ヒナの国造り

市川 雄一郎

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第17章・ステラガーデン死刑台編

ライコウの怒りと『矛盾』③

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 石原がライコウに紹介した宇治橋という人物の正体・・・それは建設会社の会長職である『宇治橋うじはしりゅう』といい、世界的にも有名な実業家の一人であった。


 「はじめまして、ライコウ君。」


 「はじめまして・・・ところであなた様のような方がなぜ僕の名をご存じで?」


 「ええ・・・とね・・・!!」


 一瞬で心を許してしまうような優しい瞳・・・ライコウはかつて優しかった父の面影を見ていたようであった。


 「君・・・息子のいたると年が近いようで息子ともどもよろしく頼むよ。」


 「は・・・はいっ!!」


 「どうですか?宇治橋さん!!彼なら出来そうじゃありませんか?」


 「わたしの息子も彼と同じようなを持っている。たぶん頑張ってくれるんじゃないかな?」


 すると二人の会話を聞いていたライコウは両手でガッツポーズをしていたのである。


 「頑張ります!!」


 「その気持ちだ・・・ライコウ君。応援しているよ。」


 宇治橋はライコウに優しく声をかけたが目付きが何やら怪しかった。



 そしてライコウが帰宅した後、宇治橋と石原は大東だいとうというとある重鎮と合流してある高級レストランで食事をするのであった・・・が・・・


 「ぎゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!あのガキはケッサクだなぁっ!!あののことを何も分かってねえようだっ!!!ぎゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」


 突然宇治橋は先程の雰囲気を180度変えて気持ち悪いくらいの大爆笑をしているのだ。それを見て石原も釣られて爆笑する。


 「本当だな!!ぐぃっひっひっ!!確かにあの事件のことは大半をから知るよしはないけど・・・感付かない辺りがまだまだガキなんだよな!!ぐぃっひっひっ!!」


 大東という人物も釣られて笑う。


 「くっくくくっ!!聞いていて本当に笑える話だぜっ!!腹いてぇ!!!本人には言えないけどの両親はな・・・」


 「お客様・・・静かにしていただけないでしょうか?」


 突然店長が険しい表情で現れて三人に注意をしたのである。すると三人は素直に・・・


 「すみませんでした・・・」


 「では気を付けてくださいね。」


 店長は注意を終えて移動しようとした時、宇治橋が彼を近くに呼んで耳打ちしたのである。


 「(店長さん・・・ありがとう。彼を止めなければ秘密を暴露しかけちゃいましたよ。)」


 「(気を付けてくださいね・・・ここにはもいますから下手な発言は危ないですよ。)」


 「(すまんねえ~ぎゃひゃひゃひゃひゃひゃ・・・!!)」


 どうやらこの店は三人と繋がりがある場所のようであった。
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