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第15章・古座川町編
密室の殺人者(アサシン)④
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現場の部屋の入り口に到着すると10人が並んだのである。点呼確認の担当はカンイチが務める。
「『佐熊儀華』!!!」
「はいっ!!」
まずは被害者の妹の儀華である。一応容疑者となっているようだ。
「次、『ニャシャ・竹信・ニャホタマンクロー』!!」
「はいっ!!」
男性。妙造には『さっきルールを守らねえからスパーキングしていたやつだ』というイメージしかない人物である。
「次、『ビスカイノゥ・ムゲントラ・スクラッチタイガー』!!」
「はいっ……って私はただの宿泊客!!何でこんなことに巻き込まれなくちゃいけないのよ!!」
「(宿泊していたから疑われているんだよ……)」
妙造に突っ込まれたこの女性はアディーマでヒナ達に因縁をつけていた人物であるが妙造はその事を知らない。
すると旅館の内部にロージーパインで剣士・ヌイに斬られたのと同じくそうめんの羽(?)の怪物が侵入していたが妙造をはじめ、誰も気付かない。
「私は『アルタ・ドーム』です。考古学者です。よろしくお願いします!!」
「あ……ああ……」
点呼前に自ら自己紹介をしたのはアルタであった。妙造はそのハキハキしたアルタの性格に少し憧れてしまったようだ。
「(あ……かっこいい……)」
妙造が感心しているとアルタが妙造の隣にやって来たのである。
「君、元気な挨拶しろよ!」
「は……はいっ!!」
そして点呼は再開したのである。
「『烏帽子谷徹』!!!」
「はいっ!!」
烏帽子谷は元気よく挨拶したのであった。トルドマーク島出身以外は詳細不明である。
「『周参見野長利』!!」
「はいっ!!俺っち、作家目指しているから応援よろしくね!!」
「あ、あ……」
カンイチは少し呆れてしまったが、長利は作家で先々代皇帝のひ孫である男性だ。明るい性格だと見受けられる。
「名字は分からないが……『マサチカ』!!」
「…………あぁ……」
この男性は陽炎斬りの異名を持つ男性である。ただ名字を明かしたくないと言う。
「そしてもう一人名字を名乗らない……『ユアン』!!」
「はい……」
この男性はなぜか妙造のサポートに来た錬金術士である。しかし妙造には何者かは分からなかったのである。
「次……『読組ルーラルエリー』かな?」
「はいっ!!ルーラルエリーで~っす!!」
するとユアンがカンイチに噛みついたのである。
「カンイチさん……名字を絶対に名乗らなくてはいけないルールとかはないでしょう?さっきの人の時といいそれはどうかと。」
「いや……捜査にはやはりフルネームを名乗ってもらわないと……」
「でも……やはり人の気持ちを優先せにゃあいけませんぜ。」
「……すまんな。」
二人のやり取りは個人の尊重が焦点だった。そして妙造の点呼の番がやって来たのである。
「最後は『南兵軽妙造』!!!」
「はいっっ!!!」
勢いで返事をしたら気合いが強すぎて天井にヒビが入ってしまったのである。アルタは妙造の点呼を聞いて笑みを浮かべていたのである。
「『佐熊儀華』!!!」
「はいっ!!」
まずは被害者の妹の儀華である。一応容疑者となっているようだ。
「次、『ニャシャ・竹信・ニャホタマンクロー』!!」
「はいっ!!」
男性。妙造には『さっきルールを守らねえからスパーキングしていたやつだ』というイメージしかない人物である。
「次、『ビスカイノゥ・ムゲントラ・スクラッチタイガー』!!」
「はいっ……って私はただの宿泊客!!何でこんなことに巻き込まれなくちゃいけないのよ!!」
「(宿泊していたから疑われているんだよ……)」
妙造に突っ込まれたこの女性はアディーマでヒナ達に因縁をつけていた人物であるが妙造はその事を知らない。
すると旅館の内部にロージーパインで剣士・ヌイに斬られたのと同じくそうめんの羽(?)の怪物が侵入していたが妙造をはじめ、誰も気付かない。
「私は『アルタ・ドーム』です。考古学者です。よろしくお願いします!!」
「あ……ああ……」
点呼前に自ら自己紹介をしたのはアルタであった。妙造はそのハキハキしたアルタの性格に少し憧れてしまったようだ。
「(あ……かっこいい……)」
妙造が感心しているとアルタが妙造の隣にやって来たのである。
「君、元気な挨拶しろよ!」
「は……はいっ!!」
そして点呼は再開したのである。
「『烏帽子谷徹』!!!」
「はいっ!!」
烏帽子谷は元気よく挨拶したのであった。トルドマーク島出身以外は詳細不明である。
「『周参見野長利』!!」
「はいっ!!俺っち、作家目指しているから応援よろしくね!!」
「あ、あ……」
カンイチは少し呆れてしまったが、長利は作家で先々代皇帝のひ孫である男性だ。明るい性格だと見受けられる。
「名字は分からないが……『マサチカ』!!」
「…………あぁ……」
この男性は陽炎斬りの異名を持つ男性である。ただ名字を明かしたくないと言う。
「そしてもう一人名字を名乗らない……『ユアン』!!」
「はい……」
この男性はなぜか妙造のサポートに来た錬金術士である。しかし妙造には何者かは分からなかったのである。
「次……『読組ルーラルエリー』かな?」
「はいっ!!ルーラルエリーで~っす!!」
するとユアンがカンイチに噛みついたのである。
「カンイチさん……名字を絶対に名乗らなくてはいけないルールとかはないでしょう?さっきの人の時といいそれはどうかと。」
「いや……捜査にはやはりフルネームを名乗ってもらわないと……」
「でも……やはり人の気持ちを優先せにゃあいけませんぜ。」
「……すまんな。」
二人のやり取りは個人の尊重が焦点だった。そして妙造の点呼の番がやって来たのである。
「最後は『南兵軽妙造』!!!」
「はいっっ!!!」
勢いで返事をしたら気合いが強すぎて天井にヒビが入ってしまったのである。アルタは妙造の点呼を聞いて笑みを浮かべていたのである。
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