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        ハル

 体調も、すっかり良くなって、今日はお母様と、お話しするの。
 街に行った時の事を話したくて、、、
 
 ジークも一緒に、お母様の所へ行く?って言ったら、ジークは、今日はお父様の所で、お仕事なんだって。
 たから、今日は、別々。
 ちょっと寂しい。。。

 でも、お母様との時間は、楽しみ。

 ジークと、別れて、お母様の部屋にお邪魔する。

 「お母様!こんにちは。」
 「ハルちゃん。体調は大丈夫?無理してはいない?」
 「はい!大丈夫です。お母様心配かけてごめんなさい。」
 「良かったわ。ハルちゃんが元気になって。心配したわよ!当たり前でしょう。ハルちゃんは、私達の大事な息子なのよ。」
 「お母様、ありがとう。僕もね、本当のお母様だと、思ってるよ。ジークと結婚するから、義理のお父様とお母様になるでしょう?でも、義理とか嫌なの、本当の僕のお母様になって欲しい。」
 「まぁまぁまぁ、なんて可愛い事言うのかしらこの子は!もちろんよ。本当の息子よ!だから、なんでも言って頂戴ね。でもね、私は、叱る時には、厳しく叱るわ、その代わりその何倍も可愛がるわ!いい?ハルちゃん?」
 「もちろん!僕が間違えた時は、ちゃんと叱ってね。僕もその何倍も甘えるから」

 ふふふと、2人で顔を見合わせて笑う。

 それから、僕は街に行った時の事を沢山話した。
 凄く皆、優しい人達だったんだよ。
 と言うと、
 お母様は、
 「うちの領民は、本当にいい人ばかりなのよ。私達が街に行っても、皆さん気さくに声を掛けてくれるわ。前の領主が、とてもいい人でね、後を次ぐ人がいなくて、お亡くなりになって、昔から親交があったサーヴァント前前公爵、ジークのお祖父様なんだけど、そのお祖父様がこの領地を受け継いだの。お祖父様が亡くなって、そうねもう、5年になるんだけど、その前から、ジークが番を探しているって、領民達は知っていたの。だから、領民もハルちゃんが来てくれて、とっても喜んでいたわ。しかもハルちゃん、綺麗で可愛いってもう、大人気よ!教会で孤児院の子達に、ピアノ弾いてあげたでしょう?領民達が聴いてたみたいで、是非、聴かせて欲しいって、お願いに来たわよ。」
 えーそうなの?
 僕は、また孤児院に行きたいと、お母様にお願いするつもりだったんだけど、、、
 「だからね、今日、主人とジークが話をしてるのよ。ねぇ、ハルちゃん?領民の為にピアノ弾いてくれるかしら?」
 「もちろん!弾きたい!ねぇ、お母様孤児院の子供達も呼んでくれるかな?」
 「えぇえぇ、それはもちろんよ。神父様がね、子供達がハルちゃんに会いたがってるから、また来て欲しいって、連絡があったわよ。」
 「本当に?嬉しい!少ししか、遊べなかったから、、本当に皆いい子だったよ。きっと寂しいのに、笑顔で優しい子ばかりだったよ。お母様、あのね、、、僕も、両親を亡くして、ここがね、ポッカリ穴が空いた感じがしてね、、、」
 僕は、自分の胸に両手を置く。
 「ハルちゃん、、」
 「だから、孤児院の子供達の気持ちが僕は分かるんだ。僕でも、何か子供達が、安心して、過ごしていけるように、お手伝い出来たらいいなぁって思ったの。」
 「ハルちゃん、ハルちゃんの、その穴はふさがったのかしら?」
 僕は、笑顔で
 「うん!ジークと、お父様、お母様、ヴィーちゃん、屋敷の人達が、僕のこのポッカリ空いた穴を埋めてくれて、今は、幸せいっぱい!だから、この幸せをみんなにあげたいくらい!」
 お母様は、僕を抱きしめ頭を撫でながら
 「いい子ね。本当に、優しい子。大好きよ。ハルちゃん。」
 「僕も!お母様大好き!」
 お母様に抱きつく。
 それから、領民や孤児院の子供達の為に開く、僕のピアノを披露する曲を決めたの

 
 夕食の時間に、僕のピアノの披露する日が決まった。と、お父様とジークに聞く。
 僕と、お母様で決めた曲を話すと、OKが出た。
 楽しみだ。(わ)
  皆が言ってくれて、僕も頑張らないと、気合いを入れる。

 
 部屋に戻り、ジークに今日、お母様と話をした内容をはなす。
 「そうか、俺はハルの心を埋められる存在になれたかな。」
 「もちろん!ジークがいなかったら、きっと、僕の心はずっと寂しかったよ。」
 ジークの腕の中で、ありがと。と呟く。
 「ハル、俺こそ、ありがとう。俺は番を探して、諦めて、ずっと心が凍ったままだった。まぁ、だから、氷の騎士だなんだ言われてたんだけどな。ハルに会った途端に俺の心は、暖かくなったんだ。だから、ハル、俺の所に来てくれてありがとう。愛してるよ。俺のハル。」
 ジークは、僕を抱きしめ、キスをした。
 僕が目を閉じた時、涙が溢れた。

 
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