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第2章・見たこともない地へ
ここは何処?その①
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施設を出たヒナはとりあえず携帯を持ちながら近畿南部を歩いていくことにしたのであった。
携帯は尚徳が買ってくれたものであり、何かあればすぐに連絡できるようにしてくれたのであった。
結構歩いたヒナは気がつけばとある古道に入っており、海の景色を眺めるために休憩したのであった。
「結構歩いたわね……」
さすがに疲れたヒナはそのまま何もせずに横になり、気がついた時には夜になっていたのであった。
「暗くなってきたわ……ちょっと宿でも探そうかな。」
夜になったのを不安に感じたヒナは近くの宿を探して再び歩き始めたのである。だが、何かが変だという雰囲気をヒナは感じ始めていたのだ。しかし気のせいかなと思ったヒナの目の前に一件の寂れた宿があった。
『民宿ブルーサイドの海岸沿い』という名前の宿である。少し名前に疑問を感じるも他に宿が見当たらないのでとりあえず宿泊することにしたのであった。
「すみませーん!開いてますでしょうか?」
ヒナが声をかけると民宿の主らしき好青年が爽やかな笑顔で現れたのである。
「ブルーサイドにようこそ!今日は宿泊できますがいつまで泊まられますでしょうか?」
ハキハキとした口調と笑顔を見せる青年店主の対応に気を良くしたヒナは言う。
「ちょっと近くの海岸に何があるか見てみたいから2泊3日で良いですか?」
店主はこれを了承してくれた。ヒナは部屋を確認するとそこに少ない荷物を置いて宿の内部を確認したのである。
風呂は一般家庭の風呂より少し大きい感じで食堂は宿の中心辺りにある和室であった。店の外にトイレがあり、それは汲み取りであった。近畿の南部の古い建物ならこういう場所も時々ある。ヒナにとっては居心地のいい宿屋であったのか晩飯を食べると直ぐに爆睡してしまったのである。
翌朝、海岸へと行くとヒナにとって少し気になることがあった。
「昨日と海の色が微かに違うような気がする……」
海の色が昨日は青色だったのにこの日は若干エメラルド色になっていたからである。疑問に思い、ヒナは少し悩みながら考えた。すると……
「あっ!日によって色が少し変わるのかもしれない!」
解決出来た達成感溢れる表情でヒナは自分で納得していたのであった。しかし、ヒナとしては気になることがまだまだあるので海開きしていない海岸を歩くことにしたのである。
空には太陽が輝き、海はエメラルドに輝いている……そんな贅沢な気持ちにさせられたヒナではあったが、突然ある光景をみて笑顔が萎んでしまったのである。
砂浜を歩くある少女と両親らしき大人の男女がいたのだ。それを見たヒナは表情が寂しそうな感じに滲み、目から少し涙が流れていた……
「(本当の両親は何処にいるのかな……私はなんでこうなったのかな……?)」
砂浜で体育座りになり、少し落ち込んでいるとある男性が声をかけてきたのである。
「君、どうしたの……?」
その男性はかなりイケメンであり、少し外国人のような顔立ちであった。彼の優しそうな笑顔を見たヒナは大丈夫だよとばかりの笑顔で返した。
「ううん、大丈夫ですよ。心配してくれてありがとうございます!」
そう聞くと男性は安堵した。
「そう、それはよかった。大丈夫なら安心だよ!元気は大事だよ!あとまた会う機会があるからよろしくね!」
男性はヒナにこう語るとすっと去っていったのであった。ヒナは少しほほを赤く染めて向こうへと消えていく男性を見つめていたのであった。
そして再び海岸を調べていると砂浜に火山岩のようなものを発見したのである。しかし、よくみるとかなり昔のようなものではなく古代は古代ではあるがそんなに昔のようではないとヒナは直感で感じていた。
というのもヒナは中学時代は火山や自然について勉強しており、現役の火山学者からも「詳しいね!」と誉められた経験があり知識は豊富だったのだ。
だが、この辺にはかなり昔に火山はあったと聞くがこの岩の時代辺りにはなかったはずが……と首をかしげていると突然大きな音が発生したのである。
“ドーーーーンッッ!!!”
振り向くと海の向こうに微かに見える山から噴煙が上がっていた。それを見たヒナは驚いた。
「え!?この辺には火山はないはず!!?なんで!!?」
ヒナが驚いた表情でいたを見ていた先程の親子が突然声をかけてきた。
「お姉ちゃん、あの山は結構早いペースでよく噴火するよ!」
小学生くらいの男の子が当たり前のような表情で言った。ヒナはすぐに反論する。
「いえ、あそこには火山は昨日はなかったわ。いつからあったの?」
するとヒナの疑問に男の子の父親らしき男性が語りかけてきたのである。
「ああ、あれは『ブルーサイドマウンテン』といってブルーサイド地区では有名な火山なんだよ!お嬢さんは知らなかったのかい?」
その説明にヒナは目を大きくして口を少し開けて黙り混んでしまったのである。無理もない。全然知らない地名やキーワードが出たら誰でも驚く。ヒナは脳のなかである結論を出したのであった。
「(ここはもしかして異世界!?)」
すると父親らしき男性が彼女の頭を突然撫で始めてきたのである。
「お嬢さんはここの世界の人じゃないな!?ここはグリーンアイランドの地方の1つの『ブルーサイド地方』と言うんだ!異世界からようこそ……かな?」
ヒナの表情はさらに固まり、一言も語らなくなってしまったのである。
携帯は尚徳が買ってくれたものであり、何かあればすぐに連絡できるようにしてくれたのであった。
結構歩いたヒナは気がつけばとある古道に入っており、海の景色を眺めるために休憩したのであった。
「結構歩いたわね……」
さすがに疲れたヒナはそのまま何もせずに横になり、気がついた時には夜になっていたのであった。
「暗くなってきたわ……ちょっと宿でも探そうかな。」
夜になったのを不安に感じたヒナは近くの宿を探して再び歩き始めたのである。だが、何かが変だという雰囲気をヒナは感じ始めていたのだ。しかし気のせいかなと思ったヒナの目の前に一件の寂れた宿があった。
『民宿ブルーサイドの海岸沿い』という名前の宿である。少し名前に疑問を感じるも他に宿が見当たらないのでとりあえず宿泊することにしたのであった。
「すみませーん!開いてますでしょうか?」
ヒナが声をかけると民宿の主らしき好青年が爽やかな笑顔で現れたのである。
「ブルーサイドにようこそ!今日は宿泊できますがいつまで泊まられますでしょうか?」
ハキハキとした口調と笑顔を見せる青年店主の対応に気を良くしたヒナは言う。
「ちょっと近くの海岸に何があるか見てみたいから2泊3日で良いですか?」
店主はこれを了承してくれた。ヒナは部屋を確認するとそこに少ない荷物を置いて宿の内部を確認したのである。
風呂は一般家庭の風呂より少し大きい感じで食堂は宿の中心辺りにある和室であった。店の外にトイレがあり、それは汲み取りであった。近畿の南部の古い建物ならこういう場所も時々ある。ヒナにとっては居心地のいい宿屋であったのか晩飯を食べると直ぐに爆睡してしまったのである。
翌朝、海岸へと行くとヒナにとって少し気になることがあった。
「昨日と海の色が微かに違うような気がする……」
海の色が昨日は青色だったのにこの日は若干エメラルド色になっていたからである。疑問に思い、ヒナは少し悩みながら考えた。すると……
「あっ!日によって色が少し変わるのかもしれない!」
解決出来た達成感溢れる表情でヒナは自分で納得していたのであった。しかし、ヒナとしては気になることがまだまだあるので海開きしていない海岸を歩くことにしたのである。
空には太陽が輝き、海はエメラルドに輝いている……そんな贅沢な気持ちにさせられたヒナではあったが、突然ある光景をみて笑顔が萎んでしまったのである。
砂浜を歩くある少女と両親らしき大人の男女がいたのだ。それを見たヒナは表情が寂しそうな感じに滲み、目から少し涙が流れていた……
「(本当の両親は何処にいるのかな……私はなんでこうなったのかな……?)」
砂浜で体育座りになり、少し落ち込んでいるとある男性が声をかけてきたのである。
「君、どうしたの……?」
その男性はかなりイケメンであり、少し外国人のような顔立ちであった。彼の優しそうな笑顔を見たヒナは大丈夫だよとばかりの笑顔で返した。
「ううん、大丈夫ですよ。心配してくれてありがとうございます!」
そう聞くと男性は安堵した。
「そう、それはよかった。大丈夫なら安心だよ!元気は大事だよ!あとまた会う機会があるからよろしくね!」
男性はヒナにこう語るとすっと去っていったのであった。ヒナは少しほほを赤く染めて向こうへと消えていく男性を見つめていたのであった。
そして再び海岸を調べていると砂浜に火山岩のようなものを発見したのである。しかし、よくみるとかなり昔のようなものではなく古代は古代ではあるがそんなに昔のようではないとヒナは直感で感じていた。
というのもヒナは中学時代は火山や自然について勉強しており、現役の火山学者からも「詳しいね!」と誉められた経験があり知識は豊富だったのだ。
だが、この辺にはかなり昔に火山はあったと聞くがこの岩の時代辺りにはなかったはずが……と首をかしげていると突然大きな音が発生したのである。
“ドーーーーンッッ!!!”
振り向くと海の向こうに微かに見える山から噴煙が上がっていた。それを見たヒナは驚いた。
「え!?この辺には火山はないはず!!?なんで!!?」
ヒナが驚いた表情でいたを見ていた先程の親子が突然声をかけてきた。
「お姉ちゃん、あの山は結構早いペースでよく噴火するよ!」
小学生くらいの男の子が当たり前のような表情で言った。ヒナはすぐに反論する。
「いえ、あそこには火山は昨日はなかったわ。いつからあったの?」
するとヒナの疑問に男の子の父親らしき男性が語りかけてきたのである。
「ああ、あれは『ブルーサイドマウンテン』といってブルーサイド地区では有名な火山なんだよ!お嬢さんは知らなかったのかい?」
その説明にヒナは目を大きくして口を少し開けて黙り混んでしまったのである。無理もない。全然知らない地名やキーワードが出たら誰でも驚く。ヒナは脳のなかである結論を出したのであった。
「(ここはもしかして異世界!?)」
すると父親らしき男性が彼女の頭を突然撫で始めてきたのである。
「お嬢さんはここの世界の人じゃないな!?ここはグリーンアイランドの地方の1つの『ブルーサイド地方』と言うんだ!異世界からようこそ……かな?」
ヒナの表情はさらに固まり、一言も語らなくなってしまったのである。
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