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22、お義姉様と私
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私の心臓はドキドキだ。
でもそれは表面に出さない。
お義姉様を使う形になってしまうのは心苦しいし、申し訳ないけどそんな事は言っていられない。
一度口に出してしまったものはもう取り消せない。
もう突き進むしかないのだ。
さて、これからケンビット様の事は隠した状態でどうやって切り込むか…
「私、今まで他国に行ったことがないので是非行って見たいのです。お願いします。お義姉様…」
私は手を顔の前で組んで軽く深呼吸をしてからお義姉様をおねだりモードのうるうるとした瞳で見る。
ゲイル兄様には効果あるのですが、年下のお義姉様には効果あるかしら…
お義姉様は少し困った顔をして考え込む。
もう一押しかな…
「アエリア様。ここではなんですのでお部屋に入って頂いては?」
次はどうしようか…と頭をフル回転させていると、ユウキが私とお義姉様の間に入ってくる。
「ええ…そうね。ティナ様。こちらに…」
私はお義姉様に案内をされるままお義姉様の部屋に入る。
初めて入るお義姉様の部屋は思った以上にシンプルだった。
メイル兄様に溺愛されているので沢山の贈り物などされているのかと思いきやそうではないらしい。
必要最低限のものしかない部屋。
貴族女性の部屋としては寂しい感じがする。
「で、ティナ様はドイル国に行ってみたいとの事ですよね。」
お義姉様にソファーまで案内をされて座るとお義姉様はつぶやく様に私に確認を取る。
私は頷いて、お義姉様の顔をしっかりと見る。
交渉をする際は相手の顔をしっかり見る事、自分に不利でも決して目を逸さず自分の弱みを見せない事が重要とお母様がいっていました。
「ドイル国の事は知らない事ばかりです。同盟も組んでこれから交流も深まるでしょう。お義姉様がいますし、皇女として初めて行く隣国として最適だと思いまして。」
自分でもよくこんな言葉思いつくなって感じるくらいぽんぽんと不思議な位言葉が出てくる。
皇女教育の賜物ね。
「ドイル国を見てみたいと…」
「はい。そうです‼︎」
お義姉様は明らかに困惑した顔をする。
私はそんなお義姉様の表情に気付かないフリをして明るく返事をする。
時には空気を読まない事も必要です。
お義姉様は再び考え込むと、お茶の用意をしているユウキをチラリと見てコクリと頷く。ユウキはそれを見てお茶と軽いお茶菓子を机に並べると部屋を出て行く。
部屋にはお義姉様と私だけになる。
私はユウキが用意してくれたお茶に口をつけてお義姉様の返答を待つ。
「ティナ様は帝国の第一皇女様です。ドイル国に滞在となると王城に確認をとり、王城での滞在許可をとるべきです。なので、私ではなくメイル様にお伺いした方がいいかと…」
そうなりますよね…やっぱ…
「大事にするつもりは無いのです。お忍びってわけでもないですが、国同士の関係とかそう言うのは一切なしでただ隣国を…ドイル国に行ってみたいのです。」
「ですが…」
「私も年頃ですし、いつ婚約者が決まり、婚姻するかわかりません。今しかできない事をやりたいのです。お願いします。お義姉様…」
嘘はいってませんよ。
嘘は…
お義姉様は私の真剣な眼差しを見て困惑した顔を少し和らげる。
「ティナ様のお気持ちも分かりますし私は良いのですが、私個人の判断ではなんとも…」
ですよね。
そうしか答えようがないですよね。
でも、お義姉様は私の気持ちを分かってくれたから一歩前進…かな…
少しヘコミ気味の私を見てお義姉様はニコリと微笑む。
「とりあえず、メイル様やカーラ様に判断を煽らなければですね。お2人が了承してくだされば、ティナ様のドイル国滞在の協力はさせていただきます。」
「本当ですか?」
協力という言葉を聞いて一筋の光が開けていく。
メイル兄様とお母様の許可をもらうのが1番厄介な事に変わりはないのですが、お義姉様を味方に付けたのは大きな成果です。
心の中でガッツポーズを決めているとお義姉様はクスクスと笑い始める。
「ティナ様はお2人にお話するのが気まずいので私にお話にこられたのですよね?」
お義姉様は私に温かな眼差しを向ける。
「あ…いえ…ん…いや……は…はぃ…。」
誤魔化しようがないので小さく返事をすると、お義姉様はニコリと笑みを浮かべる。
「私からメイル様とカーラ様にお話してみましょうか?」
えっ…
お義姉様の提案に私は驚きのあまり動きを止める。
「いいので…」
「ティナ…アエリアを巻き込むなといったはずだが?」
私が喜びの声を上げると同時に部屋の扉が開いて威厳のある低い声が発せられる。
それと同時に部屋の中が重い空気に支配される。
振り向かなくても誰だか容易に想像できます。
「メ…メイル兄様?」
恐る恐る振り返ると、先程部屋を出て行ったユウキが後ろに控えた状態でメイル兄様が立っていた。
やられた…
お義姉様の方が一歩上手でしたね。
行動が素早いです。この可能性を全く気づけませんでした。
「メイル様。ティナ様は今まで隣国に行かれた事が無いと言う事でドイル国に行かれたいとおっしゃられています。お兄様の結婚式に帰省する際に一緒に行けたらと思うのですが、どう思われますか?」
お義姉様の言葉を聞いてメイル兄様は私を睨みつける。
「や…やましい気持ちはないのです。」
とりあえず必死に繕うがメイル兄様の圧は無くならない。
「ティナ様がお嫌でなければですが、正式な外交としてでなく、あくまで私と共に行かれるのであればバルメルク家で滞在出来るようにも手配させていただきますが…」
お義姉様は私を援護してくれる。
本当に優しくていい子。天使だわ。
「今、ドイル国がどういう状態か分かっているだろう?変な火種は撒きたくない。」
「私と共にお兄様の結婚式出席の為なら誰も疑う方はいないと思いますが…」
ん?結婚式出席?
疑問の顔をお義姉様に向けると、それに気づいたお義姉様は少々複雑な顔をする。
「私と行かれるのであれば、ティナ様にも一緒に出席していただいた方が自然だと思いますから。」
「ご…迷惑では?」
「何を言っている。そもそもお前がアエリアに着いて行きたいと言ってる時点で迷惑だ。」
「今、ドイル国は色々複雑な時期でもありますので、その辺りは慎重にしなければなのです。」
複雑な時期…
「ケンビット様の婚約者選び…ですか?」
私がボソリとつぶやくとお義姉様がピタリと止まる。
「分かっているならこの時期にお前がドイル国に行くのは帝国としては避けたい事項だ。」
誰のせいですかっっ。
思わず叫びたくなったけど、お義姉様の手前気持ちをグッと抑え込む。
今、メイル兄様を怒らせるのは得策ではないですしね。
「色々問題はあるかもしれませんが、私はティナ様と共にドイル国に行けたら嬉しくもあります。ティナ様と共にドイル国にバルメルク家に行けたら、家族に“私は帝国で上手くやっている”と安心して頂けるかもしれませんし…」
お義姉様は私とメイル兄様を見て少し悲しげに微笑む。
「ティナ様を私の家庭事情に巻き込む形になってしまい申し訳ないですが…」
「アエリア…」
「お義姉様?」
メイル兄様はお義姉様に近づくと真綿を包み込む様に優しく抱きしめる。
事情はよくわかりませんが、私が役立てる事があるのでしょうか?
「わかった…アエリアがそういうのであれば私の方でも手配をしよう。母上にも私から話しておく。」
メイル兄様はお義姉様を抱きしめながら溜息混じりにそう言って私を呆れた目で見つめてきた。
でもそれは表面に出さない。
お義姉様を使う形になってしまうのは心苦しいし、申し訳ないけどそんな事は言っていられない。
一度口に出してしまったものはもう取り消せない。
もう突き進むしかないのだ。
さて、これからケンビット様の事は隠した状態でどうやって切り込むか…
「私、今まで他国に行ったことがないので是非行って見たいのです。お願いします。お義姉様…」
私は手を顔の前で組んで軽く深呼吸をしてからお義姉様をおねだりモードのうるうるとした瞳で見る。
ゲイル兄様には効果あるのですが、年下のお義姉様には効果あるかしら…
お義姉様は少し困った顔をして考え込む。
もう一押しかな…
「アエリア様。ここではなんですのでお部屋に入って頂いては?」
次はどうしようか…と頭をフル回転させていると、ユウキが私とお義姉様の間に入ってくる。
「ええ…そうね。ティナ様。こちらに…」
私はお義姉様に案内をされるままお義姉様の部屋に入る。
初めて入るお義姉様の部屋は思った以上にシンプルだった。
メイル兄様に溺愛されているので沢山の贈り物などされているのかと思いきやそうではないらしい。
必要最低限のものしかない部屋。
貴族女性の部屋としては寂しい感じがする。
「で、ティナ様はドイル国に行ってみたいとの事ですよね。」
お義姉様にソファーまで案内をされて座るとお義姉様はつぶやく様に私に確認を取る。
私は頷いて、お義姉様の顔をしっかりと見る。
交渉をする際は相手の顔をしっかり見る事、自分に不利でも決して目を逸さず自分の弱みを見せない事が重要とお母様がいっていました。
「ドイル国の事は知らない事ばかりです。同盟も組んでこれから交流も深まるでしょう。お義姉様がいますし、皇女として初めて行く隣国として最適だと思いまして。」
自分でもよくこんな言葉思いつくなって感じるくらいぽんぽんと不思議な位言葉が出てくる。
皇女教育の賜物ね。
「ドイル国を見てみたいと…」
「はい。そうです‼︎」
お義姉様は明らかに困惑した顔をする。
私はそんなお義姉様の表情に気付かないフリをして明るく返事をする。
時には空気を読まない事も必要です。
お義姉様は再び考え込むと、お茶の用意をしているユウキをチラリと見てコクリと頷く。ユウキはそれを見てお茶と軽いお茶菓子を机に並べると部屋を出て行く。
部屋にはお義姉様と私だけになる。
私はユウキが用意してくれたお茶に口をつけてお義姉様の返答を待つ。
「ティナ様は帝国の第一皇女様です。ドイル国に滞在となると王城に確認をとり、王城での滞在許可をとるべきです。なので、私ではなくメイル様にお伺いした方がいいかと…」
そうなりますよね…やっぱ…
「大事にするつもりは無いのです。お忍びってわけでもないですが、国同士の関係とかそう言うのは一切なしでただ隣国を…ドイル国に行ってみたいのです。」
「ですが…」
「私も年頃ですし、いつ婚約者が決まり、婚姻するかわかりません。今しかできない事をやりたいのです。お願いします。お義姉様…」
嘘はいってませんよ。
嘘は…
お義姉様は私の真剣な眼差しを見て困惑した顔を少し和らげる。
「ティナ様のお気持ちも分かりますし私は良いのですが、私個人の判断ではなんとも…」
ですよね。
そうしか答えようがないですよね。
でも、お義姉様は私の気持ちを分かってくれたから一歩前進…かな…
少しヘコミ気味の私を見てお義姉様はニコリと微笑む。
「とりあえず、メイル様やカーラ様に判断を煽らなければですね。お2人が了承してくだされば、ティナ様のドイル国滞在の協力はさせていただきます。」
「本当ですか?」
協力という言葉を聞いて一筋の光が開けていく。
メイル兄様とお母様の許可をもらうのが1番厄介な事に変わりはないのですが、お義姉様を味方に付けたのは大きな成果です。
心の中でガッツポーズを決めているとお義姉様はクスクスと笑い始める。
「ティナ様はお2人にお話するのが気まずいので私にお話にこられたのですよね?」
お義姉様は私に温かな眼差しを向ける。
「あ…いえ…ん…いや……は…はぃ…。」
誤魔化しようがないので小さく返事をすると、お義姉様はニコリと笑みを浮かべる。
「私からメイル様とカーラ様にお話してみましょうか?」
えっ…
お義姉様の提案に私は驚きのあまり動きを止める。
「いいので…」
「ティナ…アエリアを巻き込むなといったはずだが?」
私が喜びの声を上げると同時に部屋の扉が開いて威厳のある低い声が発せられる。
それと同時に部屋の中が重い空気に支配される。
振り向かなくても誰だか容易に想像できます。
「メ…メイル兄様?」
恐る恐る振り返ると、先程部屋を出て行ったユウキが後ろに控えた状態でメイル兄様が立っていた。
やられた…
お義姉様の方が一歩上手でしたね。
行動が素早いです。この可能性を全く気づけませんでした。
「メイル様。ティナ様は今まで隣国に行かれた事が無いと言う事でドイル国に行かれたいとおっしゃられています。お兄様の結婚式に帰省する際に一緒に行けたらと思うのですが、どう思われますか?」
お義姉様の言葉を聞いてメイル兄様は私を睨みつける。
「や…やましい気持ちはないのです。」
とりあえず必死に繕うがメイル兄様の圧は無くならない。
「ティナ様がお嫌でなければですが、正式な外交としてでなく、あくまで私と共に行かれるのであればバルメルク家で滞在出来るようにも手配させていただきますが…」
お義姉様は私を援護してくれる。
本当に優しくていい子。天使だわ。
「今、ドイル国がどういう状態か分かっているだろう?変な火種は撒きたくない。」
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ん?結婚式出席?
疑問の顔をお義姉様に向けると、それに気づいたお義姉様は少々複雑な顔をする。
「私と行かれるのであれば、ティナ様にも一緒に出席していただいた方が自然だと思いますから。」
「ご…迷惑では?」
「何を言っている。そもそもお前がアエリアに着いて行きたいと言ってる時点で迷惑だ。」
「今、ドイル国は色々複雑な時期でもありますので、その辺りは慎重にしなければなのです。」
複雑な時期…
「ケンビット様の婚約者選び…ですか?」
私がボソリとつぶやくとお義姉様がピタリと止まる。
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誰のせいですかっっ。
思わず叫びたくなったけど、お義姉様の手前気持ちをグッと抑え込む。
今、メイル兄様を怒らせるのは得策ではないですしね。
「色々問題はあるかもしれませんが、私はティナ様と共にドイル国に行けたら嬉しくもあります。ティナ様と共にドイル国にバルメルク家に行けたら、家族に“私は帝国で上手くやっている”と安心して頂けるかもしれませんし…」
お義姉様は私とメイル兄様を見て少し悲しげに微笑む。
「ティナ様を私の家庭事情に巻き込む形になってしまい申し訳ないですが…」
「アエリア…」
「お義姉様?」
メイル兄様はお義姉様に近づくと真綿を包み込む様に優しく抱きしめる。
事情はよくわかりませんが、私が役立てる事があるのでしょうか?
「わかった…アエリアがそういうのであれば私の方でも手配をしよう。母上にも私から話しておく。」
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