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すれ違い (拘束)
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騎士団の宿舎に戻った莉人は髪の色魔法が解けるのを待って、アシュレイの部屋を訪れた。
ドアをノックしようとして手が止まる。
殆ど口をきいていない状態が続いているのに、何て言って部屋に入ればいいのだろうか。
やっぱ日を改めよう、と踵を返すとアシュレイがすぐ後ろに立っていて驚きの声が洩れる。
「っ!何でそこに居るんだよ」
「リディオの剣に付き合って今、戻って来たとこだが?俺の予定はリヒト、お前の方が詳しいんじゃないのか?」
アシュレイの言葉と怒りを含んだ視線に、今日出かけた事がバレてんな···と、視線が泳ぐ。
「他の男と出かけた後に俺の部屋にも来るのか?」
アシュレイは言いながらドアを開け部屋へ入っていく。
「はあ?ルークと出かけたのはそんなんじゃねぇよ」
部屋に入ろうとした莉人にアシュレイの制止の声が飛ぶ。
「リヒト、今お前に近づかれれば俺は自分を抑える自信がない。傷つけられたくなければ自分の部屋に戻れ」
「······」
莉人は部屋に入ると黙ってドアを締めた。
アシュレイのいる部屋の奥へと歩いて行き、彼の前に立つと扇情的な眼差しを向ける。
「恥ずかしい思いなら何度もさせられてるけど?今度は無理矢理突っ込んでみるのか?」
「····っ」
アシュレイは言葉を詰まらせる。
誰も好んで愛してる人を傷つけたいわけじゃない
嫉妬で感情的に抱けば
後悔しそうな気がした ────
苦しそうな表情を浮かべるアシュレイの頬に莉人は触れた。
「不安にさせて悪かった···」
優しく引き寄せ唇を重ねる。軽いキスを繰り返した後、そっと唇を離した。
「言葉にするのは苦手だから···俺の気持ちを形に出来る物を買いに行ってたんだよ。渡す本人になんか言えないだろ」
莉人は買ってきたプレゼントをアシュレイの胸に押しつけた。
アシュレイは受け取ると、中身を取り出す。
「···これは?」
戸惑うアシュレイから、
「貸せよ、つけてやるから···」
とネックレスを奪い取り、腕をアシュレイの肩から抱きつくように後ろへ回し、金具を留める。
「俺がいた世界じゃ、恋人に指輪を贈るんだよ···」
莉人の首元にも同じシルバーのチェーンが見え、アシュレイは口元を綻ばせた。莉人の首筋に唇を寄せ、チェーンごと口づける。
「リヒト···愛してる···」
囁くように言うと、視線を莉人に向ける。その瞳がリヒトは?と問いかけていた。
「···いや、だから···」
恥ずかしいからプレゼントにしたんだけど···
アシュレイは耳朶に歯を立て甘噛みした後、舌先を耳の奥まで舐めるように出し入れされ、淫らな濡れた音が響く。
「·····っ···ゃっ···」
下肢に甘い痺れが走り、莉人は思わずアシュレイの腕にしがみついた。
「リヒト···言ってみろ····愛してるって」
心地よいセクシーな低音の声が囁く。
甘い吐息の呼吸を繰り返しながらも、言えないと、首を振った。
「····今日ぐらいは言わせてみせる···リヒト」
アシュレイは莉人を軽々と抱きかかえベッドに運ぶ。
ギシッとベッドを軋ませ、上に被さるように組み敷かれた。
唇の端を上げ笑みを浮かべる彼の表情からは、もう不安そうな色はなくなっていた。
そんな彼の表情を見て、莉人はやっぱりもう少し落ち込ませておけば良かった···と少し後悔した。
ドアをノックしようとして手が止まる。
殆ど口をきいていない状態が続いているのに、何て言って部屋に入ればいいのだろうか。
やっぱ日を改めよう、と踵を返すとアシュレイがすぐ後ろに立っていて驚きの声が洩れる。
「っ!何でそこに居るんだよ」
「リディオの剣に付き合って今、戻って来たとこだが?俺の予定はリヒト、お前の方が詳しいんじゃないのか?」
アシュレイの言葉と怒りを含んだ視線に、今日出かけた事がバレてんな···と、視線が泳ぐ。
「他の男と出かけた後に俺の部屋にも来るのか?」
アシュレイは言いながらドアを開け部屋へ入っていく。
「はあ?ルークと出かけたのはそんなんじゃねぇよ」
部屋に入ろうとした莉人にアシュレイの制止の声が飛ぶ。
「リヒト、今お前に近づかれれば俺は自分を抑える自信がない。傷つけられたくなければ自分の部屋に戻れ」
「······」
莉人は部屋に入ると黙ってドアを締めた。
アシュレイのいる部屋の奥へと歩いて行き、彼の前に立つと扇情的な眼差しを向ける。
「恥ずかしい思いなら何度もさせられてるけど?今度は無理矢理突っ込んでみるのか?」
「····っ」
アシュレイは言葉を詰まらせる。
誰も好んで愛してる人を傷つけたいわけじゃない
嫉妬で感情的に抱けば
後悔しそうな気がした ────
苦しそうな表情を浮かべるアシュレイの頬に莉人は触れた。
「不安にさせて悪かった···」
優しく引き寄せ唇を重ねる。軽いキスを繰り返した後、そっと唇を離した。
「言葉にするのは苦手だから···俺の気持ちを形に出来る物を買いに行ってたんだよ。渡す本人になんか言えないだろ」
莉人は買ってきたプレゼントをアシュレイの胸に押しつけた。
アシュレイは受け取ると、中身を取り出す。
「···これは?」
戸惑うアシュレイから、
「貸せよ、つけてやるから···」
とネックレスを奪い取り、腕をアシュレイの肩から抱きつくように後ろへ回し、金具を留める。
「俺がいた世界じゃ、恋人に指輪を贈るんだよ···」
莉人の首元にも同じシルバーのチェーンが見え、アシュレイは口元を綻ばせた。莉人の首筋に唇を寄せ、チェーンごと口づける。
「リヒト···愛してる···」
囁くように言うと、視線を莉人に向ける。その瞳がリヒトは?と問いかけていた。
「···いや、だから···」
恥ずかしいからプレゼントにしたんだけど···
アシュレイは耳朶に歯を立て甘噛みした後、舌先を耳の奥まで舐めるように出し入れされ、淫らな濡れた音が響く。
「·····っ···ゃっ···」
下肢に甘い痺れが走り、莉人は思わずアシュレイの腕にしがみついた。
「リヒト···言ってみろ····愛してるって」
心地よいセクシーな低音の声が囁く。
甘い吐息の呼吸を繰り返しながらも、言えないと、首を振った。
「····今日ぐらいは言わせてみせる···リヒト」
アシュレイは莉人を軽々と抱きかかえベッドに運ぶ。
ギシッとベッドを軋ませ、上に被さるように組み敷かれた。
唇の端を上げ笑みを浮かべる彼の表情からは、もう不安そうな色はなくなっていた。
そんな彼の表情を見て、莉人はやっぱりもう少し落ち込ませておけば良かった···と少し後悔した。
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