ヒナの国造り

市川 雄一郎

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第17章・ステラガーデン死刑台編

宇宙会食⑤の19~御坊谷実と松坂駿太~

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 天五郎は康穂の義兄である御坊谷の存在を知っていたために自信を強めるとともに何かを楽しみにしているようである。


 「義理のお兄さんというがどういうつながりなの!?」


 「ええ・・・こむぎ姉さんの夫ですわ。」


 「君のお姉さんの旦那さんか!!羨ましい繋がりだなあ!!」


 「そういえば天五郎さんの御兄様も私の姉の夫ですわよ。」


 「あ、そうだった!!文香ちゃんがそうだった。お互いに若年結婚だったからなあ。」


 「そんなことよりあの件・・・はどうなりましたの?」


 「あ、そうだ。」


 身内話に移ってしまったのをすぐに康穂は流れを戻したのであった。


 「・・・お義兄さんを呼びますか?」


 「勿論だ・・・やつ・・を許すことは出来ねえ。必ず粛清するんだ!!」


 天五郎のある相手への怒りは非常に強かった。協力を受け入れる姿勢から怒りの強さが伝わってくる。


 「では、行きましょう・・・“ラディッシュ”!!」


 「勿論だ・・・“パレス”!!」


 突然お互いをコードネームらしきもので呼び合う二人。すると天五郎の元にある男性が現れたのである。


 「あ、お疲れ様です!!」


 「ラディッシュ君、計画は上手く行きそうか?」


 「はい。順調です。彼女も協力をしてくれるそうなのでこれからが重要になりそうです。」


 「さすがだな。パレス君も優秀そうな子みたいだからね・・・でも君、大丈夫かい?実家や西内家に今していることを知られたら大変じゃないのかい?」


 「大丈夫ですよ。そこは全く問題じゃありませんよ。」


 天五郎は自信満々な笑みを浮かべた。



 《ある部屋》

 その頃、ある部屋にいた松坂はとある野望を強く抱いていたのだ。


 「そうっ!!たくさんの犠牲から僕は今の立場を得たのだっ!!これから宇宙規模の組織を作り世界一・・・いや、宇宙一の組織作りを目指すのだっ!!」


 この日の松坂はテンションが高く気が狂ったかのようであった。すると部屋の扉をノックする音が聞こえてきたのであった。


 「入ってよろしい。」


 松坂はそう言うと部屋に入ってきたテンガロンハットをかぶり、コートを着た男性は突然松坂に向かって銃を構えたのであった。


 「お・・・面白いやつだ。」


 「家族の仇だ・・・!!」


 男性の目は充血していたのである。
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