ヒナの国造り

第１７章・ステラガーデン死刑台編

宇宙会食⑦の１３～ショコランシェ皇帝と皇別名門家～

　《その頃のレオとリラ》

　レオがショコランシェ皇帝に関心があると分かったリラの目は輝いていたのである。


　「ショコランシェ皇帝って世間的には有名じゃないけどある話があってね・・・！」


　「ある話？それはなんだい？」


　「ええ、ショコランシェ皇帝の第５皇子がラビリンシングタウンのとある名門家に養子に入ったのですよ。」


　「え？そこまでは調べてなかったなあ。」


　「無理もありません。あまり知られていませんからね。そして彼は【学文路坂かむろさか徳勝とくしょう】を名乗ったのですよ。今も学文路坂家は皇別の名門家として子孫が栄えています。」


　「(・・・学文路坂！？)そ、そういえば子孫の一人が学なんとかという名前で本に載っていた記憶があるよ。」


　「さすがレオさん！」


　「いやいや・・・」


　照れるふりをするレオであったがある秘密に触れられたような顔になっていた。


　「(学文路坂・・・まだ血筋は残っていたのか・・・良かったよ。)」


　この「学文路坂」という名前にレオは心当たりがあるようだ。



　《一方の女性》

　何かにくるまれた女性は締め付けられている状態であったがやっと振り払うことが出来たようだ。


　「なにこの巨大な布団みたいなのは！？」


　すると女性の背後からまた布団のような物体が起き上がり彼女の全身を再び包んで締め付ける。しかし再び女性は物体を振り払ったのである。


　「ちぃっ！何すんのよ！！この物体は変態作家の使いか！？」


　「(市)違います。」


　「あ・・・いや、お誕生日おめでとうございます。市川先生、ウフフフフ！」


　「(市)何がおめでとうございますだ！世界観が狂うじゃないですか！」


　「すみません・・・」


　とりあえず物体を倒した女性はリラ探しへと向かうようだ。すると彼女にある男性が声を掛けたのである。


　「やあ、こんにちは！」


　「庸介ようすけ君！」


　「元気かい？もっとも君はあの学文路坂の男系の当主のお姫様だからどんなことも出来るよね(笑)。」


　「庸介君だってなかなかの・・・！」


　「ヘヘ、そうかな。まあこれからの活躍を期待しているよ。スペーシー計画はこれからだからね。楽しみにしているよ【錬大寺れんだいじ咲媛さきひめ様】！！」


　「あら・・・庸介君・・・」


　咲媛は少し照れていた。