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第6章・ヒナの旅立ち
雪と竜太と日奈凛と⑤
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水曜日の夜に届いた箱は届け主の名前が書かれておらず、最初は受け取り拒否も検討した。このとき竜太はゴソゴソという音が聞こえたように感じたがあまり気にせず業者に受け取らないよう伝えた。
「すみません、誰が届けたか分からないものを受けとることは……」
「ああ、でも一応お願いします。」
交渉(?)を進めて15分で竜太は折れた。二人も渋々受けとることを承諾したのであった。箱は大きく人でも入ってそうな雰囲気もあった。
「人でも入ってるんかね?とはいえどもこれから三人とも打ち合わせがあるし、後で開けよう。」
そして箱を残したまま三人はオフィス内の小さな会議室に行ったのである。そして三人が居なくなると箱が少しだけゴソゴソと動き出したのである。
三人はオフィスで話し合いをしていた。晩飯も食べながらの会議であった。
「そういや雪ってやつの行方不明になったときの服装って分かるか?」
「黒のセーターに単ズボンで黒いストッキングを履いててポニーテールだったときいている。」
「雪ちゃんはあまり派手な感じじゃないからね。」
雪はどこへ行ったのか分からないが、とにかく無事に見つけたいと三人は意気込んでいた。そして会議を終えると竜太は箱を開けることにした。すると箱が動いたので早く開けようという雰囲気になった。
「何かあるな。開けてみよう!」
箱はプラスチックのテープで十字に縛られており、竜太はハサミで切り、箱を開けたのである。すると大きな袋が出てきて上がリボンで結ばれていた。袋が動いていたので何か入ってると確信した竜太はリボンをほどいて袋を開けたのだが、袋の中から野球のバットを入れるやつを大きくしたような南京錠(4つ)で密封されていた袋が出てきたのである。袋は大きく動いていた。
「ノコギリかりていいですか?」
「は、はい。どうぞ!」
鍵がないので竜太はオフィスからノコギリをかりて南京錠4つを切り壊して密封を解いたのである。するとまた動く袋が出てきて竜太は再び密封していたリボンをほどく。するとまた南京錠つきのリボンで密封された袋が出てきたが、竜太は袋の動きを見てこの中に何かが入ってると確信したのである。
「この中に何かがいるぞ!!」
再びノコギリで南京錠のついたリボンを切り落として密封を解くと袋の中には口をタオルで塞がれ、手を背中のところで紐でぐるぐる巻きにされ、足元も紐でぐるぐる巻きにされていた女性が入っていたのである。よく見ると行方不明時の雪の服装と一緒であった。
「ゆ、雪ちゃん!!」
「こいつがか?」
面識のない竜太を見た雪は竜太を睨み付けていたのである。だが竜太は怒らない。
「ほどいてやるから少しの辛抱や。」
紐は固いのでノコギリで雪の身体に気を付けて切り落とす。まずは手を縛る紐を切り、次は足を縛る紐を切る。そして口をふさいだタオルをはずせば雪はやっと助かったのである。この時5月10日の午後11時40分。雪の身体には数ヵ所アザのようなものができていたのだ。だが自然に消える感じのアザではあったが…………
「ヒナさん……サトキさん……ありがとうございます……あと後ろの方は誰ですか?市川さんの使いですか?」
「違うわよ。雪ちゃん!!この人は東住吉竜太さんといって社会奉仕をしている方よ。」
「……東住吉竜太さん……ですか……?」
「おう、東住吉やで。何があったんや?こんな目に遭わされてな……」
「竜太さん……睨み付けてごめんなさい……私に嫌がらせをして来た方の関係者だと……」
「まあそう思うわな(笑)。気にしちゃダメだよ♪」
「本当に……ごめんなさい……」
「ヒナちゃん、雪ちゃんの体調が弱ってるから何か料理とお風呂と着替えの準備をしてあげて!!」
「え、ええ!!」
無事見つかったことは良かったが一体何があったのか……雪が美味しそうな表情で味噌汁を飲んだ時に日付は10日から11日に変わったのである……
「すみません、誰が届けたか分からないものを受けとることは……」
「ああ、でも一応お願いします。」
交渉(?)を進めて15分で竜太は折れた。二人も渋々受けとることを承諾したのであった。箱は大きく人でも入ってそうな雰囲気もあった。
「人でも入ってるんかね?とはいえどもこれから三人とも打ち合わせがあるし、後で開けよう。」
そして箱を残したまま三人はオフィス内の小さな会議室に行ったのである。そして三人が居なくなると箱が少しだけゴソゴソと動き出したのである。
三人はオフィスで話し合いをしていた。晩飯も食べながらの会議であった。
「そういや雪ってやつの行方不明になったときの服装って分かるか?」
「黒のセーターに単ズボンで黒いストッキングを履いててポニーテールだったときいている。」
「雪ちゃんはあまり派手な感じじゃないからね。」
雪はどこへ行ったのか分からないが、とにかく無事に見つけたいと三人は意気込んでいた。そして会議を終えると竜太は箱を開けることにした。すると箱が動いたので早く開けようという雰囲気になった。
「何かあるな。開けてみよう!」
箱はプラスチックのテープで十字に縛られており、竜太はハサミで切り、箱を開けたのである。すると大きな袋が出てきて上がリボンで結ばれていた。袋が動いていたので何か入ってると確信した竜太はリボンをほどいて袋を開けたのだが、袋の中から野球のバットを入れるやつを大きくしたような南京錠(4つ)で密封されていた袋が出てきたのである。袋は大きく動いていた。
「ノコギリかりていいですか?」
「は、はい。どうぞ!」
鍵がないので竜太はオフィスからノコギリをかりて南京錠4つを切り壊して密封を解いたのである。するとまた動く袋が出てきて竜太は再び密封していたリボンをほどく。するとまた南京錠つきのリボンで密封された袋が出てきたが、竜太は袋の動きを見てこの中に何かが入ってると確信したのである。
「この中に何かがいるぞ!!」
再びノコギリで南京錠のついたリボンを切り落として密封を解くと袋の中には口をタオルで塞がれ、手を背中のところで紐でぐるぐる巻きにされ、足元も紐でぐるぐる巻きにされていた女性が入っていたのである。よく見ると行方不明時の雪の服装と一緒であった。
「ゆ、雪ちゃん!!」
「こいつがか?」
面識のない竜太を見た雪は竜太を睨み付けていたのである。だが竜太は怒らない。
「ほどいてやるから少しの辛抱や。」
紐は固いのでノコギリで雪の身体に気を付けて切り落とす。まずは手を縛る紐を切り、次は足を縛る紐を切る。そして口をふさいだタオルをはずせば雪はやっと助かったのである。この時5月10日の午後11時40分。雪の身体には数ヵ所アザのようなものができていたのだ。だが自然に消える感じのアザではあったが…………
「ヒナさん……サトキさん……ありがとうございます……あと後ろの方は誰ですか?市川さんの使いですか?」
「違うわよ。雪ちゃん!!この人は東住吉竜太さんといって社会奉仕をしている方よ。」
「……東住吉竜太さん……ですか……?」
「おう、東住吉やで。何があったんや?こんな目に遭わされてな……」
「竜太さん……睨み付けてごめんなさい……私に嫌がらせをして来た方の関係者だと……」
「まあそう思うわな(笑)。気にしちゃダメだよ♪」
「本当に……ごめんなさい……」
「ヒナちゃん、雪ちゃんの体調が弱ってるから何か料理とお風呂と着替えの準備をしてあげて!!」
「え、ええ!!」
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