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24話

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お父様・お母様・精霊王side

「最近シャルはどうですか?」

『いつも通り元気ですよ。料理を作ったり花を植えたり楽しく過ごしてます』

「そうですか。シャルに私たちが何か出来ることはありますか?シャルの願いとか」

『うーん、あ、シャルは最近作業部屋が欲しいって言ってよ』

『そうだな、ものづくりしたいから専用の部屋が欲しいって言ってたな。』

「作業部屋ですか、ではスピファの隣に建てましょうか」

『多分シャルは庭園が狭くなるの嫌がると思うよ』

『シャル庭園好きだからね』

「では、どこに…シャルをまだこの屋敷の敷地内から出すことはできないので…」

『そうですね、地下、とか』

「地下ですか?」

『えぇ、フォンセ』

『地下か、元になる部屋を小さい部屋でもいいから作ってくれれば、空間魔法で空間を作れるな。』

「なるほど。でも、それなら地上でもいいのでは?」

『確かにそうなのだが、シャルが作業しているところをもし誰かに見られでもしたら大変だろ?間違って扉開けられたりとかさ』

「そう、ですね。たしかに。」

『ひとつ聞いてもいいですか?何故お父上とお母上はシャルの望みを全て叶えるのですか?』


「全て、ではありませんよ。私達もいくらシャルが望んでも叶えてやれないことはあります。
ですが、少しでもシャルの願いは多く叶えてやりたい。
行動範囲がかなり制限されて学園に入学したとしても家と学園の行き来しか出来ない。好きに出かけさせてやることが出来ないですから。
私たちはシャルが甘えてこないのは自分の立場を理解しているからだと思っているんです。
まだ2歳の子供なのに人の倍で成長していっている。
自分を怖いと思って泣く事もせず、受け入れている。
笑顔を私たちに見せてくれていても心の中までは分からない。我慢しているかもしれない。
不安に思ってるかもしれない。
だから、私たちは不安を感じさせないように精一杯甘やかすんです。せめて誕生日だけは自由にさせてやりたいと。」


『そうなのですね。』


「自分勝手かもしれませんがシャルにとって私たちが親であることを忘れないで欲しい。これから長い時を生きていくとしても。」

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