ヒナの国造り

市川 雄一郎

文字の大きさ
上 下
710 / 762
第17章・ステラガーデン死刑台編

宇宙会食⑤の11~黄砂使い・周参見野忠徳~

しおりを挟む
 武虎と春職が戦う最中で3人は危機に追い込まれていた。


 「あら・・・ヤバイわね。」


 「ホントだお。しかし僕はこういうのが嫌いだお。強いというわりには集団でしか敵を倒せない卑怯なやつはヘドが出るほど嫌いだお!!」


 「だな・・・嘉紀!!」


 なんと三人の周りには保安官達がたくさん囲んでいたのである。例によって保安官達の額には『W』の印があった。


 「これくらい何とかなるけど操られている人達をむやみに傷つけれないしな・・・」


 「でもどーするお?」


 「そうよ・・・このままじゃ私たちがやられるわ!!」


 「俺に言われてもな・・・・・・」


 武虎は3人が囲まれているのに気付いた。


 「あ・・・あいつら!?わしが目を離したすきに・・・!!」


 「今気付いたか?俺のことより兄弟の心配をしなよ。」


 「貴様!!」


 すると武虎の周りにも他の敵が現れたのである。


 「な・・・!?」


 「ほら、武虎よ。お前の敵は俺だけじゃないぜ!!」


 「・・・“背後霊”村木むらき売読まいどく!!」


 「はじめまして武虎様・・・」


 「・・・“巨母きょぼの敵”寸柄寺すんがらじ正胤まさたね!!」


 「貴様は某犯罪一家をどう思う?あそこの長男はアメイゾン・・・・・だ。消してやらないか!?」


 「・・・“司法の鬼”九指くし司弓しゆみ!!」


 「正義のみがこの世には必要でありませんか?武虎氏・・・!!」


 「・・・“殺人キラー巡査ポリス冷丈ひえじょう勝己かつき!!」


 「大丈夫だ・・・!!」


 「(いや・・・何が大丈夫やねん。)」


 武虎は心の中で突っ込むがもはや危険な位置にいた。一方で余裕な表情の春職は武虎に言う。


 「さあ・・・いよいよ終わりだな武虎。母堂家の親戚達にやられてもうお前は死ぬのだよ・・・!!」


 「(・・・さすがに一人じゃと化物四人と戦えんわい・・・!!)」


 しかしそれでも戦わねばと腕を挙げようとしたがなぜか動かない。


 「(利き腕の右腕が上がらない!!なぜだ!?)」


 「フハハハハハ!!“接着剤使い”の母堂ぼどう大地だいちを忘れたか!?」


 「貴様・・・何年ぶりだ!?・・・・・・それともう終わりかのぉわしは・・・」


 もはや戦えない状況と化して涙を流す武虎。そして四人は一斉に攻撃を仕掛けた時だった。


 「!?」


 「なんだ、この煙は!?」


 「黄砂か!?」


 突然会場内に蔓延する黄砂。武虎ら周参見野家の人間は黄砂が効かないよう鍛練を積んでいるため大丈夫であった。


 「泣くなよ兄貴。おいらがいるじゃないか!!」


 「忠徳!!?」


 「た・・・忠徳兄さん!?」


 「お、綺麗な綯ちゃん!!お兄ちゃんが助けに来たよ~っ!!他の皆も大丈夫かい?」


 「くっ・・・黄砂使いの周参見野忠徳か!?」


 「よお・・・悪い噂は聞いているぜ。“スタントマン”山本春職・・・!!」


 助けに来たのは周参見野軍艦家60男【周参見野すさみの忠徳ただのり】であった。彼の来訪に春職は険しい表情を見せる。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ワイルド・ソルジャー

アサシン工房
SF
時は199X年。世界各地で戦争が行われ、終戦を迎えようとしていた。 世界は荒廃し、辺りは無法者で溢れかえっていた。 主人公のマティアス・マッカーサーは、かつては裕福な家庭で育ったが、戦争に巻き込まれて両親と弟を失い、その後傭兵となって生きてきた。 旅の途中、人間離れした強さを持つ大柄な軍人ハンニバル・クルーガーにスカウトされ、マティアスは軍人として活動することになる。 ハンニバルと共に任務をこなしていくうちに、冷徹で利己主義だったマティアスは利害を超えた友情を覚えていく。 世紀末の荒廃したアメリカを舞台にしたバトルファンタジー。 他の小説サイトにも投稿しています。

入れ替われるイメクラ

廣瀬純一
SF
男女の体が入れ替わるイメクラの話

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

高校生とUFO

廣瀬純一
SF
UFOと遭遇した高校生の男女の体が入れ替わる話

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

処理中です...