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第12章・ヒナの国造り
血に染まるヒナ①
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リラのバッジを懐に入れるとヒナは走り始めたのである。市山達がどうなっているかは分からないがなんとか合流したい気持ちはあった。するとある声が聞こえてきたのである。
「ヒナちゃん……久しぶりだな……」
とある声がした。ヒナは振り向くと視界にある男性がいた。
「(見たことある顔……聞いたことある声…………もしかして……)」
「ああ……ヒナちゃん……君の父の大原活蕗(おおはら・かつふき)だよ……!!」
「お……お父さん!!」
ヒナは目から大量の涙が溢れたのだ。目の前にいるのはすぐに離ればなれになり、18年も会わなかった父親だったからだ。
「お父さん!!生きてたのですね!!」
「ヒナちゃん、元気だったかい?僕はずっと君に会えるタイミングを探っていたんだ。たまたま異世界への行き方を知り、ここ辺りに君がいると聞いてここに来たんだ。」
「私も……会いたかったよ!!!お父さん!!お父さ~~んっ!!」
久しぶりの再会にヒナは感動で父・活蕗に抱きついたのであった。しかし活蕗の顔は笑いながら何かあぶない雰囲気が漂っていたのである。
「大原久代は君の父方祖父の更に父方祖父の兄の大原檀十(おおはら・だんじゅう)の異母妹だと知っていたかな?」
「……?知らなかったわ……」
「君の“父”の父方曾祖父の大原樹台(おおはら・じゅたい)は北海道の藩士、西島勝光(にしじま・かつみつ)の次男・徹(とおる)の次女と結ばれたはずなのに久代は母親が酒造家の娘だったそうだ。どちらもそれなりの家柄ではあるが、君と“主峰(おもたか)兄貴”とは遠縁ではあるが大原家のルーツが異なる……実際、久代と異母兄の年の差は大分離れているからね。」
「あなた……何かおかしいわね……」
「君は今、父親の胸のなかにいるんだよ……おかしくないよ……」
「いや……離して……」
「大丈夫、君は“実の父親の手で終わるという幻影のシナリオ”の主演となっているんだよ……」
「!?ぐふっ……!!」
突然、大量の血を吐いたヒナ。活蕗はなんとヒナの背中に剣を刺しては彼女の身体に貫き通していたのである。ヒナは意識を失ったのであった……
その時、尚徳の妻が彼に話しかけていた。
「ねえ、ヒナちゃんのお父さんが突然現れたらあの子はどうするのかしら?」
「それはない……!!」
「?」
「絶対にそれは有り得ない。あの男はヒナちゃんのことをもう知らないと言った。会いたそうな雰囲気も漂っていなかった。まあヒナちゃんの元にやつが来たらそいつは偽物だろ。」
尚徳の言葉は現実通りだった。ヒナを刺した活蕗の顔が別人になっていたのである。
「50過ぎてもまだまだいけるな俺。君の高祖父の妹の内孫……喜渡楽主亮(きどらく・おもすけ)でした……!!」
主亮は倒れたヒナの姿を見ておぞましい目付きをしながら笑っていたのである。
「ヒナちゃん……久しぶりだな……」
とある声がした。ヒナは振り向くと視界にある男性がいた。
「(見たことある顔……聞いたことある声…………もしかして……)」
「ああ……ヒナちゃん……君の父の大原活蕗(おおはら・かつふき)だよ……!!」
「お……お父さん!!」
ヒナは目から大量の涙が溢れたのだ。目の前にいるのはすぐに離ればなれになり、18年も会わなかった父親だったからだ。
「お父さん!!生きてたのですね!!」
「ヒナちゃん、元気だったかい?僕はずっと君に会えるタイミングを探っていたんだ。たまたま異世界への行き方を知り、ここ辺りに君がいると聞いてここに来たんだ。」
「私も……会いたかったよ!!!お父さん!!お父さ~~んっ!!」
久しぶりの再会にヒナは感動で父・活蕗に抱きついたのであった。しかし活蕗の顔は笑いながら何かあぶない雰囲気が漂っていたのである。
「大原久代は君の父方祖父の更に父方祖父の兄の大原檀十(おおはら・だんじゅう)の異母妹だと知っていたかな?」
「……?知らなかったわ……」
「君の“父”の父方曾祖父の大原樹台(おおはら・じゅたい)は北海道の藩士、西島勝光(にしじま・かつみつ)の次男・徹(とおる)の次女と結ばれたはずなのに久代は母親が酒造家の娘だったそうだ。どちらもそれなりの家柄ではあるが、君と“主峰(おもたか)兄貴”とは遠縁ではあるが大原家のルーツが異なる……実際、久代と異母兄の年の差は大分離れているからね。」
「あなた……何かおかしいわね……」
「君は今、父親の胸のなかにいるんだよ……おかしくないよ……」
「いや……離して……」
「大丈夫、君は“実の父親の手で終わるという幻影のシナリオ”の主演となっているんだよ……」
「!?ぐふっ……!!」
突然、大量の血を吐いたヒナ。活蕗はなんとヒナの背中に剣を刺しては彼女の身体に貫き通していたのである。ヒナは意識を失ったのであった……
その時、尚徳の妻が彼に話しかけていた。
「ねえ、ヒナちゃんのお父さんが突然現れたらあの子はどうするのかしら?」
「それはない……!!」
「?」
「絶対にそれは有り得ない。あの男はヒナちゃんのことをもう知らないと言った。会いたそうな雰囲気も漂っていなかった。まあヒナちゃんの元にやつが来たらそいつは偽物だろ。」
尚徳の言葉は現実通りだった。ヒナを刺した活蕗の顔が別人になっていたのである。
「50過ぎてもまだまだいけるな俺。君の高祖父の妹の内孫……喜渡楽主亮(きどらく・おもすけ)でした……!!」
主亮は倒れたヒナの姿を見ておぞましい目付きをしながら笑っていたのである。
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