の様に言っていた。
「私がもっと頑張らなきゃ」
「私がもっとしっかりしなくては」
「私はもっと強くならなくては」
何故ナリエ叔母様だけが頑張らなくてはいけないのか?
私には良く分からなかった。
そして私が3歳になった頃、王太子ランドルと側室の間にアムールが生まれた。
ナリエ叔母様は「良かった」と微笑みながら呟いた。
その目には涙が溜まっていた。
喜びの涙?
悲しみの涙?
何が良かったの?
何も良くないよ?
王太子殿下はナリエ叔母様の旦那様でしょう?
ナリエ叔母様の本当の気持ちは?
私はその頃から王家に対してモヤモヤした気持ちを持つようになった。
この国では知らぬ人などいないドイル国バルメルク公爵家の一人娘。
私のお母様は、純血主義者のお祖父様が見つけてきた国の外れの小さな町に住んでいたこの国に残り少ないメルトニア人の純血者である平民でした。
急に貴族……しかも泣く子も黙る筆頭公爵家であるバルメルク家に誘拐されるように連れてこられてちょっと強面のお父様と結婚しろなんて言われたら普通の人なら戸惑ったりするはずなのにお母様は笑顔で「困っているなら力になるわ」と言ったらしい。
お父様は最初そんなお母様に下賤だと反感的な態度を見せていたようですが、メルトニア人の純血を守る為だと2人は出会ってすぐに結婚。
共に過ごすうちお父様は明るく優しいお母様にのめり込んでいき、気づけばをこれでもかと言うほどお母様を溺愛し私を授かった。
お母様は純真で、無邪気で明るくて、自身の考えをしっかりもっていて自分が思うがままに行動して……まさに天真爛漫という言葉がピッタリ当てはまる人だった。
幼い頃、私が「お母様」と呼ぶと「他人行儀だわ“ママ”と呼んで」と満面の笑顔で言っていた。お父様が「流石に貴族としてそれはダメだろう」と言うと、お母様は「家の中だけよ」と茶目っけたっぷりにウィンクしてお父様は呆れつつも幸せそうにため息をついていた。
2人が寄り添い言い合っている姿が小さな私にも印象的だった。
そんなお母様は私が3歳の頃、風邪を拗らせて肺炎を患い亡くなった。
そして、同じ頃、お父様の姉で王太子ランドルに嫁いだ王太子妃のナリエ叔母様が流産して体調を崩しがちになった。
母の死。実姉の不幸。
あまりに急な事でお父様は悲しみのあまり何も手に付かなくなりました。
そんなお父様を救ったのは何を隠そう“私”です。
幼ながらも私はお父様に寄り添いつづけました。
お父様も私をとても大切にしてくれ少しずつお父様は元のお父様に戻って行きました。
お父様は王城で政務大臣の仕事をしていました。
私は仕事に行くお父様に連れられて王城に行くと王太子妃となったナリエ叔母様の部屋に行っていました。
ナリエ叔母様はとても優しく幼くして母を亡くしてしまった私にとってなんでも話せる第二の母のような存在でした。
ナリエ叔母様は会いに行くといつも口癖の様に言っていた。
「私がもっと頑張らなきゃ」
「私がもっとしっかりしなくては」
「私はもっと強くならなくては」
何故ナリエ叔母様だけが頑張らなくてはいけないのか?
私には良く分からなかった。
そして私が3歳になった頃、王太子ランドルと側室の間にアムールが生まれた。
ナリエ叔母様は「良かった」と微笑みながら呟いた。
その目には涙が溜まっていた。
喜びの涙?
悲しみの涙?
何が良かったの?
何も良くないよ?
王太子殿下はナリエ叔母様の旦那様でしょう?
ナリエ叔母様の本当の気持ちは?
私はその頃から王家に対してモヤモヤした気持ちを持つようになった。
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