ヒナの国造り

第１６章・ステラガーデン編

鏡使い・九条東成(周参見野成功の剣術③)

　大堀の回想は一旦終わった頃にその一方、退散する小伊霊だったがその目の前にある人物が現れたのである。


　「！？あんたは！！」


　「俺は“周参見野成功”！！ここで会ったが百年目！！覚悟しなっ！！」


　なんとステラガーデン付近にいるはずの成功が現れたのである。そして小伊霊は逃げようとしたが……


　「逃げるなんぞ性別関係なく情けないぞ。行くぞ、私の必殺奥義……“担仔麺ダンザイミェン”！！！」


　するとこの剣の一振りから波立った波動が発生し、その波動は木にぶつかる。たまたまその木の近くまで逃走していた小伊霊の元に木が倒れてきたのであった。


　「キャアアアアアアアアアアっ！！！」


　倒れた木の下敷きになった小伊霊の元に現れた成功は懐から鏡を取り出して彼女の心を映し出したのであった。


　「うわあ……黒いなあ。」


　何を見たかは分からないがあまりにもひどい心だったのか成功はドン引きしたのである。


　「兄の技を映したがとても強い！！」


　どうやらこの人物は成功ではなく東成のようであった。さらに成功の技を映して自分に反映させたようである。


　「まあ、兄の方が剣の実力は上だが弟である俺の方が能力の使い方は上のようでね……」


　ニヤリと笑う東成は空を向いた。


　「兄貴、そろそろ俺もステラガーデンへ行く！！待っていてくれ！！」


　いよいよ鏡使いの東成も成功の元へと合流するのだ。一方、成功はある技の開発に成功したようだ。


　「“牛肉麺ニウロウミェン”！！」


　するとそこにあった小さな岩を真っ二つにしたのである。力強い技であった。


　「これが剣技の真骨頂だ……！！」


　成功もまた成長していったのである。そして“ある剣”の到着を持って彼はさらなる力を手にいれる可能性が出てきたのである。




　…………今年一年ご愛読いただきありがとうございました。来年も『ヒナの国造り』や他２作品を楽しんでいただけるよう頑張って参りますのでこれからもよろしくお願いします。
来年２日更新分で新しい人物紹介と新年の特別読み切り書き下ろしを発表します。来年も『ヒナの国造り』をよろしくお願いします。