25 / 26
24話
しおりを挟む
お父様・お母様・精霊王side
「最近シャルはどうですか?」
『いつも通り元気ですよ。料理を作ったり花を植えたり楽しく過ごしてます』
「そうですか。シャルに私たちが何か出来ることはありますか?シャルの願いとか」
『うーん、あ、シャルは最近作業部屋が欲しいって言ってよ』
『そうだな、ものづくりしたいから専用の部屋が欲しいって言ってたな。』
「作業部屋ですか、ではスピファの隣に建てましょうか」
『多分シャルは庭園が狭くなるの嫌がると思うよ』
『シャル庭園好きだからね』
「では、どこに…シャルをまだこの屋敷の敷地内から出すことはできないので…」
『そうですね、地下、とか』
「地下ですか?」
『えぇ、フォンセ』
『地下か、元になる部屋を小さい部屋でもいいから作ってくれれば、空間魔法で空間を作れるな。』
「なるほど。でも、それなら地上でもいいのでは?」
『確かにそうなのだが、シャルが作業しているところをもし誰かに見られでもしたら大変だろ?間違って扉開けられたりとかさ』
「そう、ですね。たしかに。」
『ひとつ聞いてもいいですか?何故お父上とお母上はシャルの望みを全て叶えるのですか?』
「全て、ではありませんよ。私達もいくらシャルが望んでも叶えてやれないことはあります。
ですが、少しでもシャルの願いは多く叶えてやりたい。
行動範囲がかなり制限されて学園に入学したとしても家と学園の行き来しか出来ない。好きに出かけさせてやることが出来ないですから。
私たちはシャルが甘えてこないのは自分の立場を理解しているからだと思っているんです。
まだ2歳の子供なのに人の倍で成長していっている。
自分を怖いと思って泣く事もせず、受け入れている。
笑顔を私たちに見せてくれていても心の中までは分からない。我慢しているかもしれない。
不安に思ってるかもしれない。
だから、私たちは不安を感じさせないように精一杯甘やかすんです。せめて誕生日だけは自由にさせてやりたいと。」
『そうなのですね。』
「自分勝手かもしれませんがシャルにとって私たちが親であることを忘れないで欲しい。これから長い時を生きていくとしても。」
「最近シャルはどうですか?」
『いつも通り元気ですよ。料理を作ったり花を植えたり楽しく過ごしてます』
「そうですか。シャルに私たちが何か出来ることはありますか?シャルの願いとか」
『うーん、あ、シャルは最近作業部屋が欲しいって言ってよ』
『そうだな、ものづくりしたいから専用の部屋が欲しいって言ってたな。』
「作業部屋ですか、ではスピファの隣に建てましょうか」
『多分シャルは庭園が狭くなるの嫌がると思うよ』
『シャル庭園好きだからね』
「では、どこに…シャルをまだこの屋敷の敷地内から出すことはできないので…」
『そうですね、地下、とか』
「地下ですか?」
『えぇ、フォンセ』
『地下か、元になる部屋を小さい部屋でもいいから作ってくれれば、空間魔法で空間を作れるな。』
「なるほど。でも、それなら地上でもいいのでは?」
『確かにそうなのだが、シャルが作業しているところをもし誰かに見られでもしたら大変だろ?間違って扉開けられたりとかさ』
「そう、ですね。たしかに。」
『ひとつ聞いてもいいですか?何故お父上とお母上はシャルの望みを全て叶えるのですか?』
「全て、ではありませんよ。私達もいくらシャルが望んでも叶えてやれないことはあります。
ですが、少しでもシャルの願いは多く叶えてやりたい。
行動範囲がかなり制限されて学園に入学したとしても家と学園の行き来しか出来ない。好きに出かけさせてやることが出来ないですから。
私たちはシャルが甘えてこないのは自分の立場を理解しているからだと思っているんです。
まだ2歳の子供なのに人の倍で成長していっている。
自分を怖いと思って泣く事もせず、受け入れている。
笑顔を私たちに見せてくれていても心の中までは分からない。我慢しているかもしれない。
不安に思ってるかもしれない。
だから、私たちは不安を感じさせないように精一杯甘やかすんです。せめて誕生日だけは自由にさせてやりたいと。」
『そうなのですね。』
「自分勝手かもしれませんがシャルにとって私たちが親であることを忘れないで欲しい。これから長い時を生きていくとしても。」
0
お気に入りに追加
144
あなたにおすすめの小説
私公爵令嬢としてこの世界を楽しみます!
神桜
ファンタジー
小学生の子を事故から救った華倉愛里。本当は死ぬ予定じゃなかった華倉愛里を神が転生させて、愛し子にし家族や精霊、神に愛されて楽しく過ごす話!
『私公爵令嬢としてこの世界を楽しみます!』の番外編を『私公爵令嬢としてこの世界を楽しみます!番外編』においています!良かったら見てください!
投稿は1日おきか、毎日更新です。不規則です!宜しくお願いします!
この理不尽な世界を終わらすために、立ち上がりました
Ena
ファンタジー
謎の組織によって生き物を襲うモンスターがこの世界に出現した。
現実にないモンスターのせいで世界の空間が歪み、人間界と精霊界がくっついてしまう。
そんな世界の中、聖剣士少女である倉中佚鹿(くらなかいちか)は1人モンスターと戦っていた。
孤独で戦いにあけくれていた佚鹿に1人の精霊の手が差し伸べられる。
大精霊の弟子であり、次世代大精霊候補であるえなだった。
佚鹿はこの世界を終わらすためには約300ものボスモンスターを倒さなければならないことを知らされる。
えなは佚鹿を一緒に戦う仲間にならないかと誘うが、仲良しこよしのためにここにいるのではないと断られてしまう。
だが、えなは勝負をして強さを示し合うという条件をだした。佚鹿はこれには承諾し、勝負をした。
これはこの世界を終わらすために集まった、ある“トラウマ”を抱えた少年少女の物語______
虹色の子~大魔境で見つけた少年~
an
ファンタジー
ここではない、どこかの世界の話。
この世界は、《砡》と呼ばれる、四つの美しい宝石の力で支えられている。人々はその砡の恩恵をその身に宿して産まれてくる。たとえば、すり傷を癒す力であったり、水を凍らせたり、釜戸に火をつけたり。生活に役立つ程度の恩恵が殆どであるが、中には、恩恵が強すぎて異端となる者も少なからずいた。
世界は、砡の恩恵を強く受けた人間を保護し、力を制御する訓練をする機関を立ち上げた。
機関は、世界中を飛び回り、砡の力を扱いきれず、暴走してしまう人々を保護し、制御訓練を施すことを仕事としている。そんな彼らに、情報が入る。
大魔境に、聖砡の反応あり。
聖砡。
恩恵以上に、脅威となるであろうその力。それはすなわち、世界を支える力の根元が「もう1つある」こと。見つければ、世紀の大発見だ。機関は情報を秘密裏に手に入れるべく、大魔境に職員を向かわせた。
魔道具作ってたら断罪回避できてたわw
かぜかおる
ファンタジー
転生して魔法があったからそっちを楽しんで生きてます!
って、あれまあ私悪役令嬢だったんですか(笑)
フワッと設定、ざまあなし、落ちなし、軽〜く読んでくださいな。
乙女ゲームのヒロインなんてやりませんよ?
メカ喜楽直人
ファンタジー
一年前の春、高校の入学式が終わり、期待に胸を膨らませ教室に移動していたはずだった。皆と一緒に廊下を曲がったところで景色が一変したのだ。
真新しい制服に上履き。そしてポケットに入っていたハンカチとチリ紙。
それだけを持って、私、友木りんは月が二つある世界、このラノーラ王国にやってきてしまったのだった。
だって私、悪役令嬢なんですもの(笑)
みなせ
ファンタジー
転生先は、ゲーム由来の異世界。
ヒロインの意地悪な姉役だったわ。
でも、私、お約束のチートを手に入れましたの。
ヒロインの邪魔をせず、
とっとと舞台から退場……の筈だったのに……
なかなか家から離れられないし、
せっかくのチートを使いたいのに、
使う暇も無い。
これどうしたらいいのかしら?
転生しても山あり谷あり!
tukisirokou
ファンタジー
「転生前も山あり谷ありの人生だったのに転生しても山あり谷ありの人生なんて!!」
兎にも角にも今世は
“おばあちゃんになったら縁側で日向ぼっこしながら猫とたわむる!”
を最終目標に主人公が行く先々の困難を負けずに頑張る物語・・・?
精霊徒然日記
へな
ファンタジー
ある一部の地域で存在する精霊の長、カエデとその補佐である小鹿の霊、シキは霊達を管理する仕事を請け負っていた。 そんなある日、隣町の長の不穏な動きから、秘められた過去が暴かれていく――
心温まる和風ファンタジー短編小説。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる