堕天使と悪魔の黙示録

RYU

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私の中のパンドラ ②

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    カケルは、昨日の1件以来、ミライが組織の重大な鍵を握る者だと睨み、行動を共にし監視することにした。
   その日はカケルは、顧客から頼まれた電子機器の修理作業をしていた。
「大鳥さん…昨夜も色々、お世話になりました。でも、少しは慣れましたから…夕方、立ちます。」
ミライは、カケルの作業を手伝いながらも目は虚ろで顔の精気はどこか抜けていたのだ。
「お前、大体、他に行く宛ないだろ…」
カケルはミライを軽く見ると、再び電子機器の整備に取り掛かった。
「いえ、迷惑かけるわけには行きませんから。」
ミライは蝉の脱け殻のようにぐったりしていた。
「別に気にしなくていいよ。お前に手伝って欲しい仕事があるんだ。」
カケルは、銅板に熱を当て線の先端とくっつける作業をした。そして、螺子を慎重に穴にはめていくとカタカタ揺らしズレがないか、確認していった。
 彼は機械の修理を黙々と行っていたが、どうも心がざわざわするのだ。ミライと出会ってから過去に出会った人達の事が次々とフラッシュバックし脳が混乱を起こしている。
 大切な人達を失った事実ー。そしてや組織に裏切られていたという事実ー。カケルはそれらの過去の陰鬱な想い出をひたすらかき消そうと、今までひたすら整備に没頭してきたのだ。
 そして、心を閉ざし苦しみから逃げるように他人との関わりを避けてきた。彼の心はドライアイスのように冷たく乾いており、宇宙の中の真空空間をふわふわ漂っていた。温もりや愛は必要とせず、希望も求めずそこには虚無だけが広がっているのだった。
「私…実は沢山人を傷つけてしまいました。」
ミライは、徐に重たい口を開いた。
「どういう事だ…?」
カケルは、作業の手を止めた。
「私は、幼少の頃よりアルカナで育ち戦士としての訓練を受けてきました。訓練中に亡くなった戦士達も、数多います。当初は100人くらいいたS級の候補生達は殆どが亡くなったり、ビースト化してしまう者まで現れました。中には逃げる者までいました。私が離反した今では、8人しか残ってません。S級以外の者までおそれ、逃げる始末ー。私は上からの指示で離反する同胞にも情け容赦なく、制裁を与えてきました。仲間を救えなかった、制裁を与えてしまった事は、紛れもない事実なんです。」
「でも、それはお前が組織に操られていたからだろ…」
カケルは、ミライに軽く視線をやるとひたすら作業に没頭した。
「確かに、そうです。でも、私がしていた事に間違いはありませんから。あ、ここはどうしたらいいですか?」
「ああ…そこの細くなってる先端を右穴にはめてくれないか?もう一本も同じく左の穴に…」
「分かりました。」
ミライは、言われた通りに穴にはめていった。
「なあ…お前、一つ聞いていいか?」
カケルは、最後の確認作業をするとミライの方に向き直った。
「何でしょうか?」
「お前、なぜ、あの建物に行ったんだ?あの、アリスというマシンも居たよな…」
「ああ、パンドラの事ですね。そこは、組織が運営している専門機関なんです。そこでアストロンからくるVXや異星人に対抗すべく新たなマシンの開発や、我々S級の訓練所でもあるんです。しかし、中は極秘ですし、今度、ショーがあるとか…どうやら、アルカナの中にアストロンと繋がりのある者が何人かいるみたいで…」
リゲルの言っていた事は本当なのだろう。
「日比谷、ちょっと、聞きたいのだが…お前と他のS級の同胞達の関係は、どうなってる?」
カケルは席を立つとお湯を沸かしに向かう。
「私達は、お互いに殆ど接点がありません。我が強いものばかりですので…ナンバー1が行方不明ですし…」
「…リゲルの事なのだろうか?」
ふと、リゲルの顔が浮かび上がった。
「リゲル…?」
「あ、お前とは関係ない方のリゲルだ…」
「リゲルは、マシンですよ。」
「え…?だって…人間の心臓抉ったって…」
「彼は死ぬまでは人間でした。生前の人間だった頃の記憶があるのでしょう。彼が亡くなった後、とある機械や錬金術に精通した者が死んだ彼の魂をマシンに吹き込みそして蘇らせたんです。彼の人としての身体はとっくに焼失しました。多分、月宮もその類だと思います。なので、我々と同じように感情はあると思います。」
「…その、精通した者が気になるな…見た感じ、リゲルは自動人形オートマドールの中では特別になるな…」
 ミライは、カケルと居ると安心感を覚えた。それは彼と彼女の心的機構が、彼と近いものがあったのだろう。ミライは孤独でひたすら愛を求めていたのだ。周りは自分の事を組織の従順な犬『  ドーベルマン』または『 魔女 』と見なし、皆、自分の事を恐れ誰も近づく者は居なかったのだった。
「大鳥さんと話すと、安心してきました。今まで、話す相手がいなかったから…」
ミライの口元が緩んだ。
「俺は、ただ気になっただけたから。」
    カケルはぶっきらぼうに話すと、顔をそらしモニターを眺めていた。どうやらミライの唯一の心を許せる相手は、自分らしい。それに対して、恥ずかしい様な重荷のような胸がざわざわしたような不思議な感覚を覚えた。ドライアイスの冷たくカラカラした心は溶けかけるが、その反動で益々硬くなっていくのだった。



 その時、インターホンのベルがなった。カケルはドアを明けサインをすると、大きなダンボールの箱を運び込んだ。
「自動人形ですね…」
ミライはダンボールに近づくと、中を確認する。
「お前、自動人形は怖くなかったのか?」
カケルは驚き、ミライの方に視線を移した。
「…少し、怖いです…。だけど、信じてようつた」
ミライは微笑む。
キョウコの件だろうー。ミライは、マシンに少しずつ心を許してきているらしい。
 彼女は、ずっと闇の中で孤独に生きてきたのだ。組織の駒として生き、魔女やドーベルマン呼ばわりされそれに目を反らしながらも、心の奥深く出温もりを求めていたのだろうー。


    すると、テレビの番組が切り替わりリポーターが早口で捲し立てていた。二人が視線を移すと、そこには『  速報』とテロップが映し出されていた。
    画面の中には、人の死体が無残にも散在してある光景が視界に入った。ーと切羽した形相のリポーターが早口で真っ二つに切り裂かれていた。その真後ろに、マキナが現れた。
「大鳥さん…、あれ」
ミライは眼を白黒させ、ソファーの縁にもたれかかった。
「コイツは、VXじゃないな…」
カケルは、マシンの滑らかな動きからVXではないと見立てた。
「マ、マキナだ…」
ミライの瞳孔は小刻みに乱雑に震えていた。
「マキナ…?」
「あの時…地下の研究所で対峙したんですよ。倒した筈なのに、何で…?」
ミライは、声を荒らげた。
「……なんだって?」
    ミライの脳裏には幼少期にマシンに殺された街の者達、共に戦って命を落とした仲間達ー、そして無惨に血まみれになった姉の姿が過った。
「私は、結局誰も救えないのか…」
ミライの目に涙が溢れていた。
「日比谷、お前は何でも抱え込み過ぎだ。肩を抜いてシンプルにいくんだ…」
かけるは、そう言う事しか出来なかった。
「大鳥さん…」
ミライは、カケルのそでを掴んだ。
「……何だ?」
カケルは、困惑した。
「大鳥さんは、私を裏切ったりはしないですよね?ずっと味方で居てくれますよね?」
ミライは、震えていた。
「…味方だよ。」
ミライの精神は不安定だったー。するとミライは、徐ろにカケルの手を握った。
「私、頑張りますから…」
カケルは、女が大の苦手だー。女に直に触れたのは初めてだー。それは、湿ったような暖かく柔らかい触りごこちだった。
 しかし何処かで似たような手に触れた様な記憶があるー。
しかし、思い出せないー。
     カケルは、普段は女と話す機会は殆どなく話すとしても仕事や大会の時だけであった。
     そもそも、女と時分は異次元の存在なのである。女は怖く苦手だ。彼は女を自分と全く違う人種だと、思うことにした。彼にとって女とは、予測不能で論理性をくつがえす存在するである。彼は女と一定の距離を置き、心を開こうとはしなかった。彼は、女からモテた試しがない。レースの時以外は、殆ど相手にされない。しかし、自分にはずっとそれが有難いとすら思った。変に期待を与えて欲しくはないのだ。
     彼は雑談に楽しみを見いだせなかった。そもそも雑談に意味を感じなく、雑談して打ち解けていく内に、自身の弱味を晒してしまいそれを握られ、いいように利用されるのではないかと、恐れた。そして、他者に自分の心の内部を誰にも見せたくはないのだ。自分には他人との温もりは必要ない。いつか必ず裏切られる。人は人を利用し、そして必ず裏切る。誰も信用してはならない。人の心は、邪悪なのだ。ほんの僅かな隙が命取りになる。
    そんな自分の前に、カチコチに凍った氷の扉を溶かそうとする者が現れた。ミライは、自分にとって胸を掻き乱す厄介な存在であった。
「私と、友達で居てくれますか。」
「ああ。俺がずっと側に居てやるから。」
カケルは戸惑い恥ずかしくなった。そして、突発的に心にもない言葉を言うと、昼飯の準備をするのだった。


ミライは、カケルが入れた紅茶に口をつけると、テレビ画面をまじまじと見ていた。

ーあの時、確実に仕留めた筈なのに……どういう事なのだろうか……?自分が油断していた間に、より多くの犠牲者が生まれてしまったー。

すると、彼女の背中から足首がズキズキ痛みだしたー。


ー殺すー

ー誰ー?

ー殺すー

それは、明らかに脳内に響いたー。
「いゃー」
ミライは悲鳴をあげた。
「日比谷!」
カケルがふりかえると、ミライは、荒い息を上げブランケットを羽織り耳を押さえて丸くなっていたのだ。
「…どうしたんだ?」
カケルは、料理の手を止めた。
「…いえ、何でもありません…」
明らかに、ミライの様子はおかしかった。顔が強張り、歪んでいた。
「日比谷、どうした?」
カケルはミライに近づくと、顔を覗き込んだ。
「…」
ミライは無言で子鹿の様に震えていた。
すると、ドクンと組織の気配を感じだ。

ーいつの間に嗅ぎつけて来たのだろうかー?

ミライが激しく震えているー。

「お前は、奥に引っ込んでろ。」
カケルはそう言うと、玄関のインターホン越しから覗く。そこには、厳つい形相をした自動人形オートマドールが、カメラを覗いていた。
「日比谷…ミライさん、そちらに、居ませんかね?」
ドライアイスの様に低く乾いた声である。
「日比谷…ミライさん?さて、知らない名前ですね…」
カケルは、わざと知らない風を装った。すると、ミライはいっぱいの空気を吸い込むと一目散に部屋の奥にある水槽に飛び込んだ。自動人形オートマドールの発する電磁波は、水中では効力が弱まるのである。
「赤毛のジェネシスを見ませんでしたかね?」
「は…?」
「赤毛を後ろで三編みにしてて、顔は童顔で右目が前髪で見えなく、左頬に薄っすらと星型の痣がありましてね。細く引き締まった身体には背は高めでー」
それは、明らかにミライの事を指していたー。
「いえ、会った事がありませんねー。」
カケルは、とぼけてシラを切り続けた。
「私は、カメラ越しでも貴方の心は読めるのですよ。しかも、日比谷ミライがこの界隈で潜伏している事もー。」
 すると、ガチャガチャと自動人形オートマドールが玄関をこじ開けようとする音がしたが、観念したのか無言でその場を去ったのだった。
  ミライはひたすら息を止めひたすら水槽の中で丸くなっていた。
「日比谷ー、帰ったぞ。」
ミライは、荒く呼吸をし水槽から出た。その姿を見て、カケルが深いため息をつく。
「日比谷、安心しろ。この空間には他の自動人形オートマドールは、入れない仕組みになってるんだ。」
「ごめんなさい…身体が条件反射的に…」
ミライは全身ずぶ濡れで、魚の餌や藻も付着していた。
「もう、いいから。お前は身体洗ってろ。」
カケルは、バスタオルを取りに行くとミライに手渡しお湯を沸かしに行った。

  ミライを浴室に誘導し、カケルは水浸しになった床を拭くと料理を再開した。そして、フライパンで具材を炒めた。
    組織は、明らかにミライを追っているー。しかし、ミライはこれを拒絶しているー。ミライは、組織にとって何か重要な鍵を握っているのだろうー。それは、組織の弱味である可能性が高いと、カケルは見たのだった。


「大鳥さん…」
カケルが昼食をテーブルに並べると、バスローブを着たミライが恐る恐る様子を伺ってきた。
「大鳥さんなら分かると思って…」
ミライはカケルに背を向け紐を外すと、バスローブを脱ぎ捨てた。
「日比谷、だから俺の前では…」
カケルが目を背けようとすると、彼の視界に迷路の様な跡が入ってきた。その迷路は薄っすらと背中から足元までびっしりと刻まれているのだった。
「これは…ただの傷ではないな…」
「これは、傷と言うより印です。組織の秘密の暗号…敵のが近づくと何故かズキズキ傷んで浮かび上がるのです。」
「…印…?それは、組織に付けられたものか?」
「…はい。」
「それを、何でお前の身体に……?スパイ対策か?」
組織は警戒心がとても強い。まさか、組織は自分達の機密情報を嗅ぎ付けつけられない様に人体に書き記すとは、誰も思わないだろうー。
「はい。警戒心は猫並に強いですし。まさか、重要な機密情報を私の身体に書いてあるだなんて……誰も思わないでしょう。しかし、こんな私が組織を離反したとなれば、大問題でしょうね……」
「だから、組織の者お前を追っているのか?」
その複雑な模様は、義足に付いてる幾何学模様とそっくりだった。
「はい。私の身体には暗号やゲートの秘密、アストロンへの経路図等の情報が記されています。」
「何で、それを俺にー?」
「私の仲間は、実は『ゴーレム』に殺されちゃったんです。」
ー『ゴーレム…』?あのVXの部下の様な存在なのかー?
「お前の、その仲間とは…」
「かつて、共に戦ったS級の者達です。昔馴染みの仲間です。組織の人の中には、私達S級を驚異に感じ邪険に見ていた者が少なからずいたのでしょう。多分、彼等はアストロンと繋がりのある者かしれません。私の仲間はVXに殺されました。お見苦しい物を見せてごめんなさい。ただ、アストロンから大量の軍隊がこちらに潜伏している可能性が高いです。」
ミライはバスローブを拾うと着直し紐を締め、カケルの方を向いた。
「その、アストロンが沢山侵略してくるゲートなのだが、出現するエリア決まってるのか?電磁波の影響とか関係しそうなのだが…」
「そのゲートは、非常に高密度な電磁波で覆われていて、外部の干渉は一切関係ありません。なので、どのタイミングで何処に出現するのかは、未確定なのです。ただし、1つ言えることはーアストロンは、元はコチラと同じ次元の中にあったのではないかと言う事です。」
「ー同じ次元ー?」
聞いた事がある。大鳥レイジもその件に着いて知っているようだった。
 それは、レイジが殺された理由に結びつく筈であるー。
「はい。同じ次元です。何らかの次元の揺らぎで世界が2つに分裂し、そして我々の住む世界であるガイアと、向こうの世界アストロンに分裂したのだと。そして、アストロンはアストロン独自の文化を発展させたのだと思います。アストロンの者は、異星人ということになりますね。」
「VXも、アストロン製だという線が濃厚になるな…」
「はい。そうだと思います。マシンがマシンを作り、そのマシンも自分に手懐けるマシンを造った可能性が高いです。裏に異星人が操ってるというのが濃厚です。」
「日比谷、ありがとう。お陰で、これで情報が揃った。」
「いえ…せめてもの恩返しです。」
ミライははにかんだ笑顔を向けた。カケルの心は再びザワザワしだした。
「そうか…。それは頼もしいな。そうだ。お前、何か着たい服あるか…?注文するぞ。外は物騒だから……」
カケルはミライから顔を背けると、料理を皿に盛り食卓に並べた。
「私、ひとりで買っていけますよ。」
ミライは、明らかに強がっているかのようだった。ー、いや、マキナを倒しにいくのだろうー。
「いや、別にいいって。お前、まだ不安だろう?昼飯作ったから、食べたら出よう。」
カケルはここで、ミライを失ってはならないと感じた。ミライを味方につけ、組織の内情を探りーいや、本音ではミライが過去に出会った女性とリンクしており、放っては置けないのだったー。
「ありがとう…ございます。あ、ごめんなさい。着替えてきますね。」
ミライは微笑むと、軽くお辞儀をし早歩きで浴室の方へと戻っていった。
     カケルは、その微笑みにざわざわしたものを感じたのだ。何処かで見た事のある、謎のジェネシスー。面影から、何処か、デジャヴの様な物を感じたのだったー。

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