399 / 762
第14章・日常へ戻る時
将志の隠された秘密とキララの再会③
しおりを挟む
ある日、クライサの自宅にウエスト・ファイセル・マーティン(索谷マーティン)・C(シー)・ドバイの5人が集まってクライサを慰めようとパーティを開いたのである。
「クライサ……お前の気持ちも分かるがお前がそんな気持ちじゃその子(キララのこと)も悲しむぞ。」
「Cさん……すみません。もうバカなことはしません……」
中年で眼鏡をかけたしっかり者のCの言葉にクライサは心を打たれたのか自害しようとしたことを反省し、気持ちの入れ換えを誓った。
「なあ、俺は親友だろ!?お前の気持ちを癒すのが俺達のすることだ!!バカな考えは捨てちまえよ!!」
「ありがとうな、ウエスト……」
少し自害に協力してしまったとはいえ、本当は元気になってほしかったというウエスト。クライサは彼の気持ちに気付いたようだ。そしてファイセル・マーティン・ドバイの順にクライサに檄を飛ばしたのである。
「クライサ……お前は何も悪くない!!自分を責めるなよ!!」
「もうWなんかに関わるなよ……お前は本当は正義感の強い優しい、優しいやつだから……」
「クライサさん、前を向いていけば必ず“奇跡”は起きますから……」
「お……お前ら……ありがとう!!」
嬉し涙を見せたクライサは突然ドバイと肩を組始めたのである。ドバイは驚くも皆は笑い、楽しい一日となったのである。
そしてアディーマでドバイのいう“奇跡”は起きた。キララとクライサは久々の再会を果たしたのである。キララはクライサとの再会を願い、クライサは死なせてしまったはずの最愛の人との再会……素晴らしき奇跡である。
「キララちゃん……怖い思いをさせてごめんな……」
「ううん……あれからどうなったかは分からないけど誰かが助けてくれたから……」
「そうか……本当に良かった……俺も君が砂に呑み込まれてから全てが真っ白になって何も覚えてない……」
「また家に遊びに行っていいですか?」
「ああ……妻の手料理で大歓迎するよ……」
「結婚されたのですね。もしよければ奥様にもお会いしたいですね。」
「勿論だよ……妻も会ってくれるさ。それよりもキララちゃんも早く素敵な旦那さんにであ……ぐぶっ……!!」
突然クライサの腹部を手が貫通していたのである。何度も刺したために弱っていたクライサの身体を手で貫通させた男は…………
「まだ生きていたのかこいつ……以前から恨みがあって探していたらたまたまここにいてたみたいだな。W様をあっさり裏切るとはどういう神経してるんだこいつは…………」
刺した男は丸刈りであごに無精髭が映えていた。ジャージ姿で悪い人相をしていたのである。
「秦さんっ!!」
涙ぐんで叫ぶキララ。その光景を見ていた竜太は右の拳を握り、怒りを露にしそうになっていた。
「てめ……」
すると将志が竜太を制止した。その将志の顔は竜太以上の怒りに満ちており、ヒナはそれに気付いたのである。
「将志君!?」
「坊主……俺の邪魔をしないでくれ……」
「竜太お兄ちゃんだっけ?ここは僕が行く…………」
「君……」
すると将志はいつのまにか『俺』から『僕』に変わり、子供とは思えない怒りの顔つきと度胸でその男の元へ向かう。
「おじさん誰なの……?」
「くそがきか……てめえ。俺は『ジェル』と言って殺人組織“ジェル”の最高責任者だ。こいつは裏切りかつ薄っぺらい感動ドラマみたいなものを見せてくれた不快なやつだから刺したんだ……歯向かうならお前も俺の右手で刺すぞ……身体のどの部分も剣や刃物のように鋭くさせれるんだ……!!血を流したくなければ去れ……」
「じ……ジェルだと!?あの狂気の連続殺人犯罪者だろ!?何でこいつがここに……!?」
「おぉ……悪名高き東住吉竜太だな。俺はこいつら(クライサ達)の車の場所を“ある男”から聞いてな……そして追跡してきたんだ……」
すると直露は何かを思い出した。
「(あ……“ある男”はまさかあいつか……!?)」
“ある男”とはスパークの事だった。そのスパークの報告を受けてジェルが“裏切り者の処刑”の名目の元、アディーマにやって来たのであった。しかし将志はそれを聞いても怯む気配を見せない!!
「将志君逃げてっ!!」
「ヒナお姉ちゃん……ありがとう。僕は逃げないよ……」
そして間を明けて将志は言う。
「おじさん……いや……“おっさん”!!“お前”だけは許せない!!奇跡の再会を切り裂いたお前みたいなくそったれだけは許さない!!」
「面白いガキだ……てめえこそ血祭りに上げてやる!!」
将志とジェル……子供と全世界指名手配級の凶悪犯罪者との闘いが始まろうとしていた。
「将志君……」
「ヒナちゃん……今はあいつを止めるな……あいつにも信念がある……」
「竜太君……分かったわ……」
そして将志は力強いオーラを出したのである。
「ヒナ姉ちゃん……今からお母さんの思いを受けとれなかった理由がわかるから……」
「将志君……?」
「行くぞっ!!!」
すると将志は身体がどんどん大きくなりとある姿になったのである。
“ゴゴゴゴ…………”
「…………!?」
ヒナは驚いた。
「金色(こんじき)の…………」
竜太も目を大きく開いた。そして将志は語る。
「これが僕の能力だ…………!!」
将志が見せた姿は金色に輝く龍であった。ジェルも驚いた表情を見せた。
「クライサ……お前の気持ちも分かるがお前がそんな気持ちじゃその子(キララのこと)も悲しむぞ。」
「Cさん……すみません。もうバカなことはしません……」
中年で眼鏡をかけたしっかり者のCの言葉にクライサは心を打たれたのか自害しようとしたことを反省し、気持ちの入れ換えを誓った。
「なあ、俺は親友だろ!?お前の気持ちを癒すのが俺達のすることだ!!バカな考えは捨てちまえよ!!」
「ありがとうな、ウエスト……」
少し自害に協力してしまったとはいえ、本当は元気になってほしかったというウエスト。クライサは彼の気持ちに気付いたようだ。そしてファイセル・マーティン・ドバイの順にクライサに檄を飛ばしたのである。
「クライサ……お前は何も悪くない!!自分を責めるなよ!!」
「もうWなんかに関わるなよ……お前は本当は正義感の強い優しい、優しいやつだから……」
「クライサさん、前を向いていけば必ず“奇跡”は起きますから……」
「お……お前ら……ありがとう!!」
嬉し涙を見せたクライサは突然ドバイと肩を組始めたのである。ドバイは驚くも皆は笑い、楽しい一日となったのである。
そしてアディーマでドバイのいう“奇跡”は起きた。キララとクライサは久々の再会を果たしたのである。キララはクライサとの再会を願い、クライサは死なせてしまったはずの最愛の人との再会……素晴らしき奇跡である。
「キララちゃん……怖い思いをさせてごめんな……」
「ううん……あれからどうなったかは分からないけど誰かが助けてくれたから……」
「そうか……本当に良かった……俺も君が砂に呑み込まれてから全てが真っ白になって何も覚えてない……」
「また家に遊びに行っていいですか?」
「ああ……妻の手料理で大歓迎するよ……」
「結婚されたのですね。もしよければ奥様にもお会いしたいですね。」
「勿論だよ……妻も会ってくれるさ。それよりもキララちゃんも早く素敵な旦那さんにであ……ぐぶっ……!!」
突然クライサの腹部を手が貫通していたのである。何度も刺したために弱っていたクライサの身体を手で貫通させた男は…………
「まだ生きていたのかこいつ……以前から恨みがあって探していたらたまたまここにいてたみたいだな。W様をあっさり裏切るとはどういう神経してるんだこいつは…………」
刺した男は丸刈りであごに無精髭が映えていた。ジャージ姿で悪い人相をしていたのである。
「秦さんっ!!」
涙ぐんで叫ぶキララ。その光景を見ていた竜太は右の拳を握り、怒りを露にしそうになっていた。
「てめ……」
すると将志が竜太を制止した。その将志の顔は竜太以上の怒りに満ちており、ヒナはそれに気付いたのである。
「将志君!?」
「坊主……俺の邪魔をしないでくれ……」
「竜太お兄ちゃんだっけ?ここは僕が行く…………」
「君……」
すると将志はいつのまにか『俺』から『僕』に変わり、子供とは思えない怒りの顔つきと度胸でその男の元へ向かう。
「おじさん誰なの……?」
「くそがきか……てめえ。俺は『ジェル』と言って殺人組織“ジェル”の最高責任者だ。こいつは裏切りかつ薄っぺらい感動ドラマみたいなものを見せてくれた不快なやつだから刺したんだ……歯向かうならお前も俺の右手で刺すぞ……身体のどの部分も剣や刃物のように鋭くさせれるんだ……!!血を流したくなければ去れ……」
「じ……ジェルだと!?あの狂気の連続殺人犯罪者だろ!?何でこいつがここに……!?」
「おぉ……悪名高き東住吉竜太だな。俺はこいつら(クライサ達)の車の場所を“ある男”から聞いてな……そして追跡してきたんだ……」
すると直露は何かを思い出した。
「(あ……“ある男”はまさかあいつか……!?)」
“ある男”とはスパークの事だった。そのスパークの報告を受けてジェルが“裏切り者の処刑”の名目の元、アディーマにやって来たのであった。しかし将志はそれを聞いても怯む気配を見せない!!
「将志君逃げてっ!!」
「ヒナお姉ちゃん……ありがとう。僕は逃げないよ……」
そして間を明けて将志は言う。
「おじさん……いや……“おっさん”!!“お前”だけは許せない!!奇跡の再会を切り裂いたお前みたいなくそったれだけは許さない!!」
「面白いガキだ……てめえこそ血祭りに上げてやる!!」
将志とジェル……子供と全世界指名手配級の凶悪犯罪者との闘いが始まろうとしていた。
「将志君……」
「ヒナちゃん……今はあいつを止めるな……あいつにも信念がある……」
「竜太君……分かったわ……」
そして将志は力強いオーラを出したのである。
「ヒナ姉ちゃん……今からお母さんの思いを受けとれなかった理由がわかるから……」
「将志君……?」
「行くぞっ!!!」
すると将志は身体がどんどん大きくなりとある姿になったのである。
“ゴゴゴゴ…………”
「…………!?」
ヒナは驚いた。
「金色(こんじき)の…………」
竜太も目を大きく開いた。そして将志は語る。
「これが僕の能力だ…………!!」
将志が見せた姿は金色に輝く龍であった。ジェルも驚いた表情を見せた。
0
お気に入りに追加
117
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ワイルド・ソルジャー
アサシン工房
SF
時は199X年。世界各地で戦争が行われ、終戦を迎えようとしていた。
世界は荒廃し、辺りは無法者で溢れかえっていた。
主人公のマティアス・マッカーサーは、かつては裕福な家庭で育ったが、戦争に巻き込まれて両親と弟を失い、その後傭兵となって生きてきた。
旅の途中、人間離れした強さを持つ大柄な軍人ハンニバル・クルーガーにスカウトされ、マティアスは軍人として活動することになる。
ハンニバルと共に任務をこなしていくうちに、冷徹で利己主義だったマティアスは利害を超えた友情を覚えていく。
世紀末の荒廃したアメリカを舞台にしたバトルファンタジー。
他の小説サイトにも投稿しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる