ヒナの国造り

市川 雄一郎

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第15章・古座川町編

瞬時に……

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 同じ頃、ある場所にて……足をロープでくくられて崖で宙ぶらりんにされている将志の姿があった。崖の上にはリンと義妹の姿もあった。


 「助けてー!!」


 「将志君!!あなたはと言っていたでしょう!?」



 再び場面はナポリタンとエチェバリアとの戦いに戻る。エチェバリアのパンチを食らうと空間がガラスが割れるかのようにヒビが入り、その分のダメージも追加されて流血がひどいナポリタンであった。


 「…………強い!!くそ…………」


 「空間にひびが入ればあなたにはガラスに顔をぶつけた時のようなダメージもやって来る。」


 「なるほどな……でも俺の電磁波はただの電磁波じゃねえ!!光線にもなる電磁波なんだ!!いくぞ……」


 ナポリタンは右手の人差し指と中指を合わせるとそこにエネルギーが集まり、そしてエチェバリアの方に向けて少し太めのビームを放ったのである。


 「『電撃スパーキング光線ビーム』っ!!!」


 すると光線はエチェバリアにあたり、エチェバリアはビリビリ状態になった。


 「ぐぉぉぉーーっ!!!」


 「これが……必殺光線……!!」


 福沢は光線を見て驚いた。そして戦いは瞬時に終わり、エチェバリアの身体は少し焦げた。


 「…………やりますね……こりゃあ私の負けだ……」


 場面は変わり、ある居酒屋にてエチェバリアら3人とナポリタンは会話をしたのである。


 「やられましたよ、あのビームには。」


 「俺もダメージがまだ回復しない。なかなか強かったぜ。あんた呑めるクチか?」


 「皆にはなかなか知られませんが私な大酒飲みですよ。」


 「俺もだよ……!!」


 四人で乾杯して酒をのみながら少し会話をしたのである。するとナポリタンはエチェバリアになにかを話していたのであった。


 「せっかくのお誘いを頂きましたが我々も組織の者でして……本当に申し訳ない……」


 「そうだったんか……せっかくならと思ったけど……エチェバリアさんならボスも気に入ると思ったけどな。」


 「気持ちだけでも受け取ります。そして“悪政3強”について話をしますが……」


 「悪政3強!!」


 話は終わり、居酒屋で3人と別れるナポリタンであった。


 「重要な情報ありがとうな!!またよかったら会おう!!」


 「こちらこそ楽しい一日に成りましたありがとうございます!!」


 ナポリタンがいなくなるのを確認すると高崎は言う。


 「せっかく“リヴァイアサン”の関係者から情報をたくさん得れたかも知れないのに何をされているんですか!?」


 “とんっ!!”


 高崎は肘で弱くエチェバリアの背中を突くとエチェバリアは言った。


 「いい情報だった。」


 「何が……?」


 「舞ちゃん……それはね……彼らの戦い方だ。これは“”の影響を受け入れているのが分かるよ。」


 「あの……人……?」


 「ああ……あの戦いかたは間違いなくそうかもしれない。」


 戦いを通じて共になにかを感じたようである。いつの日か二人は再会するだろうか……
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