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第15章・古座川町編
組織内の良心
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突然、組織内でも好かれていない『安芸路』を助け出したいと言い出した男性。周りは冷たい視線を浴びせていた。
「アホなこと言いなさんな。幹部が黙っていないぞ。」
「そもそも“トップ”を怒らせるということは間接的にW様の左腕を同時に怒らせるということだぞ。あの危険な左腕に目をつけられたらあんたもタダじゃ済まないぞ。」
「確かに“右腕”と違って“左腕”は危険な野郎だわな。殺し屋だしな……でもな、失敗を理由に粛清するのはどうかと思うんだ。」
「あんた人が良すぎるぞ。そんな性格じゃこの組織に務められない……」
「まあ、俺に言わせりゃ“あいつ”も利用価値があるってものよ。」
「やつに利用価値ですか?あんたな失敗ばかりしているのに?」
「まあ、いずれ分かるさ。」
男性はコードネームを『志摩風』と言い、本名は『倶斜里真』という。所属の組織は違うが姉の藍と妹の彩香もWの下にいるというのだ。だが3人ともWの性格とはやや正反対の人間である。
「とにかくWの“左腕”を通じて3人で説得してみるわ。」
「バカな、やめろ。そんなことしたらお前が消されるぞ!!」
「大丈夫だよ、『ダイン』。俺等3人はそこらの雑魚とは違うんだよ。」
そう言うと志摩風は左腕の元へと向かったのである。仲間の一人が呟いた。
「(アホな真似をしやがって……あんたみたいな人材の方が必要なのにダメ野郎を庇ってまで死ににいくとは……)」
……数時間後。
「あ、志摩風さんだ!!」
なんと志摩風は無傷で帰ってきたのである。勿論“左腕”には会ってきたというのだ。
「無傷ということはダメでしたか。」
「いや、粛清は今回は特別に見逃すようにするとのことだ。だから安芸路にも会って説明した上で後一回しかチャンスがないことを伝えてきた。」
なんと彼はWの左腕と交渉して無事に交渉成立したというのだ。
「これからしばらく“あいつ”は俺の部下にする。」
「あんた、よく分からないな。」
志摩風の考えは周りが理解しなかったのである。実は彼は“異端”扱いされている人物で他の姉妹二人と“M”と共に組織の中では変人的存在なのだ。
「(まあ、人に情けがあるから変に見られる俺だけど俺は自分が正しいと思ったことをしているだけで変人じゃあ無い。まあ言いたいやつには言わせておくさ……)」
志摩風はその反面、殺人関連を除く任務はしっかりこなしており、実際にWをはじめとする幹部の面々から高い評価を受けており離脱しなければ将来的には幹部候補である。
「俺に任せろ!」
「(はあ……この人は……)」
彼のグループの仲間からもやや少し呆れられていた志摩風であったが、雰囲気から見てもただ者ではない。ニヤリと笑いながら言ったのである。
「よっしゃ、今日は皆で“安芸路”の歓迎会やっ!!」
手を“グッ”とさせる彼ではあったが仲間はほとんど呆れていたのである……が中にはそうでもない人物もいた。
「仲間が増える自体、僕は賛成だ。」
「君はよく分かっているな!!」
志摩風を理解している部下もいるのだ。というよりなんやかんやで志摩風は人望が熱く、非常にお人好しなのでそんな人格者であるからこそ皆から慕われるのだ。彼は実際、内部の派生グループのメンバーとも強い繋がりを持てる稀有な人物なのだ。
「アホなこと言いなさんな。幹部が黙っていないぞ。」
「そもそも“トップ”を怒らせるということは間接的にW様の左腕を同時に怒らせるということだぞ。あの危険な左腕に目をつけられたらあんたもタダじゃ済まないぞ。」
「確かに“右腕”と違って“左腕”は危険な野郎だわな。殺し屋だしな……でもな、失敗を理由に粛清するのはどうかと思うんだ。」
「あんた人が良すぎるぞ。そんな性格じゃこの組織に務められない……」
「まあ、俺に言わせりゃ“あいつ”も利用価値があるってものよ。」
「やつに利用価値ですか?あんたな失敗ばかりしているのに?」
「まあ、いずれ分かるさ。」
男性はコードネームを『志摩風』と言い、本名は『倶斜里真』という。所属の組織は違うが姉の藍と妹の彩香もWの下にいるというのだ。だが3人ともWの性格とはやや正反対の人間である。
「とにかくWの“左腕”を通じて3人で説得してみるわ。」
「バカな、やめろ。そんなことしたらお前が消されるぞ!!」
「大丈夫だよ、『ダイン』。俺等3人はそこらの雑魚とは違うんだよ。」
そう言うと志摩風は左腕の元へと向かったのである。仲間の一人が呟いた。
「(アホな真似をしやがって……あんたみたいな人材の方が必要なのにダメ野郎を庇ってまで死ににいくとは……)」
……数時間後。
「あ、志摩風さんだ!!」
なんと志摩風は無傷で帰ってきたのである。勿論“左腕”には会ってきたというのだ。
「無傷ということはダメでしたか。」
「いや、粛清は今回は特別に見逃すようにするとのことだ。だから安芸路にも会って説明した上で後一回しかチャンスがないことを伝えてきた。」
なんと彼はWの左腕と交渉して無事に交渉成立したというのだ。
「これからしばらく“あいつ”は俺の部下にする。」
「あんた、よく分からないな。」
志摩風の考えは周りが理解しなかったのである。実は彼は“異端”扱いされている人物で他の姉妹二人と“M”と共に組織の中では変人的存在なのだ。
「(まあ、人に情けがあるから変に見られる俺だけど俺は自分が正しいと思ったことをしているだけで変人じゃあ無い。まあ言いたいやつには言わせておくさ……)」
志摩風はその反面、殺人関連を除く任務はしっかりこなしており、実際にWをはじめとする幹部の面々から高い評価を受けており離脱しなければ将来的には幹部候補である。
「俺に任せろ!」
「(はあ……この人は……)」
彼のグループの仲間からもやや少し呆れられていた志摩風であったが、雰囲気から見てもただ者ではない。ニヤリと笑いながら言ったのである。
「よっしゃ、今日は皆で“安芸路”の歓迎会やっ!!」
手を“グッ”とさせる彼ではあったが仲間はほとんど呆れていたのである……が中にはそうでもない人物もいた。
「仲間が増える自体、僕は賛成だ。」
「君はよく分かっているな!!」
志摩風を理解している部下もいるのだ。というよりなんやかんやで志摩風は人望が熱く、非常にお人好しなのでそんな人格者であるからこそ皆から慕われるのだ。彼は実際、内部の派生グループのメンバーとも強い繋がりを持てる稀有な人物なのだ。
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