ヒナの国造り

第１７章・ステラガーデン死刑台編

会議③

　その時、ブルーザーはとある質問をしたのである。


　「確か岩本さん・・・これって９００年前の事件に関わっていますか？」


　「９００年前？」


　「ええ・・・その爆発って【高原たかはら竜造りゅうぞう】の爆死事件と関わりはありますかということです。」


　「あのアラドシティの事件？」


　「ええ・・・おい、昴！竜胆りんどうがアラドシティの資料を持っているから呼んできてくれ！！」


　「竜胆姉さんですね・・・分かりました。」


　昴はブルーザーの指示に従い、会議室を出ていったのである。



　その頃、正は苛つきはじめたのである。


　「(・・・今はアラドシティの歴史とかどうでもいいだろ！？)」


　「(正！！苛つくな！！苛ついたら計画は失敗するぞっ！！)」


　「(ああ、そうか・・・すまんな・・・)」



　引き続き会議室にて・・・


　「岩本さん、これがアラドシティの資料です。高原氏の件と関わりがありそうな話が出たので丁度この話をしたいと思いました。」


　「・・・そうか・・・」


　「まあエネルギータンク構想にも繋がる話なので聞いていただければと思います。」


　その頃、警備員の周夫は会議室の扉を少し開けると手をかざしたのである。途中合流した３４男の優斗ゆうとは何をしているのか気になったようである。


　「何しているんだい？チーちゃん。」


　「優斗の兄貴・・・ちょっと会議室に追加オプションを仕向けているだけさ。」


　「？」



　その時、会議室では異変があった。


　「・・・暑い・・・」


　寿明は呟くと額に汗を流していたのであった。寿明だけじゃなくて参加者全員が汗を大量に流していたのである。


　「暑い・・・確かに・・・」


　「ビスケットみたいな臭いがする・・・」


　周夫は手をかざし続けながらニヤニヤした表情をしていたのである。


　「(クククク・・・暑いだろう。俺は特定の場所をサウナ化させることが出来るんだ！！あついぞ～！！！！)」


　「(チーちゃん、味方まで汗かいてるじゃないか・・・)」


　確かに優斗の言う通り、寿明などの味方まで汗をかきはじめていたのである。当然・・・


　「(暑い！！)」


　「(天井裏あつーい！！)」


　天井裏まで暑くなり、正と光は汗をかきまくりだったのだ・・・