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第12章・ヒナの国造り
危険な音楽『フズ・ムジカ』④
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訪問したクラシック奏者のような人物は実はテルマだった。四人は『フズ・ムジカ』について話し合うのであった。
「それで皆さんは楽譜を何に使うのでしょうか?」
「あ……あ!我々は流浪の音楽家一味でありまして是非とも演奏をしたいなと……」
当然これは本当の理由ではなく、Wが何に使うか正式な理由を知っているだけで彼らも詳しい情報は分からないのである。
「なるほど……ただ、この『フズ・ムジカ』というのは危険な音楽として今は誰も演奏しようとしません。」
「といいますと?」
クライサが質問するとテルマは詳しく教えたのである。
「この音楽はある“昔の人物”を甦らせてしまう音楽なのです。その人物はこの辺りにあった音楽の村『コンサト』を崩壊させてしまったのです。そして音を操る時の勇者がこの人物を倒して封印したのです。その封印方法は『フズ・ムジカ』の歌詞に隠されています。だがこの音楽を演奏すると復活する可能性があると言われているのです。」
「私が昔読んだ『勇者リトンの音の剣(つるぎ)』にも同じような話が書かれていたわ。」
キララは祖母宅で読んだある絵本を思い出したようである。勇者リトンの絵本はドーリン周辺では有名な絵本であり、このリトンなる人物は実在人物とも噂されている。
「このリトンとフズ・ムジカとの関係はよく分かっていませんがたぶんそう(関連性はある)かもしれないですね。」
テルマはキララの話を聞き、そう語ったのだ。テルマは酒を飲みながら話をしていたが、気がつけば顔が赤くなり少し明るいような感じになった。
「あれですわ。勇者リトンは本当は実在して彼こそがまさにコンサト村の生き残りであって村の人々の敵を討つためにその“ある昔の人物”を倒したというのならつじつまが合いますわ。」
「酔っぱらってる?」
クライサは少しべろんべろんのテルマを見て突っ込んだのである。するとテルマはクライサに酔っぱらいのおっちゃんみたいに絡みはじめたのである。
「大丈夫ですよ、しらふですよ。まあ俺はこの世界のことをよく知っているから大丈夫ですよ!!」
「(大丈夫じゃねーし、しかも息が酒で臭(くせ)ぇよ……)」
クライサはテルマの酒臭さを我慢しながら話を聞いていたのである。するとある客が現れたのである。
「俺や、テルちゃん。久しぶりやな!」
四人の元に現れたのは比樫パッキャオ(ひがし・ぱっきゃお)という人物でなかなかの強そうな体格であり、彼もまた清亘の流れを汲む人物であった。そして彼からとんでもない情報を四人は聞くこととなるのだ。
第12章終わり
「それで皆さんは楽譜を何に使うのでしょうか?」
「あ……あ!我々は流浪の音楽家一味でありまして是非とも演奏をしたいなと……」
当然これは本当の理由ではなく、Wが何に使うか正式な理由を知っているだけで彼らも詳しい情報は分からないのである。
「なるほど……ただ、この『フズ・ムジカ』というのは危険な音楽として今は誰も演奏しようとしません。」
「といいますと?」
クライサが質問するとテルマは詳しく教えたのである。
「この音楽はある“昔の人物”を甦らせてしまう音楽なのです。その人物はこの辺りにあった音楽の村『コンサト』を崩壊させてしまったのです。そして音を操る時の勇者がこの人物を倒して封印したのです。その封印方法は『フズ・ムジカ』の歌詞に隠されています。だがこの音楽を演奏すると復活する可能性があると言われているのです。」
「私が昔読んだ『勇者リトンの音の剣(つるぎ)』にも同じような話が書かれていたわ。」
キララは祖母宅で読んだある絵本を思い出したようである。勇者リトンの絵本はドーリン周辺では有名な絵本であり、このリトンなる人物は実在人物とも噂されている。
「このリトンとフズ・ムジカとの関係はよく分かっていませんがたぶんそう(関連性はある)かもしれないですね。」
テルマはキララの話を聞き、そう語ったのだ。テルマは酒を飲みながら話をしていたが、気がつけば顔が赤くなり少し明るいような感じになった。
「あれですわ。勇者リトンは本当は実在して彼こそがまさにコンサト村の生き残りであって村の人々の敵を討つためにその“ある昔の人物”を倒したというのならつじつまが合いますわ。」
「酔っぱらってる?」
クライサは少しべろんべろんのテルマを見て突っ込んだのである。するとテルマはクライサに酔っぱらいのおっちゃんみたいに絡みはじめたのである。
「大丈夫ですよ、しらふですよ。まあ俺はこの世界のことをよく知っているから大丈夫ですよ!!」
「(大丈夫じゃねーし、しかも息が酒で臭(くせ)ぇよ……)」
クライサはテルマの酒臭さを我慢しながら話を聞いていたのである。するとある客が現れたのである。
「俺や、テルちゃん。久しぶりやな!」
四人の元に現れたのは比樫パッキャオ(ひがし・ぱっきゃお)という人物でなかなかの強そうな体格であり、彼もまた清亘の流れを汲む人物であった。そして彼からとんでもない情報を四人は聞くこととなるのだ。
第12章終わり
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