ヒナの国造り

第１３章・Ｗの野望

Ｗの右腕・Ｍ(マナコ)

そしてヒナが落ち着くと南原の携帯に電話が鳴ったのである。

「もしもし……はい！了解しました。」

すると電話を切った直後に竜太と泰明を手招きで呼んだのであった。

「すみません、二人借ります。」

「ええ、大丈夫ですよ。」

ヒナはこれを了承すると二人を借りた南原はある場所へと向かった。幹夫はとりあえずヒナの元に待機してもらうことになった。

「幹夫を頼むで……ヒナちゃん。」

「ええ……」

３人が去ると急にアジトから女の子供一人と美人な女性が一人現れたのである。

「あなたたち……何をしているのかしら？」

「…………Ｍ(マナコ)さん！？」

ファルルは驚きを隠せず、護・キララ・高城も動揺していたのである。そしてヒナ、ハビラ、幹夫の３人も彼女の名前を言うが……

(以下、上の名前の順に言う)

「ナマコ？」

「なめこ？」

「なめたけ？」

(完)

するとＭは怒りを見せたのだ。

「こら！そこの３人、間違っています！！最後のあなた！！何の確信犯かしら！？」

「お父さんが……『なめたけという食べ物は美味しいらしい』というから……」

「関係ねえ！！」

するとハビラが苦言を呈した。

「あんたが誰かは存じ上げないが子供に対して『何の確信犯かしら』とか『関係ねえ』とか言い過ぎじゃないのか？短気だな！」

「何よ、あなた。その言い草気にくわないわ……」

二人が言い合いをしているまさにその時、崩れかけのＷのアジトの屋上に巨大な羽の生えたティラノサウルスがいたのである。だが羽をよく見ると毛の部分が素麺が生えたかのようなものであった。

「(あれ……？何かしらあの怪物？)」

ヒナは怪物に気付いた。だが何もせずにいたのである。何かすれば襲ってくるし現状を乱したくなかったからだ。


その頃、竜太は南原と共に泰明と行動していたのである。すると竜太は泰明に何かを訴えたのである。

「あの……泰明さんでしたか？もし、よければ僕を小国町に連れていってほしいです！！」

「！？」

「小国町の先にある場所に行きたいのです……そしてこれまでの戦いで力不足を感じた……だからこそ修行も兼ねて行きたいのです！！」

「君……それは時期尚早だ……」

「！！？」

「気持ちは分かるが、君が急いで行く必要はない……『小国町』も『小国町の先の場所』も君を待ってくれる……」

「…………」

竜太は先へと行きたい気持ちを抑えるしかなくなったのであった。