上 下
83 / 85

番外編(キラ)

しおりを挟む


     番外編 キラ


私は、
キラ・サーヴァント

8歳になりました。
私には、ノアとアキの2人の兄がいて、双子の弟妹がいます。

弟の名前は、
 シルヴァ・サーヴァント
妹の名前は、
 ヴァイオレット・サーヴァント

この双子、母様そっくり。
とっても可愛いの。
可愛くて、可愛くて、もうメロメロになってます。
まだ、よちよち歩きで、言葉も少しだけど話すようになりました。

特に、父様は、メロメロの腰砕けになっているのを、よく見るわ。

とにかく、私の父様と母様は、仲が良い。
仲がいいなんてもんじゃない。
まぁ、だから、兄妹も増えていくんでしょうね。

それはさておき、
少し、兄妹の話をしましょうか。

まず、兄の、ノアね。
12歳になったノアは、まぁ、モテますね。
銀髪、紫眼、顔は、母様に似て、綺麗な顔をしてます。
頭も良いし、剣術も腕が良い、しかも公爵家嫡男とくれば、モテないはずがない。
だけど、ノアは私が大好きなの。
いや、自分で言うのもどうかと思われるかもしれないが、事実なのよ。これが。
それは、もう、物心ついた頃から、いつも側に居て、可愛い可愛い。大好きだよ。と
言われ続ければ、ね。
それは、それで嬉しいんだけどね。
困るのは、他の男の子とは話が出来ない。
全くと言っていい程に…
これ、将来的にはどうなの?って思うの。
ノアは、俺が認めた男じゃないと、駄目。
らしい。
まだ、8歳だから、まだまだやりたい事も沢山あるから、男の子なんて今は、どうでもいいんだけどね。
母様に、キラのやりたい事は何?と聞かれ時に、私は、何でもやってみたい。と答えて、母様は、それはいい事だね。選択肢が増えるし、本当に自分がやりたいと思う事が判るようになるね。凄いね、キラ。と褒めてもらえた。
母様は、私の眼の事をいつも、綺麗だね。
母様と父様の色だね。そう言って抱きしめてくれる。
私は、自分が凄く愛されていると、いつも思う。
両親からも、兄妹からも。
毎日、幸せなの。
だから、私は、必ず母様と一緒に孤児院に行く。
私と、同じ歳の子や、小さな子達と、勉強を教えたり、悩みを聞いたりしている。
私に出来る事は、まだないかもしれない、でも、いつか、何かの役に立つ事があるかもと、自分に出来る事は、何でもやりたいの。
そう、両親に話をすると、両親は私を抱きしめて、優しい子に育ってくれて、嬉しいと、言ってくれたけど、私は、優しさではなくて、私が貴族として生まれた義務なんだと思うの。
そう母様に言えば、
「そうだね。その考えは間違いではないと思うよ。でもね、その優しい気持ちを持っている貴族って、どれくらいいるんだろうね?この国は裕福で、でも、やっぱり貧富の差はあるよね。生まれも育ちも自分では選べない。そこで、いかに自分が幸せになれるか。だよね。貧しくても、幸せな人は沢山いる。お金が沢山あっても、幸せじゃない人もいる。だからね、僕達は、その人個人を見てあげるんだ。そして、その人の夢を掴む為に、何かお手伝いしてあげられればいいなぁって思うんだ。キラもそう思わない?」
「うん、そう思う。だから、色々な事をやってみたいの。」
「いい子だね。キラ。大好きだよ。」
「本当に、キラはいい子だ。俺達の自慢の娘だな。」
両親に褒められて、少しくすぐったい。
だから、私は、これからも頑張ります。

あっ!そうだ、アキの事忘れてた。

アキはね、んーーーと、自由だね。
のんびり屋さんね。
もう、エヴァンの番と分かってるから、皇帝陛下や皇妃様に可愛がられてる。
ほとんど王城に行ってて、お屋敷には居ないので、あまり話す事もないかな。
でも、双子が産まれてからは、ちょくちょく帰ってきてる。
最近は、双子によくピアノを弾いたりしてるの。
ピアノは、母様にはまだまだ追いつくまではいかないけど、凄く上手になったの。
双子も嬉しそうに聞いてるわ。

そうそう、双子ちゃんね。
ノアとアキも双子なんだけど、全く似てないから、言われないと、双子って分からないんじゃないかな?
でも、この双子。
そっくり!どっちがどっちか分からない。
一応、男の子と女の子だから、わかりそうなもんだけど、まだ、1歳だから本当にわからないの。
でも、母様は見分ける事が出来るから、凄いと思う。
私も、早く見分ける事が出来るといいな。
父様は、たまに間違えてるわ。
そこが、残念な父様なのよね。
あんなにカッコいいのに、母様を溺愛し過ぎて、残念な事が多々ある。
でもそこが、愛すべき父様なのよ。

これが、私の愛する家族。
私は、凄く幸せです。

それでは、また。
何かありましたら、報告しますね。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

訳アリ令嬢は家出します

ルー
ファンタジー
ストラシア侯爵家の長女ハルは、半年前に妹のアネッサに婚約者であったランドルフ第二王子の婚約者の座を奪われ、家でも、社交界でも笑いの物だった。ハルは悲しんではいなかった。逆にランドルフとの婚約が破棄されたことが何よりも嬉しかったのだ。 ある日、ハルは当主である父、グリーグに豚男爵として有名なルッローラン男爵に嫁ぐよう言われる。もちろんハルとて豚男爵に嫁ぎたいわけではなかった。しかし、グリーグはハルに話す前に、豚男爵と話をつけていたのだ。その事に怒り狂ったハルは、誰にも言わずに書き置きだけ残して、所持品を全て持って家出してしまった。お金を少ししか持っていないハルは街で仕事を探すことにする。

夫と妹に裏切られて全てを失った私は、辺境地に住む優しい彼に出逢い、沢山の愛を貰いながら居場所を取り戻す

夏目萌
恋愛
レノアール地方にある海を隔てた二つの大国、ルビナとセネルは昔から敵対国家として存在していたけれど、この度、セネルの方から各国の繁栄の為に和平条約を結びたいと申し出があった。 それというのも、セネルの世継ぎであるシューベルトがルビナの第二王女、リリナに一目惚れした事がきっかけだった。 しかしリリナは母親に溺愛されている事、シューベルトは女好きのクズ王子と噂されている事から嫁がせたくない王妃は義理の娘で第一王女のエリスに嫁ぐよう命令する。 リリナには好きな時に会えるという条件付きで結婚に応じたシューベルトは当然エリスに見向きもせず、エリスは味方の居ない敵国で孤独な結婚生活を送る事になってしまう。 そして、結婚生活から半年程経ったある日、シューベルトとリリナが話をしている場に偶然居合わせ、実はこの結婚が自分を陥れるものだったと知ってしまい、殺されかける。 何とか逃げる事に成功したエリスはひたすら逃げ続け、力尽きて森の中で生き倒れているところを一人の男に助けられた。 その男――ギルバートとの出逢いがエリスの運命を大きく変え、全てを奪われたエリスの幸せを取り戻す為に全面協力を誓うのだけど、そんなギルバートには誰にも言えない秘密があった。 果たして、その秘密とは? そして、エリスとの出逢いは偶然だったのか、それとも……。 これは全てを奪われた姫が辺境地に住む謎の男に溺愛されながら自分を陥れた者たちに復讐をして居場所を取り戻す、成り上がりラブストーリー。 ※ ファンタジーは苦手分野なので練習で書いてます。設定等受け入れられない場合はすみません。 ※他サイト様にも掲載中。

縦ロール悪女は黒髪ボブ令嬢になって愛される

瀬名 翠
恋愛
そこにいるだけで『悪女』と怖がられる公爵令嬢・エルフリーデ。 とある夜会で、婚約者たちが自分の容姿をバカにしているのを聞く。悲しみのあまり逃げたバルコニーで、「君は肩上くらいの髪の長さが似合うと思っていたんだ」と言ってくる不思議な青年と出会った。しかし、風が吹いた拍子にバルコニーから落ちてしまう。 死を覚悟したが、次に目が覚めるとその夜会の朝に戻っていた。彼女は思いきって髪を切ると、とんでもない美女になってしまう。 そんなエルフリーデが、いろんな人から愛されるようになるお話。

【完結】浮気者と婚約破棄をして幼馴染と白い結婚をしたはずなのに溺愛してくる

ユユ
恋愛
私の婚約者と幼馴染の婚約者が浮気をしていた。 私も幼馴染も婚約破棄をして、醜聞付きの売れ残り状態に。 浮気された者同士の婚姻が決まり直ぐに夫婦に。 白い結婚という条件だったのに幼馴染が変わっていく。 * 作り話です * 暇つぶしにどうぞ

6年後に戦地から帰ってきた夫が連れてきたのは妻という女だった

白雲八鈴
恋愛
 私はウォルス侯爵家に15歳の時に嫁ぎ婚姻後、直ぐに夫は魔王討伐隊に出兵しました。6年後、戦地から夫が帰って来ました、妻という女を連れて。  もういいですか。私はただ好きな物を作って生きていいですか。この国になんて出ていってやる。  ただ、皆に喜ばれる物を作って生きたいと願う女性がその才能に目を付けられ周りに翻弄されていく。彼女は自由に物を作れる道を歩むことが出来るのでしょうか。 番外編 謎の少女強襲編  彼女が作り出した物は意外な形で人々を苦しめていた事を知り、彼女は再び帝国の地を踏むこととなる。  私が成した事への清算に行きましょう。 炎国への旅路編  望んでいた炎国への旅行に行く事が出来ない日々を送っていたが、色々な人々の手を借りながら炎国のにたどり着くも、そこにも帝国の影が・・・。  え?なんで私に誰も教えてくれなかったの?そこ大事ー! *本編は完結済みです。 *誤字脱字は程々にあります。 *なろう様にも投稿させていただいております。

さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。

ヒツキノドカ
ファンタジー
 誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。  そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。  しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。  身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。  そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。  姿は美しい白髪の少女に。  伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。  最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。 ーーーーーー ーーー 閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります! ※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!

死に戻り悪役令息が老騎士に求婚したら

深凪雪花
BL
 身に覚えのない理由で王太子から婚約破棄された挙げ句、地方に飛ばされたと思ったらその二年後、代理領主の悪事の責任を押し付けられて処刑された、公爵令息ジュード。死の間際に思った『人生をやり直したい』という願いが天に通じたのか、気付いたら十年前に死に戻りしていた。  今度はもう処刑ルートなんてごめんだと、一目惚れしてきた王太子とは婚約せず、たまたま近くにいた老騎士ローワンに求婚する。すると、話を知った実父は激怒して、ジュードを家から追い出す。  自由の身になったものの、どう生きていこうか途方に暮れていたら、ローワンと再会して一緒に暮らすことに。  年の差カップルのほのぼのファンタジーBL(多分)

私が悪役令嬢? 喜んで!!

星野日菜
恋愛
つり目縦ロールのお嬢様、伊集院彩香に転生させられた私。 神様曰く、『悪女を高校三年間続ければ『私』が死んだことを無かったことにできる』らしい。 だったら悪女を演じてやろうではありませんか! 世界一の悪女はこの私よ! ……私ですわ!

処理中です...